うわつら 公演情報 うわつら」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.8
1-4件 / 4件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2022/12/10 (土) 14:00

    2011年(初演?)、2014年に次いで三度目となるが色褪せない珠玉の名編。人の死を真摯にしかもユーモアも交えて描き「登場人物と共に一人の人間としての作家を看取った」感覚。何年か経ったらまた観たい。
    また、「報道センターの斉藤さん」が伝える開演前諸注意と本編導入部を兼ねたニュースのセンスの良さよ! これだけでも一聴の価値があるのでは?(半分真顔)

    ネタバレBOX

    そのニュースの内容は「芝居の上演中にスマホなどの電源を切ることを義務化する法案」「芝居の上演時間や休憩の有無の事前告知に関する裁判の経過」「本編の主人公である作家の訃報」。このアイデアとニュースっぽい言い回しが秀逸。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2022/12/10 (土) 14:00

    このテイスト、とっても好きだ!誰も体験したことの無い「死」の周りをあーでもないこーでもないとぐるぐる周りながら、来たるべき日に向かって進んでいく。サラリとしているので油断していると、ズドンと来て泣けてしまう。殿様恐るべし。

    ネタバレBOX

    人気小説家が膵癌の末期と診断され、余命宣告を受ける。
    「初めて体験する死が楽しみだ」と、それを受け入れているように見えるが・・・。

    「死」はその本人よりも周囲の「イベント」なのかもしれない。
    編集者や所属事務所、家族や友人、密着ドキュメンタリーの制作者、
    そして他の患者や医師に看護師、
    それぞれの立場と思惑によって、振る舞いや言動は演出されている。
    彼らにとって「死」は所詮想像の域を出ない”うわつら”でしかない。

    当の本人でさえ、死に対して”うわつら”の心構えしかできない。
    だから強気になったり、不安になったり、開き直ったり、取り乱したりする。
    このどうしようもない切ない限界が”うわつら”の本質なのかもしれない。

    小説家が意に反して本心を吐露する場面が二つ、強烈な印象を残す。
    ひとつは隣の病室に入院していたスキルス胃がんの若い患者が
    「一緒に行こう!」と小説家を強引にひきずり出す場面。
    必死の抵抗を試みる小説家は恐怖の叫び声を上げて目が覚める。
    死への恐怖心が爆発したシーンだった。

    もう一つは彼の弟子が、師匠も獲れなかった文学賞を受賞し、
    高い評価を得て世に出て行くのを見たとき。
    若い看護師から「すごく面白かった。サインをもらって欲しい」と
    賞を獲った弟子の新刊本を渡され、
    「いいなあー!いいなあー!」と絞り出すように嗚咽する姿に
    今彼が見ている孤独の闇を、一緒に覗き込んだ気がしてボロ泣きした。
    ほかの人々は生きている、自分は一人で死んでいく、
    ”連れの無い孤独”を初めて自覚して生への執着を吐露した場面。

    さらりと展開しながら、自然にクスリと笑わせる台詞と絶妙の間。
    ところどころに挿入されるエピソードの巧さ。
    大した事件も起こらないのに最後まで読ませる作風の小説家という設定だったが
    人生もそんな感じで終わっていくんだなあ、としみじみ思わせる作品。
    脚本・演出・主役の小説家を演じた板垣雄亮さん、何と味わい深い作品を生み出す方なのだろう。
    最高のランチ、ごちそうさまでした。







  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    素晴らしく面白かった。役者さんも皆さん最高に上手くて細かくて徹底してて。笑えるし、涙がジワっとくる所もゾワッとする所もあって、いやぁ、良いもの見た。是非、オススメしたい舞台でした。

    ネタバレBOX

    とにかく脚本が素晴らしい。
    その上で役者さん達が、役を忠実に、過不足なく緻密に演じられているのが本当に良かった。
    窓の外への視線、ちょっとしたコートの畳みかた、枕の整え方、病室に入る前の一瞬の息の整え方、全て「説明」にならず、でも、ありありとその役の性格職業関係性役割を浮かび上がらせる凄さ。欲や不安に捉われない、信頼と自信を感じました。
    ラストの方の音響も凄かった…怖かった。
    どっぷり見入った2時間弱。良い時間でした。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2022/12/07 (水)

    価格4,000円

    7日19時開演回(119分、H公演)を拝見。

    知らぬ間に病魔に侵され、医師からの「死」の宣告を受け入れた売れっ子作家の、"その日"が来るまでを描いた物語…との事前案内通り、普段の作品と同様な、クスリと笑わす仕掛けを随所に挟みながらも、基本線は死生観がテーマのストーリー。

    私事で恐縮だが、過去幾度か、"生命の危機"の数歩手前まで行ったことのある身には、余命の告知を案外、平然と受け入れる心境も、また、唐突に"死の恐怖"に襲われる体験も、我が事のように感じられ、今宵、客席で独りデジャブさせられたことも追記しておきたい。

    ネタバレBOX

    【配役】
    吉永恭一郎(末期のすい臓がんと告知された作家)…板垣雄亮さん
    田辺圭子(吉永の亡き妻の妹)…斉藤麻衣子さん
    夏木裕美(吉永の所属事務所の文化人部門マネージャー)…川西佑佳さん
    今野淳二(吉永の弟子。作家志望)…こくぼつよしさん
    加藤新平(文秀出版社のベテラン担当編集)…平塚正信さん
    武藤友子(あかね出版の担当編集者)…篠原彩さん
    後藤純(吉永の高校時代の友人。沖縄の離島の診療所勤務)…服部ひろとしさん
    佐藤康男(吉永に密着する制作会社ディレクター)…小笠原佳秀さん
    春川今日子(吉永に密着する制作会社セカンドディレクター)…里内伽奈さん
    奥寺勢一(吉永の主治医。大学病院の第一外科准教授)…足立信彦さん
    新道さおり(病院の準看護師。吉永の本のファン)…成海澪さん
    武井伸吾(同じ病棟の入院患者。末期のスキルス胃がん)…相楽孝仁さん
    安原まなみ(武井伸吾の姉)…杉岡あきこさん(A公演)/はてなさん(H公演)

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