実演鑑賞
満足度★★★
タイトル「ドッペルゲンガーちゃん」通り、自分に向き合った心象劇。自分の気持の在り様を語る内容であるが、1人2役ではなく、ハーフマスクを付けた別人物が自分に成り代わるという 演劇的な観せ方をしており分かり易い。同時に舞台美術を上手く使い、気持の整理を巧みに表現する。
物語は、パンフの記載にある章立てーー「ハムスターに呪われた女」「月の光に導かれ」「部屋を片付ける」のような内容を順々に展開していく。それは時の経過であり心の落ち着き、そんな一人の女性の心の変遷、成長譚である。
上演前から、舞台下手にいる じゃじゃんがサンの圧ある存在感。それは劇中での進行役であり俯瞰もしくは観察といった役割を担っている。そこに脚本・演出/加藤睦望さんの心象<劇>を ことさら抽象的にさせない工夫が読み取れる。
(上演時間1時間10分)
実演鑑賞
満足度★★★
客は関係者(?)を入れて十人、不安になる程。だが始まれば観に行って正解だったと誰もが思う筈。女優三人でこれだけの世界を演れるのか。脚本はまさに才能次第。一人の女性の実存に斬り込んでいる。
流される曲はクラシックのスタンダード、余りにも正攻法。メルヘンチックな描写は大林宣彦調、『ふたり』なんかを想い出す。少女の一人遊びのような心象風景。
上半分だけ二次元美少女キャラのお面を付けて(偽った自分を演じるメタファー)、コンセプトバーで働く主人公(マタハルさん)。コンセプトはかぐや姫。いつか月に帰る日まで皆を接客し楽しませる設定。ある夜、占い師に「あんたは死相が出ている。生き物を飼いなさい。」と勧められ、ハムスター(じゃじゃんがさん)を買ってくる。そんなある日、ガチ恋の常連客(じゃじゃんがさん)とのトラブルを理由に30代にして5年勤めた店を卒業させられる。気力を無くし、部屋に引きこもる主人公のもとに、昔の自分によく似た女(ちこゆりえさん)が現れる。
マタハルさんに透明感があって魅力的。
ちこゆりえさんの演技力のポテンシャルはヤバい。
じゃじゃんがさんのドスの効いたキャラ。
作・演出の加藤睦望さんの世界、妙に記憶に残る話。
実演鑑賞
満足度★★★
コンカフェをクビになったアラサー女性のもとに、コンカフェの私(?)が現れて…。憧れ?復讐?ドッペルゲンガーの動機がよくわからんのよ。