ここまでがユートピア 公演情報 ここまでがユートピア」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-1件 / 1件中
  • 満足度★★★★

    あおきりワールド
    舞台上に大量の本物の砂を持ち込み
    小さな島をイメージしたシンプルなセット

    ネタバレBOX

    周りに置かれた大小様々な箱は
    時に、椅子とテーブルになったり
    また、海岸沿いの岩になったり


    自身の体を中心に
    半径1m強の小さな円をひとつの国とした
    小さな小さなユートピア

    それぞれの主は
    己の理想を求め自身で決めた10個のルールを
    厳格に守り続けなければいけない

    規律正しい生活を求めた者
    ロハスに目覚めた者
    好き勝手に時間を過ごしたい者…


    そしてもうひとつの決まりごとは
    手を伸ばせば届いてしまう距離感にある
    他の人(国)の陣地に入ってはいけないこと

    間違って入ってしまった場合は
    息継ぎなしに
    「トピア、トピア、トピア…」
    と叫び続けていればセーフ

    もし息継ぎをしてしまったり
    トピアを言いそびれてしまったら
    即、相手の国に吸収され
    以降はその国のルールに従う住民となってしまう


    逆にそれぞれが頭に巻いている鉢巻を奪うことができれば
    自身が相手国を吸収することができる
    (一種の陣地取り…かな)


    実験的なユートピア間で起こる
    十人十色の喜劇(悲劇)的生活


    ひとりで生きていると思っていたり
    ひとりで生きたいと思ってみたり

    確かにひとりは楽だけど
    本当にひとりっきりで生きていけるんだろうか

    誰かに頼ったり頼られたり
    助けられたり助けたり…


    こうじゃなきゃいけないという理想や
    こうであれば楽なのにという理想

    もしかしたら
    どれもが妄想や勘違いなのかもしれません

    ましてや自身で守りきれない決めごとを
    他人に求めるのは無理なこと

    万人が何の不自由もなく快適に生きるなんて
    絵空事なんでしょうね


    前作「占いホテル」が比較的わかり易い作品だったのに比べ
    今回は、また難解な見せ方に…

    ボク好みではあるけれど
    観劇経験のない方にはおススメできません(; ̄▽ ̄A


    多分
    観る者それぞれが違う捉え方をする作品だと思います

    観終わってからの大きな宿題が散りばめられている…

    それが
    あおきり(鹿目)らしさなんでしょうか


    頭は低く目は高く
    口慎んで心広く
    孝を原点とし他を益する

    こんな言葉が頭に浮かびましたが
    これも理想ですよねヾ(;´▽`A``

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