さよなら渓谷 公演情報 さよなら渓谷」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-5件 / 5件中
  • 満足度★★★★

    夜の熱気の中で
    登場人物の掻く汗。蒸せる様な熱気を感じつつ観劇。役者は素晴らしく、松永さんに圧倒される。

    ネタバレBOX

    モノクロ的作品。
    極力、色を排除した舞台美術。それだけに里美の服、下着、唇の赤が鮮烈な印象と共に血を連想させて物語の凄さを感じる。

    そして、黒いバット。暴力的な扱いだったけどラスト、尾崎のスィングをする姿を見て何か安心した。
  • 満足度★★★★★

    緊張感が最後の最後まで
    おもしろい。『さよなら渓谷』オススメ!
    ニュースで連日やっていた、あの事件を思い出す。

    全編に渡って緊張感が最後の最後まで途切れず延々とつづき、
    被害者と加害者の激しい不安感がまとわりつく。
    過去が問題なのか、今が問題なのか。
    話の展開、真相の暴かれ方が絶妙で…引き込まれていく。

    役者がなにしろみんな上手い。
    そして舞台美術が無駄をそぎおとしたミニマムなもので印象的。
    浴槽、水が…効果的に効いていた。

    吉田修一原作で観に行ったのだが、
    演劇企画集団THE・ガジラ、すばらしかった。

    ネタバレBOX

    子供が落ちて溺死した渓谷を水の入った浴槽で表し、
    その中から子供を模した半透明の黄ばんだ人形が何度も出たり
    沈めたりを繰り返す。そのたびに水浸しだ。
    殺したのか、殺されたのか、事故か、自ら命を絶ったのか…。

    緻密で濃厚な時間だった。
  • まさに、全編濡れ場!
    というのは冗談で、舞台が水浸しになるほど、水が印象的に演出に使われる。それなりに寒い季節だけに、役者さんも大変です。内容は、表面上は事件の謎解きでありながら、そこがメインではなく、むしろ人間の心理の奥深い部分に向かい、本質や根本を問うようなものなのだと思う(そーゆー意味では、けっこう怖い)。なんていうと、小難しく聞こえるけど、たった5人の重みのある演技にグイグイ引き込まれる、見ごたえのある作品。(当然、あの実在の事件を思い出し、犠牲になった子供を思うと、なにやら二重に悲しい部分もあるけど……)

    ネタバレBOX

    繰り返しますが、皆さん濡れるけど、濡れ場はありません。濡れ場はありませんけど、鮮烈な下着姿の女性は登場します。鮮烈な下着姿の女性は登場するけど、本当に劇中のような生活をしていたら、あんなにきれいなお姿のはずはないと思います。これは、芝居にリアリズムがないと批判をしているのではなく、おかげですさんだ気持ちにもならずにすみ、眼福でありましたと申しております。
  • 満足度★★★★

    「薮の中」
    いわば吉田修一(原作:未読)版「薮の中」。
    冒頭で別の人物を示唆しておきながら主人公にも容疑がかかる出だしから不安感と緊張感に支配され、以降、密度の高いドラマに引き付けられる。
    また、三方囲みで水を張った浴槽まで使う演出も印象的。

  • 満足度★★★★

    おすすめです。
    緊張感が最後まで途切れない濃密な2時間でした。渓谷をどう表現するのかと思っていたのですが・・そこもおもしろかったです。
    ちょっとだけ設定が変わっていましたが、それを感じさせません。すごく面白かったです。凄いです鐘下辰男さん&役者さん5人。

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