満足度★★★★
終盤の減速が惜しい
猫っかぶりでなかなか本音で人と接することができないアラサー女性(合コン場面の心の声が特に愉快)が三十路を迎えて“脱皮”し、本音を口にするラストとコミカルな前半はイイが、交際相手に想いの丈をぶつけて止まらなくなるクライマックスからラストにかけて急に減速…どころか停滞感まで漂ってしまうのが惜しい。
そこもテンポ良く見せれば満点だったのに…
満足度★★★★
ビンケのよさを再確認
なんというか、本当に力のある人達がヘタウマに徹している凄味を感じた。
や、あれをヘタウマと見るかは人それぞれだと思うけど。
でも、個人的にはあれを違和感なく
成立させることができるのは相当難しいことだと思った。
たぶん今回やっているようなことは
一見するとどこでもやっていそうに見えるが、
あれは力のある俳優陣が本気で場に飛び込んでいるからできることで、
そこいらの凡百の劇団には決して真似はできないなと思う。
満足度★★★★
悩み多き女三十歳を活写
今回このお芝居を観に行ったのは、フライヤーを手にしたとき、長らく消息がわからず気にしていた松村慎也さんのお名前があったからで、同姓同名の別人かもしれないけど、とにかく行って確かめるしかないと。で、結果は探していたご本人でした。中大二劇出身の俳優さんで持ち味がよくて注目していたのです。しばらく演劇活動から離れていたそうですが、復帰されたそうでまずはおめでたいことです。
主役のかたが体調不良のため降板というハプニングがあり、公演が1週間延期されたようですが、同じ劇場で無事公演できてよかったですね。
等身大のテーマの現代の芝居って苦手なほうなのですが、本作はなかなか面白い作品で楽しめました。作・演出の鈴木優之さんは男性なのに、三十路目前の女性心理をよくこれだけ描けたなぁと感心することしきりでした。