実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2022/11/13 (日)
シアターKASSAIにてリンクス『会議は踊る、されど進まず』を観劇。
「学園祭で何をやるか」ー。クラス単位なのか、クラブ単位なのか、は別として、学園祭での催し物の内容を決める話し合いというのは誰もが経験したことがあるのではないかと思います。この作品はそうした身近、且つ、どこか懐かしさを覚えるような内容がテーマの会話劇でした。
“学園祭の話し合い”という設定は、以前拝見し夢中になったアガリスクエンターテイメントさんの『ナイゲン』にも似ており、今回も舞台上で繰り広げられる会議の展開に、やはり夢中になっている自分がいました。
設定自体はシンプルでありつつも、どのような展開に進んでいくのだろうと、まるで自分自身が学生時代に戻り、他クラスの話し合いを覗いているような、不思議な感覚になりました。ストーリー全体のテンポも良かったですし、登場人物のキャラクターも皆それぞれに特徴があり面白い。クライマックスで見せたダンスパフォーマンスは圧巻の一言でした。
団体、役者さんともに予備知識ゼロの完全初見状態で拝見させていただきましたが、なかなか強いインパクトがあり、しっかりと脳裏に刻まれた印象です。半田サラ役の久代梨奈さん、鍋島極子役の田中海凪さんの“2トップ”はもちろん、周りを固めた演者さん一人一人がしっかりと個性的なキャラクターを丁寧に演じられていて良い座組であったと感じます。他の作品も拝見してみたいところです。
実演鑑賞
満足度★★★★
【本篇】と【特別篇】2公演観劇
本篇は会議劇、特別篇は会議の一週間後の後日談〈討論ゲーム〉を描く。
【本篇】
特定の空間〈教室〉に、特別な設定、個性豊かな生徒、絶妙な構成の中で展開する王道的な会議劇。
文化部が一丸となって行う催し物〈パフォーマンス〉を話し合う。会議(話し合うこと)の大切さは理解しつつも、その議論が必要なのか否か といった そもそも論議から始まる。やる気のない文化部副部長という設定が妙である。そんなメンバーを引っ張っていくのが生徒会副会長である。皆「副」が付く次期部長候補と帰宅部代表者のメンバーであり、今はサブリーダー的な存在である。クラブ内をまとめるのは部長であり、副部長という「責任」や「役割」等も中途半端な位置付けとして描く。しかし、この会議では いつの間にかクラブ代表者の顔になっている。漂流する会議を通して、生徒の成長譚をも観せる上手さ。
一方、同じように「副」が付く生徒会副会長は、自分の信念の下、強いリーダーシップを発揮し何とか会議を進めようとする。独善に陥りそうな場面では、中学時代からの友人で、今は生徒会書記(補佐役のような)の協力を得て何とかやり遂げようと奮闘するが…。“立場が人を作る”の典型的な観せ方である。
会議の結論は、全員一致を以ってなす。何となく有名な会議(法廷)劇「12人の怒れる男」や「ナイゲン」を連想させる。全員一致は副会長の意向であるが、そこには深い理由がある。物語(会議)が面白いのは、個性豊かな登場人物の存在、すんなり進行しない出来事、そして集まったクラブの構成が…。
【特別篇】
本篇のラストシーンから始まる。本篇の続き、後日談を思わせる演出である。こちらは、物語の登場人物としてではなく、出演者 個人として参加した討論ゲームといった趣向である。
意見(結論)の多数・少数または同数によって与えられる点が違う。生徒ならではの 頑張りどころである。
【本 編】上演時間1時間40分
【特別編】上演時間1時間15分
(どちらも途中休憩なし) 追記予定
実演鑑賞
満足度★★★★★
華5つ☆ 拝見した翌日の24時半過ぎに帰宅したが、今作とは極力、早い内に共鳴感覚を知らしめたい。未だ、席はあるとのこと、70歳のジジイが感動した。観て欲しい! 残すは11月13日、12時、14時30分、18時開演の3公演のみ、観てちょ!!
脚本が素晴らしい。演出も脚本家が担当しているが無駄の無い演出は見事である。また、出演する役者陣は総て若手女優、会議物は総計で謂うと多数決を「原理」としたがる人々の社会では奇数を常とするが、今作では偶数の10名。この人数だけで観客は、日本の通常レベルで脚本が書かれていないと判断すべきであろう。実際、傑作ばかりのこのジャンルで、拝見してみてそれらの中でもこれは稀に見る傑作脚本である。劇作家に敬意を表したい。
そして、今作に登場し演じた若手女優10名に対して、70歳の爺から現在では実に有名だが実際には明治になって初めて門外に出た「風姿花伝」に書かれた一行“初心忘るべからず”を贈りたい。花伝書とも呼ばれるこの本を既に読んだ出演者は多いかも知れないが屋上屋を架すと嘲笑われる危険を冒してもこの一行を出演し、今作程優れた脚本を演じた若手女優達全員に贈りたい。(追記後送)
実演鑑賞
満足度★★★★
王道の青春物の会話劇。序盤、やや硬さも見られたが、10人の役者さんが皆キャラ立ちしており、話の展開もスピーディで面白かった。終盤のパフォーマンスは狭い空間を上手く使いながら、とても良かった。アフタートークで、他のどの役をやってみたいかとあったが、同じ座組でシャッフルしても面白そうかと思いました。
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会議おどるさん名前と見た目とHOの組み合わせのファン
約2年前
「会議は踊る、されど進まず」 会話劇?というものを初めて観たけどすごい面白かった!10人それぞれキャラクターが際立ってるし、会話のテンポ感もとても良かった! 最後の方のダンスも会議おどるって感じでめっちゃ良かった✨ https://t.co/AGziVNQKr3 #会議おどる
約2年前