微笑の壁 公演情報 微笑の壁」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.7
1-7件 / 7件中
  • 満足度★★★★

    リアルな大人のコメディ
    城山羊の会としては初観劇でした。
    今回は吹越満さん、ハイバイの金子くんや三浦俊輔くんと魅力的なキャストにひかれて行ってきました。

    広告業界?の男、吹越さん演じる"恭司"のマンションの一室で繰り広げられる いかにもありそうでなさそうな 大人のお芝居でした。

    いわゆる「三角関係的な男女とその取り巻き」という設定は シリアスと笑いのメリハリが効いていて テンポのある内容であったと思います。

    業界の知り合いが次々と飛び降り自殺をしてしまうなんてちょっと強引な設定もありますが、緩急を巧く取り入れられていたと思いました。

    キャストさん達もキャラの住み分けができていて皆 Good job!!
    でした。

    ちょっとリアルな大人のコメディ といった感じで たまにはこういうのもいいですねぇ

  • 満足度★★★★

    久しぶりに大満足な芝居!
    とても面白かった。
    演出、構成、緻密に練られてて、
    布石が本当に沢山仕掛けられていて、でも一つもこぼさず、こちらの読みを裏切り、予想外の展開に導く。
    次から次へと可笑しなことやややこしい事が用意されていて、玉入れ競争の様にあちこちから投げ込まれ、
    凄く攻めの姿勢を感じた。
    役者方も味と魅力と実力のある方々。仕事量多くて大変だろうに、とても楽しそうな稽古風景が目に浮かぶ。
    元ハイバイと現ハイバイの二人の絡みが本編と全く関係ないのに腹がよじれるほど可笑しかった!ハイバイじゃないから作れる面白さ。
    自分の業界エピソードに始まり、集まったメンバーで出来るかぎりのカードを使い切るように満載。
    全てにおいて演出家に天晴れ拍手です。
    三浦大輔より演出構成が緻密だと思った人は初めてだ。驚いた。


  • 満足度★★

    結婚は信頼できる相手と
    どなったり、争ったりする内容の芝居は、やはり自分には合わないと再確認。吹越さんは、元気がなかったような気がする。セクシーな役なので、劇場にいる観客全員を魅了するくらいの迫力があるのかなと思ったがそうでもなく。。妻がいるのに、別の女性と結婚し、その披露を妻と住む家で行う理由が描かれていなかった。

    彼は死ぬ理由を探していたのだろうか。最後に、夕闇迫る中、律子が、公園を二人で歩きたいと言ったとき、彼の胸中には何があったのか。

  • 満足度★★★★

    日常の中で口を開けている暗闇
    うまい役者たちが、とにかくいい「間」「タイミング」で渡り合う中に生まれるリズムと笑いがとてもいい。

    ワン・シチュエーションの中、シリアスな進行が笑いを誘うコメディと言ってもいいかもしれない…のだが…。

    ネタバレBOX

    川嶋と律子は、川嶋のマンションで深い関係になろうとしているというオープニングで始まる。

    川嶋のマンションに、川嶋と律子の結婚祝いのために、仕事仲間や部下などが集まってくる。
    川嶋はそれぞれを紹介し、集まった客は祝いの品を見せる。
    シャンパンで乾杯をしている中、律子と結婚したはずの川嶋の「妻・ミドリ」が帰宅する。
    あまりの事態に凍り付く客。
    そして…。

    とにかく、何がどうなっているのか、一体なぜこんなことが起こったのか、そして、この事態はどうなっていくのか、ということを駆動輪にして物語は進行する。

    新たにマンションにやってくる人たちが、また、恐ろしくいいタイミングでやってきて、物語をあらぬ方向へ振り回すのだ。

    シリアスであればあるほど面白くなり、まさに、シチュエーション・コメディと言ってもいいだろう。
    しかし、コメディと呼んでいいのは、終盤までのことである。

    なんとなく違和感が生まれてくるのだ。

    それは、律子や妻のミドリ、そして、川嶋自身までもが、マンションのテラスから飛び降りようとすることや、まるでその伏線となっているように、川嶋と仕事で関係のあった人が次々と自殺しているという事実などの、不穏な空気が物語の底辺に流れていることを観客が知っていることもある。

    さらに、妻がマンションに帰ってきてからの展開として、明らかに夫である川嶋が身勝手で悪い、としか見えなかったのだが、さらに展開するごとに、ひとつの疑念が頭を横切る。
    それは、律子への違和感である。
    つまり、冒頭から観客も感じていたであろう、律子のあまりにもエキセントリックな様子である。冒頭に行われる、律子のあけすけな欲望の場面では笑っていたが、どう考えてもその行動はどこかおかしい。
    途中の展開でも、律子のちよっとしたエキセントリックさが顔を出す。異常とは言えないほどの違和感のようなものだ。

    それは、彼女を好きになった岩谷や、前に付き合っていた岡部のことが明らかになったときに、さらに露呈してくる。
    岩谷も岡部も、それぞれ家庭があり、岡部においては、(彼女のせいもあり)すでに壊れてしまっているのだ。
    それは、このような状況に陥った川嶋も同じで、妻がある身なのだ。

    つまり、律子は、ひょっとしたら、彼らを狂わす何かを持っていたのではないか、と思うのだ。
    冒頭で彼女が見せた奇妙な行動(たぶん他の男性にも同様なことを行っていたのだろう)は、彼らの思考を停止させ、さらに彼女のペースに巻き込み、結果、彼女から抜け出せなくなるというものではないのか。

    だからこそ、川嶋は「なんでこうなったのかが、わからない」のであり、まず最初に、自分自身のこの行動は、若年性痴呆症によるものではないのか、などと疑ってしまうのだ。つまり、この台詞には納得がいくということなのだ。
    してがって、川嶋は、単なる言い訳をずっとしていたのではないのだ。

    だって、どう考えても、別れてもいない妻(しかも別れるつもりもないし、嫌いになったわけでもない)と一緒に住んでいるマンションに律子を呼び、結婚する、なんて言うことはあり得ないのだから。
    そうすると、川嶋の様子が、まるで魂を抜かれてしまっているようだったな、とも思えてくる。

    これは非常に恐ろしい。

    律子は(たぶん)自分の行動に無自覚であり、また、周囲の誰もそれに気づいていない。
    気づいたときにはすでに遅い。

    ラストに至って、川嶋は、今も好きだという妻に去られ、どうやら何かに気づいたようだ。律子の「銀杏の落ち葉を踏みしめながら一緒に歩きたい」という言葉に対して、川嶋は、まったく気のない返事をするだけで、視線もうつろだ。愛する2人が残って、めでたし、めでたし、ではない。

    終盤の金子のモノローグで「彼女が死んだあと」という台詞があるのだが、たぷん、ラストに見せた律子に対する川嶋の対応に、律子は何かを察して自ら命を絶ったのではないだろうか。
    ただ、そうストーリー読むにしては、ラストの彼女には足りないものがあるように感じてしまった。
    「死んだ」という言葉だけがそこに取り残されてしまったようだった。
    その処理が残念ではある。

    とにかく全員がうまい。全員がくっきりと印象に残った。
    川嶋を演じた吹越満さんの魂を抜かれてしまったような演技(特に後半)がよかった。また、おじさんを演じた三浦俊輔さんの、ずるいと言ってしまうほどの設定と演技と台詞(特に英語)は笑ったが、ラストの展開からの「音楽が聞こえない」という台詞が凄いと感じた。そして、とにかく「間」が素晴らしい。
    岡部(岡部たかしさん)と岩谷(岩谷健司さん)の、いかにもいそうな人たちの言いそうな台詞回しと雰囲気もよかったし、ミドリを演じた石橋けいさんの感情の振り幅、ゆう子を演じた山本裕子さんの腹に何かを抱えている様子もよかったのだ。また、金子を演じた金子岳憲さんの、おじさんとの絡み(振り回される)のうまさには笑った。

    細かい設定や伏線の入れ方もうまいなぁと思った。
  • 満足度★★★

    主演:吹越満+石橋けい夫妻役=久々のシュシュトリアン共演!あり得ないのにリアル、不思議な話。
    「有言実行姉妹シュシュトリアン」「ウルトラマンティガ」「女優霊」の 石橋けい さんが出演。
    前回の舞台を観れなかったので、今回こそは!と思ったら、なんとスズナリだったのでラッキー。
    しかも「シュシュトリアン」で共演していた吹越満さん(「ガメラ2」「全力坂」)と夫婦役。
    奥さん役の結構自然な演技が良かったです。 メガネも似合ってます。(萌)
    そして、吹越さんの自然な演技と存在感はさすが。

    話は、あり得ないのに、リアルな空気。
    しかし、アメリカのおじさんの登場で、また一気に荒唐無稽に。
    シリアスなのかコミカルなのか、不思議なような。

    登場人物たちの周辺で自殺した人がいたり、
    その後登場した全くの他人がその人に似ていたりという
    不気味な因縁が本作の原案になったといい、
    その不穏な空気が、なにかざわざわとした感じとなって
    舞台に流れていたのかも知れません。

  • 満足度★★★★

    やっぱり!
    吹越さんの存在感は凄い!魅入るなあ!

    ネタバレBOX

    いい加減な男なのか、真っ正直な男なのか良く解らない男に翻弄される女。それを見つつどこか本音も見えて面白い。自分は何もしていないのにいつの間にか結果がでて収まるところに納まってしまっている不思議さ。男と女の答えの無い関係が不思議。
  • 満足度★★★★★

    シュラバラバンバ
    絶妙だ。絶妙過ぎるくらいだ。
    そして、濃い。
    決して大仰という訳ではなく、知らないうちに高濃度の酸素を吸わされたみたい。
    100分の芝居なのにどっと疲れた。
    ファーストシーンのSEXの匂わせ方の上手さよ。
    芸達者ばかりで文句なし。
    石橋けいさんの眼鏡はやっぱりいいなぁ。

    ネタバレBOX

    以下、若干の疑問。
    終盤の金子のモノローグで彼女が死んで云々とあったが、劇中では誰も死なずに終わる。
    何か見落としたかなぁ?

このページのQRコードです。

拡大