絢爛とか爛漫とか 公演情報 絢爛とか爛漫とか」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.7
1-14件 / 14件中
  • 満足度★★★★

    rorian55?テイスト
    色々な意見はあると思いますが、rorian55?テイストで良かったと思います。感想をみていると「わざと現代を取り入れてる部分」で合わない人もいる様ですが、rorian55?テイスト(フルヤマさんテイスト?)を私は楽しめました。

    一度観たことある芝居でも「rorian55?テイストだとどうなるんだろう?」と観たくなります。ワクワクします。
    コリッチは観てるだけが多いのですが、思わずコメントを残してしまいました(笑)

    1場の4人でダンスを練習する所が終わる位までと普段聞き慣れない言葉等で「コガ」さんの言っていることが、あまり聞き取れなかったのが残念でした。
    後、4人の関係性とかも、場面場面で「兄弟のように近かったり」「大人の距離をとっていたり」とどんな仲の4人なのか少し解りにくかったように思います。

    台本がそうなのか、演出がそうなのか詳しいことは解りませんが、私が観た回では「コガの為の話」と言う印象でした。

  • 満足度★★★★

    光と影
    劇団も脚本も初見でしたが、良い仕上がりで、楽しめました。各キャラの抱える光と影も、あの時代の空気感も、出ていたと思いました。影絵的シルエット表現も、美しかったです。

    ネタバレBOX

    お絹1人の時は、良いのですが、古賀と二人で映ってしまうと、やはり影と思って、覚めてしまったので、お絹1人のままで、充分だったように思えました。海から三人が、戻ってきたシルエットは、効果抜群でした。

    衣装も家具もセピア色の本も、とても雰囲気がでてただけに、どうでも良いスプーンの色が、やけに違和感を感じてしまいました。木製か普通のシルバーの方が、なじんだのに・・・意味の無いスプーンですが、色の印象やインパクトって、嫌がなんでも、観客に与えてしまうので、もったいないと、思います。
  • 満足度★★★

    やっぱり男の時代だな。。。
    前に見たのがモガ版だったので、モボ版に比べるとずいぶん無理があったんだなと感じました。あの時代、女にまだ自由はないよね。樹木のシルエットがすごくきれいだったし、影絵もすばらしかった。でも、もう少し季節感はほしかった。外交官の息子(和泉だっけ?)は、ただの遊び好きの悪ガキではないので、育ちのよさがでていないと台無し。

  • 満足度★★★★

    名作をモダン+アンティークでアレンジ
    こうして観るとやはり名作。
    それをじてキンのオリジナルより設定年齢に近い(推定)役者が、モダン+アンティークな装置で演じ、新たな息吹きを与えた感覚。
    演技はもちろん、下手には桜の樹、上手には映像などを裏から投影し、終演後には畳を塗り分けた照明もアッパレ。

  • 満足度★★★★

    名作モノはいい
    やはり名作モノはいい。飯島早苗氏の秀逸な脚本に、俳優さん達の熱演が加わって、十分楽しめました。

  • 満足度★★★

    男性4人の会話劇
    イメージは、同人アドベンチャーゲームのノーマルENDって感じでした。
    舞台の部屋の壁に、いろいろ影絵や照明で陰影表す手法は、
    結構面白かったです。
    1年間のお話で、四季が良く出ていました。
    また大正浪漫風に、衣装や舞台のセットも懐古的で、
    良くあっていました。

    ネタバレBOX

    ヒロインが、喋らない影絵という手法で、一番斬新で受けました!
    (ちゃんと動くし)
    ただ話の内容としては、今ひとうだったかなぁ。
    バットENDやハッピーEND、トゥルーENDにはチト遠い気がしました。
    影絵の手法は好みですので、星ひとつオマケします。
  • 満足度★★★★★

    BRAVO!!
    と思わずいいたくなるぐらい良かった♪さすがは”不朽の名作”といわれるだけに脚本の素晴らしさはもちろんの事、達者な役者陣、舞台美術の造形美、照明、演出の妙、どれを取っても文句なし!
    中盤思わぬアクシデント(?)があったけど、そのリカバリーがまた素晴らしい。下手な役者だったらお客さんドン引きしちゃうとこだけど、逆に大爆笑だったし。
    ただ時代(大正末期~昭和初期)の空気感がほとんど感じられなかったので、SEやBGMを入れるなりしてもうひと工夫欲しかったかな。でも個人的には大満足でした。

    ネタバレBOX

    襖障子の間から後ろがちょっと見切れてて、時折赤いもの(?)が行き来してたように見えて気になったんだけど、あれって‥演出じゃないよね?
  • 満足度★★★★

    観れて良かった!
    自転車キンクリートの不朽の名作『絢爛とか爛漫とか』。タイトルは聞いたことあるけど,戯曲も読んでいないし,もちろん観てもいない。傑作を遊ばれていたけど,ここで観れて良かった。ふざけられたら噴飯ものだけど,ちゃんと芝居してましたね。こういうストレートな芝居は好きです。芝居と向き合えて楽しめた2時間でした。

  • 満足度★★★

    現代の名作にチャレンジ
    奇を衒わない分かり易い演出でした。舞台上には出てこない女中の「おきぬ」を影絵で表現しているのが良かったです。
    転換のときの音楽や映像がクラブっぽい雰囲気のもので話の雰囲気に合っていなくて残念でした。
    俳優陣の演技は4人それぞれの個性が出ていたと思います。複数人が大声で言い争うシーンは劇場のサイズに対して声が大きすぎて、耳が疲れました。




  • 満足度★★★★

    良い時代ですね。
    昭和の初め頃ですか・・・

    戦争前の、日本で一番良い時代のうちのひとつですね。

    だからですかね。
    そんな感じがよく出ていました。その服装に、台詞の端々に。

    それにしても四人の感じ、バランスがとれてていい感じでした。で、ああいう夢を純粋に語る若者達がいたんですよね、あの時代は・・・懐かしいです。

    いや、もちろんまだ生まれていませんが・・・。

  • 満足度★★

    本歌取・・・?
    【総評】書斎一間に4人だけで演じる芝居だが、縁側の抜けや壁をスクリーンにFLASHアニメを投影したり影絵を用いて対話したりと楽しい仕掛けもあって、狭さや人の少なさをカバーする舞台演出になっていた。

    長台詞ではこちらの腰が浮いてしまい、決まりが悪い感じ。演出の役者への信頼が厚すぎたのではないだろうか?

    【本題】
    傑作をあそぼう という”シリーズ”のようなのだが、その傑作がなんだか全然分からなかった。こういう遊びはみんなが知っているものを自分風にいじってその違いを楽しむものだと思うのだけど、私の教養が足りず観劇中にそれを判別することが出来なかった。

    =============
    時代は近代、大正・昭和初期。4人の青年小説家の卵たちが1人の家に集まりドタバタを繰り広げるストーリーで、それぞれが銅鑼息子というかボンボンでなんとなく小説家をしながらモラトリアムしてる。
    =============

    私は、こういう話がきっとヨーロッパ文学の方にあるのだろうと思った。演劇人なら、養成所や演劇部とかで一度はやってきたような、そういう有名なもの、かなと。元ネタはパリを舞台に芸術を志す貴族のボンクラ息子たちを描いたもので、本作はそれを大正時代の日本の文学青年に置き換えたのかもしれないなどと想像していた。

    しかし、聞けばそれは見当違いで、自転車キンクリートの作品が元なのだという。自転車キンクリートは観たことがないが、確か、90年代に元気なイメージがあった小劇場系の劇団だったかと。
    ・・・・えーーー?

    話の運びは、春夏秋冬を切り取って描いていた。そういうものは井上ひさしをどうしても思い浮かべてしまうのだけど、あれほどの時間の重みはなかった。役者に変化がなさ過ぎるのかな? 主役だけがやけに成長をひけらかしていたように思う。あとは情況が変化しただけ。青年にとっての一年がジェットコースターのように早いことを思わせて欲しかった。

    それから、文脈を読み込もうとしたら大変残念な点に気付いた。4人は皆いいとこのボンボンなのに、全然それが感じられない。これは痛い。私の見聞きするリアルボンボンはそういう"もの"がある。
    もっと、生活に苦労しないボンボンたちの憂いとか不満とか悩みを表現して欲しい。本作は、タダの、1人の小説家男子の成長物語で終わってしまった。4人もいたのにもったいない。言葉だけで表現しないで、そういう風情を演じて魅せて欲しかった。もしかしたら、原作で描こうとしたテーマが薄くなっているんじゃないかな? それも現代風に、モダンに。

    さて、もっと本作を読み込もうとすると、実は、この4人もモデルがいるんじゃないかと考える。文学をネタにするなら、そういう遊びも意識して当然。しかし、私は太宰くらいしか分からなかった。私は本当に話にならないくらい日本文学の素養がないのです。きっとそれが分かったら違う楽しみ方も出来たのかな、と惜しく思う。

    ネタバレBOX

    朗読・・・・・
  • 満足度★★★★

    役者さんが良いです。
    ナイスキャスティングといった感じでした。
    調度品が素敵。

    役者さんの表情がそれぞれなんともよかったです。
    初日らしい硬さはあるものの、細やかな演出に魅せられました。

    ジテキン見たことないんですが、脚本、よいですね。
    秋のシーンで胸が熱くなりました。

    もいっかいくらい観たいな。

  • 満足度★★★★★

    素敵な空間…
    ジテキンは未見でしたが、面白かったです。

    内容も面白かったけれど、
    空間がとってもステキでした。
    セットから照明から映像、小道具、衣装に至るまで
    演出のイメージが統一されていて、
    それでいて個々に見応えがあるのがスゴイ。

    音楽もすべてオリジナルだそうだけど、
    空間にはまってて、とってもよかったです。
    特にオープニングのヴォーカルの男の人がよかった。
    サントラがなんと500円!で販売していたので、
    ついつい買ってしまいました。

  • 満足度★★★

    青い春が終わるまで。
    私的な悩み事から文学論に至るまで本音を言い合える仲間と過ごしたかけがえのない一時を色彩豊かにのびやかに、カジュアルに描いていく舞台。
    昭和初期を意識したハイカラな衣装に同じような趣向でセレクトされたとおもわしきアンティーク調の家具、舞台の壁面を囲うプロジェクターに投射される幾何学的な映像、四季折々の情景をノスタルジックにうつし出す幻想的な照明、そして遊び心のある影絵が行間を紡ぐように視覚化された舞台空間は、抒情的な味わい深さと一遍の詩のような美しさをあわせ持ち、非常に魅惑的で隅々まで徹底的に拘りが伺える濃密で重厚な空間が構築されていた。
    反面、劇中で交される会話は、センテンスの奥行きを想像させるような密着性を持った類のものであったとは言い難く、慄然とした舞台空間に言葉が対峙するパワーが不足しているようにおもわれた。故に、共感とまでは至らなかったのが正直なところ。
    この戯曲を今回の公演ではじめて知ったので、原作にどの程度忠実であるのかはわからないのだが・・・。
    みじめで情けないダーティーな青春モノを想像していくと肩透かしを喰らう恐れがあるかもしれないが、ハマるひとはハマるだろうし、誰かを誘ってサクッと観にいくには丁度いい舞台なのではないかな、とおもう。

    ネタバレBOX

    古賀の家に入り浸る泉、加藤、諸岡ら。
    彼ら4人は純文学、文学評論、耽美怪奇小説、御法度小説とそれぞれ違なるジャンルの物書を志望しているが現実はそう甘いものではなく到底、生計をたててはいけない状況。けれども裕福な家で育ち、働かざるとも金銭的に不自由のない彼らは夜な夜なダンスホールに繰り出したり、お気に入りの女の子とあそんだりしてそれなりに楽しい日々を過ごしていた。
    処女作を発表したきりスランプに陥っている古賀だけは何となく手ごたえのない空騒ぎに気がのらない。それでもある時、耽美小説家志望の加藤が銀座のダンスホールで一目ぼれをした踊り子のビビアンが、憂鬱な青年がうじうじと悩んでいるだけという内容の古賀の処女作を気に入っているから加藤とビビアンの仲を取り持ってくれないか、と頼まれるとまんざらでもないといった様子で夜の雑踏へ消えて行く、そんな春。

    あの後ビビアンと恋仲になったものの、『恋はこいでも、金持ってコイ』だった、とげんなりし、おまけに執筆の方も絶賛スランプ中。それに加えて冷たい物を暴飲暴食したせいで腹を壊して寝込む古賀に気晴らしに海水浴に行こうぜ!なんて言ってお気楽なお三方。
    強烈な陽の光にむせかえる暑さに窒息寸前の夏。

    ひぐらしが鳴き、鈴虫が鳴き、めぐる秋。
    季節は巡れどスランプ中に変わりない古賀は、文学評論家志望にも関わらず文芸誌に小説を発表した泉が何となく気に入らない。
    そんな折、母を心から慕う加藤は母の具合が悪いことを知り、実家に戻る。
    諸岡は父の経営する大手鉄道会社の後を継ぐ為、東京を離れることを決意。これを機に文筆も廃業し、いづれは女房をもらい、平凡な暮らしをしていくらしをしていくのだ、という。戦友をふたり失い、いよいよ青春の終わる足音が近づいてきた。

    冬。いつまでたっても原稿用紙を埋められないことに追いつめられた古賀は、家政婦のお絹の説得も虚しく、大量のパビナールを服用し、心身共に破綻する。深淵なる地獄を夢うつつさ迷い、やがて掴んだ一筋の光…。
    それはとても小さな女の子が自分がすすむべき道をみつけるまでを幻想的に綴った小さな短編だった。古賀はその話のなかで蓮の花をモチーフにした。蓮の花は生まれたばかりの釈迦が歩き出し、その足跡から咲いたといわれる花である。
    この短編をこれからも小説を書き続けていく自身の意志として古賀が泉に朗読して聞かせる場面では、壁面に投射した短編の世界のモノクロ・アニメーションが目まぐるしく展開された。二次元の世界に飲まれまいとして、抵抗するかのように躍動する女の子の影絵もまた、古賀と同様に自身の意志によって動いていた。この表現方法はかなりいい。

    終盤、文学評論家を志す恋多き男・泉はあそび相手のひとりだった娘ともうすぐ結婚すると古賀に報告をする。古賀はバビナール中毒だった頃に看病してくれたお絹にプロポーズする予定だったが、彼女にはいいなずけがあったと明かす。もうすぐ春だ。

    要所要所で登場する影絵人形で表現がなされる家政婦のお菊の所作のひとつひとつが自らの羽を抜いて機を織る鶴を障子越しに見届けているかのようなぺシミズムに満ち溢れているのが印象的だった。舞台には登場しないお菊の動作や事情、気配を知らせる環境音も効果的だった。季節が巡る度に舞台転換する際に流れるセンス抜群の映像とロックな音楽には心踊ったが、序盤のスピーディーな台詞の掛け合いが夏に突入した辺りから失速し、そのままズルズルと終盤までもつれ込むようで、会話から手ごたえを掴み損ねてしまった。
    理想と現実の狭間に苦しみ、共に笑いあった仲間たちが新しい人生をはじめるまで・・・すなわち青春からの旅立ちをテーマにしていることは何となく理解はできるのだがそれにしても・・・だった。
    何というか、美的センスに彩られた舞台空間と戯曲の持つダラダラとした伏線が回収されない会話が所々でこじれているようにおもわれたのだ。
    もう少し踏み込んで言うと、この舞台空間には日本昔話を今風にアレンジしたようなもう少し硬質な作風が合うような気がしてならなかった。あるいはナンセンス寄りの物語と美意識のミスマッチさを狙うのならば、それ相応のギャグセンスは必要なのではないかな、と。
    とはいえ登場するキャラクターは、非常に丁寧な役作りがなされていて、安定感がありました。役の味付け加減としては特に古賀は明らかに太宰 治を踏襲していて、思わず二ヤリ。いっそのこと全員実在した作家の名前を登場させて、〰若き日の〰なんていうつくりで自虐的に突っ走ってもらえたほうがホロホロ笑えていたかもしれません。

このページのQRコードです。

拡大