化粧 二幕 公演情報 化粧 二幕」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.7
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  • 満足度★★★★★

    やっと観られました
    やはり演劇ファンの渡辺さんと同世代の母と2人、最前席で、拝見することができ、感無量です。
    以前、テレビ中継したのを録画してありましたが、生で観るまではと封印していました。
    これだけ上演されながら、ネタバレになるような予備知識なしに、生の舞台を初見できて、本当に正解でした。

    渡辺さん、スゴイ!!やはり長い間、たくさんの場数を踏んで、この作品を熟成させて来た、本物の味が素晴らしく、それだけで、圧倒されます。
    これぞ、至芸!!

    ただ、私の個人的好みから言えば、当初のように、1幕で完結してもらった方が、より心に沁みた気はします。
    長谷川伸の芝居が大好きなので、1幕ラストの終わり方の方が好みだという、あくまでも、自分勝手な嗜好ではありますが…。

    一人芝居は、ちょっと経験を積んだ役者さんが、ともすると、軽々しくチャレンジなさいますが、一人芝居には、優れた脚本と役者人生を真っ当に生きてきた、熟練役者さんがいて初めて形になるものだと思います。(そこに名演出が加わればパーフェクト)
    その点、この「化粧」は、そのお手本のような、素晴らしい舞台芸術でした。
    これで、ファイナルというのは残念な気もしますが、正直、あの時やめておけばよかったのにと思う公演も数多くあるので、ここで終わりにしようと決められた渡辺さんの英断には、潔く賛同したいと思います。
    本当に、滑り込みセーフ!生で拝見できて、感無量です。

    ネタバレBOX

    座・高円寺は、かなり横広い劇場ですが、それでも、客席に座っていると、自然に、旅一座の芝居小屋に観劇に行ったような気分になれて、驚きました。
    さすが、井上さんの脚本は、その場に、他に登場人物がいるかのように、巧く、一人きりの台詞を工夫して、説明や鸚鵡返しではなく、舞台上の様子を、客の脳裏に焼き付けて行きます。
    新劇出身の渡辺さんが、見事、旅一座の女座長になりきって、「そんな演技じゃ新劇に行くしかない」というような台詞を言うところは、大ウケしていました。
    ゴキブリを客席まで追いかける様も、愛嬌があって、素敵!!
    いくら、何度も演じて、体に落ちているとは言え、あれだけの台詞をよどみなく言いながら、所狭しと動き回る、渡辺さんの女優魂には、ただただ驚嘆し、尊敬の念でいっぱいでした。

    母親に、孤児院に預けられた井上さんの御経験から生み出された作品だけあって、この芝居の主人公の思いは、ダイレクトに、観る者の心に響きます。
    大好きな長谷川伸の時代物に共通する、生き別れた母子の情が描かれ、日本的な人情物の系譜の芝居でした。
    後から付け加えられたという2幕は、一転、オチや引っ掛けなど、他ジャンルの芝居のようなテイストが加わるので、個人的には、一幕最後の、楽屋から、舞台に登場して行くという、主人公が、舞台から引っ込む形での幕切れのままであってほしかった気もしますが、でも、そうは言っても、きちんと辻褄が合って、意外な完結をする2幕を書かれた井上さんの手腕はさすがだと、感嘆しました。
    歌舞伎によくある、幼い時に生き別れた肉親が、お互い、肌身離さず持っていたお守りによって、まさかの再会を果たすという、お決まりのシチュエーションを逆手に取った筋立てが、気がきいていました。でも、再度、息子が確かめてから、「これは違う」と言うまでに、時間が掛かりすぎの気はしましたが…。
  • 満足度★★★★★

    すばらしい。
    観劇出来たことに感謝です。

  • 満足度★★★★

    念願の舞台
    かつて、一幕であったときに『アサヒグラフ』に載った舞台写真と脚本を読んで、一人芝居にあこがれるようになりました。最後と知って、あわててチケット購入。
    化粧や着替えやアドリブを入れながらの一人芝居、さすがでした。アドリブでは、客席は暖かい笑いに包まれていました。

    ネタバレBOX

    実は、あこがれが強すぎたのかもしれません。
    写真で見た渡辺さんは、もっと狂気がつのるのではないかと思っていたので。
    それから、今日の後半の「化粧」は、鼻のまわりが赤くて、こっけいさが先に立ってしまって狂気さ(?)が、そがれた気がしました。
    毎日違うのかもしれませんが。

    でも、これを一人でやるということだけでもすごいと、それを目撃した満足感はありました。

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