水底の静観者 公演情報 水底の静観者」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.7
1-9件 / 9件中
  • 観ていた
    2011年
    8本目

  • 満足度★★★★

    ブンガクの薫り
    祖父が作家で他の作家も執筆に使った旅館が舞台という設定だけでなく、静かで落ち着いた雰囲気もあり「文學」の薫りが立ち上るよう。
    また、変人(むしろ偏執的?)に思われた編集者・積木が、終盤では一番公正でまともに見えて来るのも面白い。

  • 満足度★★★★

    ほぉ
    まさに静観者。

  • 好みの
    感じでした。もっとヒリヒリしたいかも。

  • うつらうつら
    途中眠くて仕方なく、うつらうつらしてしまいました。
    よって、芝居がどう展開していくのかの経過がわからず、終わりの場面がよくわかりませんでした。

    全部を観ていないので評価ナシとさせていただきます。

  • 満足度★★★★★

    台詞を超えて現わされるものの秀逸
    とても丁寧に作られた舞台。

    次第に組み上げられていく
    主人公の姿に引き込まれ
    その内心に浮かぶものに息を呑みました

    ネタバレBOX

    畳の部屋なのに
    どこか洒脱な空間・・・。
    そのなかで物語が少しずつ醸し出されていきます。

    小説家の血を受け継ぐ主人公と
    姉弟たち、
    ビジネスの世界で着実に歩みを進める弟。
    その場所を守る姉・・・、
    また、すでに文壇にデビューして成功を納めている兄がいるらしい。

    さらには、弟の妻や
    主人公の恋人、
    小説家の全集を出そうという編集者、
    さらには近所の幼馴染の夫婦や
    主人公が関わる同人誌の後輩などもやってきて
    物語を膨らませていきます。

    とても緻密で丁寧な語り口、
    どこか酒におぼれていく主人公の姿が
    彼自身の描写にとどまらず
    周囲の醸し出す雰囲気からもしなやかに伝わってくる。

    兄の存在との確執や
    元旅館だったというその場所に関わる諸問題、
    変わっていく周囲と自らの歩みへの焦燥、
    そして行き場のなさ・・・。

    主人公には大仰な心情の吐露などなく、
    ただ、酒を飲んでいるだけ・・
    でも、その居住まいや、酒に手をつける仕草に
    しっかりとしたニュアンスがあって。、
    役者たちの実直な演技の中で交わされる会話たちにも
    主人公の存在が浮かずにしっかりと置かれて・・・。

    中でも、編集者の存在がとても効果的。
    何度も液体を浴びせられる彼に見えるものが
    物語の大外の枠組みを観る側に築き上げていきます。、
    たとえば、後輩の作品に目をとめる姿や
    その場所の都市計画による取り壊し反対のビラの客観的評価など、
    登場人物たちの心情に流されない貫きがそこにはあって
    だから彼の評する
    主人公の内面も
    観る側にとって信じえる伏線として生きる。

    兄が事故にあったあとの
    彼と恋人のシーンに目を見張る。
    交わされるのは、
    決して長い台詞ではないのですが、
    そこまでに役者が演じてきた主人公の雰囲気や
    立ち居振る舞いがすっと裏返って
    彼が見つめる水底の風景が浮かぶ。
    さらには恋人の想い、
    役者が細微に作り上げてきた距離感の秀逸が
    その場をさらにクリアに染め上げて・・・。
    決して凡庸ではない彼だからこそ現れる
    煩悩の奥にある
    行き場をみつけることもできずに、
    ただ見つめるだけの孤独の質感に息を呑む。

    舞台上に兄の姿はない。
    登場する小説たちが一行たりとも読み上げられることはない。
    その孤独に関する台詞すらもない。
    でも、演劇だからこそ
    もっといえばこの舞台だからこそ、
    それらをすべて包括して伝わってくるものが
    この刹那にはあるのです。

    終盤、編集者が主人公に投げかける
    「ゆっくりいきましょう」という台詞に
    広がったものが再び彼の中にまとめられて・・・。
    その孤独に向き合っていこうとする
    彼の姿にも心を揺らされて・・・。

    冷徹さに裏打ちされた
    作り手のあたたかさもそのなかに込められて・・・。

    終演時には
    作り手の創意と
    それらを具現化する役者や演出等、
    それぞれの表現の秀逸に
    ひたすら心を奪われておりました
  • 満足度★★

    だめ男っぷりが中途半端
    「主人公」であるはずの長男が酒を飲んでいるだけで何もしないアル中なので、観客は活動的な長女を見てしまう。芝居がとても静かにいい雰囲気で進行するので、見落としがちな点がいくつか(以下、ねたバレにて)

    ネタバレBOX

    最後にアル中男が何の苦もなく断酒してるのは不自然だし、アル中がいる家族の苦悩が何も描かれていない。(本人も家族もアル中と思っていないふしありだけど)営業してない広い旅館の維持費はどうやって捻出してるのかしら?ものすごいお金持ち?長女も次男もそんなに近くに住んでいるわけでもないみたいなのに、交通費が大変じゃなさそうだし。とても浮世離れした家族。
  • 満足度★★★★

    結構好きです。
    上質なお芝居を観た気分でした。
    劇団のコンセプト通り、の芝居であったと思います。

    完成度が高く
    観劇後、ほっこりした気分になりました。

    ネタバレBOX

    ただ、悪い意味で言うと、期待通りというか、
    最初の5分を観て、その時感じたその後の展開と同じになってしまった事に若干の物足りなさを感じました(こればかりは好みの問題だと思いますが)

    なんでしょう、散々むちゃくちゃやる芝居を観た後に観ると、ああ良い芝居だなぁ~ってシミジミ感じるような感じです

  • 満足度★★★

    勿体ない(^_^;)
    主人公と覚しきダメ男の抱える孤独の物語なのか、彼を含む家族の物語なのか、全体の群像劇なのか、今一つ焦点が絞れていない感じが勿体ない。また、オープニングでの細かな動きから提示される人間関係が、小さな部分ではあるが、いくつかの違和感を感じてしまった。役者陣は丁寧に演じ、全体はよくできた話になっているだけに惜しい。

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