エビパラビモパラート 公演情報 エビパラビモパラート」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
1-4件 / 4件中
  • 満足度★★★★

    楽しんだ。
    完成度が高かったと思います。

  • 満足度★★★

    観てきました!
    テーマ性があって若い人たちの勢いも感じられましたが、もう一歩感が拭い切れませんでした。

    夏休み子供向けミュージカルに再編集すれば大成功するのでは!!

    ネタバレBOX

    王様亡き後の王子派と姫派の抗争が落とし種の陰謀で戦争に発展、さらに民衆をけしかけ蜂起させるという頑張った背景があって、音楽の発見と音楽が戦争に利用された悲劇を描いたミュージカル的お芝居。

    全員で歌うシーンでは、楽曲に乗り切れていないなと感じました。

    ヘラクレスのような武将はあまり強そうでなく、金髪スカートの阿曽山大噴火さんのようでした。
  • 満足度★★★

    パワーは凄いんだけどねー・・・なんか憎めなんいだよねー。
    予想通り、がちゃがちゃした感じ。
    うまく言えないけど、そんな感じなのだ。

    悪く言えば「雑」とも言えるかもしれない。
    そんな印象さえ受けてしまう。

    けど、憎めない。

    なぜだろう?

    ネタバレBOX

    周囲から孤立した孤島での話。
    王が亡くなり、跡継ぎの争いが起ころうとしている。耳が聞こえない王子と引きこもりの王女の2人がその後継者争いに祭り上げられる。

    この国には、ニートの若者たちがいた。彼らは、親の金をくすねては仕事もせずぶらぶらしていた。ところが、ある日、彼らは家を追い出され。しかたなく仕事に就こうかと思うのだが、学歴も資格もない。そこで、履歴書に書けるような何かを成し遂げようとして、島にある誰も登ったことのない山に登る。
    苦労してたどり着いた頂上には、不思議な塔があり、その周囲には不思議なモノが埋まっていた。彼らはそれを地上に持ち帰る。

    彼らが持ち帰ったものは「楽器」だった。
    実はこの島には音楽が一切なかった。それは、この島は、音楽を捨てた人たちがたどりついた場所であり、楽器は山に封印をしていたのだ。

    ニートたちは楽器を奏でることを知り、周囲の人々を明るくする。
    その演奏を偶然聞いた引きこもりだった王女は、彼らの仲間に入り、彼らを城に呼び寄せる。

    彼らは国民に受け入れられ、徐々にスケジュールがハードになっていく。そんな中、彼らは、これからの活動について意見が分かれ、仲間割れをしてしまう。

    城の中では、王女の医師が王女をけしかけ、別の国を作ろうとするのだ。それに対抗して、王子たちは軍を率いて王女たちと戦いを始める。この戦いは、王子の教育係オクタビアによって仕組まれたものだった。

    ニートたちは、2つに分かれ、それぞれの軍隊を鼓舞するために、音楽を奏でる。
    ニートたちの奏でる音楽に導かれ、王女の軍と王子の軍は一進一退を繰り返す。
    そんな中、さらに新たに民衆たちが立ち上がり、王子と王女の軍に戦をしかけてきた。実は、これもオクタビアに仕組まれた陰謀だったのだ。

    そんな物語。

    ミュージカルというほどではないのだが、歌が随所にある。
    導入部の歌は、物語の始まりとして期待を高めたのだが、どうもソロパートがいけない。それはないだろう、と思うほど下手なソロが出てくる。
    役者が演奏するのは、愛嬌としても、この歌は辛い。
    合唱はとてもいい雰囲気なのに。
    (これは想像なのだが、歌がうまくなかったのは、つまり音程を外していたのは、歌のときだけマイクを使っていたので、自分の歌声や演奏の「返し」が悪くて、それらがよく聞こえずに音程をつかめなかったという技術的な問題ではなかったのか、と思っている)

    ただ、全体のパワーはある。
    気合いが入っているのだろう。
    しかし、そのテンションの高さは、休憩込みで2時間半の舞台で続けられると厳しいものがある。

    物語は、ニートが中心になっていくのだと思っていたら、王女がどうやら中心にあるらしい。
    彼女は、戦場での命のやり取りを見て、「ただいま」と家族に言うために、生きて帰ってくれ、と兵士たちに言う。
    言うのだが、それは???である。戦争していて、敵は殺すわけだから、自分たちの仲間は無事でいてくれ、ということなのだろうか。
    もちろん、ラストには、戦いをやめさせようと、ニートたちと一緒に音楽を奏でるのだが。
    もっと全体的な視野に立つべきではなかったのか、それが感じられないので、どうも物語がしっくりこない。

    また、王子は耳の聞こえない設定で、ラストに音楽の持つ力を自らの心臓の鼓動とともに感じることができたのだか、その力に畏怖してのか、あるいは理解できなかったのか、周囲に死をもたらしてしまう。
    これはどういうことなのか、音の聞こえない者には、音楽は理解できないということなのか。ここは大切なのだから、説明不足すぎないだろうか。

    キーマンとして、物語には、音楽を伝える男がいる。あるときは小鳥にまたあるときは猿に姿を変え現れニートたちに音楽を伝え、導く。彼は、自分の愛した女が音楽をやめてしまったことを残念に思っていて、ニートたちを通じて、またこの世界に音楽を伝えようとするのだが、彼の気持ちがもうひとつこちらに伝わってこない。
    それは、結局彼は何をしたかったのか、ニートたちに何をさせたかったのかがわからないからだ。

    普通こういう話の展開であれば、ラストにニートたちの音楽が島全体に流れ、戦場と化した島に平和が訪れるとなるはずだが(実際にこの舞台でも島全体を震わせるほどに音楽が響き渡のだ)、そうならない。戦いは終わらない。
    ニートたちは、音楽を奏でながら、ただ死んでいくのみ。ヒーローに祭り上げられて、利用されて、捨てられて死んでいく。
    王子・王女・民衆と3つに分かれたままで、世界も変わらない。

    音楽というものが、民衆の感情を左右し、戦争にさえ荷担することができるのに、結局、音楽では何も変えることができなかった、というオチになる。

    ある意味衝撃的だ。

    王子の軍、王女の軍、そして民衆の軍は、結局、ニートたちが命と引き替えに音楽を奏でても、何も変わらず、対立し、小競り合いを続けているというエピローグの虚しさは、ちょっと秀逸なんではないか、とさえ思ってしまった。

    しかし、そのラストを迎え、彼らを通じてこの世界に音楽を伝えた男は、それをどう考えたのか、どうとらえたのか、がわからない。
    これが彼の望んでいた世界なのか。
    ここに、作者の意図が込められるべきではなかったのかと思う。観客に伝わるように。

    「音楽は、人の心を揺さぶり、扇動するが、何も変えることはできない」という、そんなメッセージなのか。
    であれば、それはそれで凄いかもしれない。
    そう考えながら、ミュージカルを行っているのだから。

    物語の中心にいる若者たちがニートである意味も考えてみると、確かに自分が本気でやりたいことを見つけて打ち込むことができれば、的な展開ではあるのだが、教訓としては物足りなく、物語の必然性にも足りないように感じてしまった。

    ニートの若者、音楽、人の心、その3つの軸が、きちんと整理されて提示されなければ、どれもが、ありきたりで普通に見えてしまうのだろう。

    ついでに言ってしまえば、自分の命と引き替えに他人を守るという、ヒロイズムが後半の戦いの中で溢れていたが、それが意外と普通で、安直なつくりになっていたように思えてしまった。もっと言ってしまえば、薄っぺらいというか。
    それが感動的に感じられればよかったんだけどね。

    ということで、全体的にがちゃがちゃした印象を持ってしまった今回の舞台だが、それでもなぜか憎めないところがある。
    結局は、「人」なんだと思う。よくわからないが、舞台にいる生身の人から感じる何かが、「良さ」のようなものを醸し出しているのだと思う。
    人の感じる好き嫌いというものは、実に不思議なものである(笑)。第一印象が良かったということなのかもしれないけど。

    それと、飽きずに見ることだけはできた。これは貴重なことでもでもある。

    役者では、前回、天使の役で妙な存在感を感じた、でく田ともみさんが、今回もピノコ他を演じ、妙に存在感を示していた。底抜けとも見える明るさみたいなものを感じるのだ。
    それと、ソナチネ役の内山ちひろさんも、全体的に浮き足立っていた登場人物の中で、しっかりと地に足をつけていて印象に残った。
    他の登場人物も、確かに熱演ではあった。
    大勢の登場人物を交通整理する手腕もなかなかだったかもしれない。

    劇場の帰り際に、若者たちの会話が耳に入ってきた。「結局、ニートでも、いいということなんだな(笑)」「親から金をくすねてもいいってことか(笑)」。うん、そういう内容だった(かもしれない・笑)。
  • 満足度★★★★★

    音楽と共に死んで、生き続ける奴らの話
    「音楽」というものを心底愛し続けた経験がある人はその思いが深いほど
    また、音楽でなくても何か、何でもいい、自分がわき目も振らずただ
    一直線に突き進んだモノがあるといえる人は、

    この劇を見るべきだと思う。 必ず、その場で、その場でなくても
    帰り道にふと色々な場面を思い返して涙が出そうになるはずです。

    とにかく、何も誇るものの無かった連中が「音楽」に出会って、英雄になって
    まっすぐに突き進んでいく。 その熱くて純粋な姿が今思い返せば
    思い返すほど眩し過ぎて、冗談抜きで涙が止まらない。

    劇団員と年齢が近いせいか、他人事に思えないほどこっちの感情を
    揺さぶってくるんですよね。 10~20代が見た方が揺さぶられるかな。

    ネタバレBOX

    舞台は現代なのか何処なのかよく分からないどこかの島。
    そこでは王を頂点に、貴族が牛耳る一種の階級社会で、
    前代の王が死んでから政治は混乱し、王女と王子を擁立する
    二つの派閥がついには戦争を起こす…。

    その激動の中で、戦意高揚に利用されつつも最後に戦争を止めようと
    する思いの詰まった「ただいま、おかえり」の詩を響かせ、カナデーラ、
    一般にいうところのバンドは散っていく…。

    音楽を見つけてそれに純粋に思いをぶつけていく様が、役を演じる役者、
    果ては全ての夢を追う人たちとオーバーラップして、劇中胸打たれる
    ところが余りにも多過ぎた。 

    演出や台詞、演技も変に小難しくなくストレートで気持ちよく、なんか
    トンでもないものを見てしまったような気がする。。

    今は、「インパラプレパラート」「エビビモpro.」の両劇団にただただ
    感謝したい。 Thank You!

このページのQRコードです。

拡大