L0VE The World 2010 公演情報 L0VE The World 2010」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
1-6件 / 6件中
  • 満足度★★★★★

    再見
    初日の作品の佇まいは、自分の先入観や接し方の影響も大きいとはいえ、あくまでもこれまでに慣れ親しんでいる『L0VE』に限りなく近しいもの、だった。けれど楽日の今日は、まごうことなく『L0VE The World 2010』が、まったく新しい世界観を従えて濃密に立ち上がっていた。

    ネタバレBOX

    なんだろう、冒頭の、荷物を周囲に結界を張るかのように配していくシーンから、密度が違う!?  さらに、はじめて出会うふたりが遠慮がちに距離をとっているのにくらべて、背後に映しだされる互いの影の近さに、人が人と親しくなりたい気持ちを秘めていることが漂う場面でも、その思いがより強く滲んでいたり…。

    たぶん、もしかしたら初日には、海を越えて渡ってきた韓国人俳優が半数の座組ということもあってか、異文化が出会うときの戸惑いがまだ全体を支配していたのかもしれない。 
    けれど、どこかを境に、異文化と出会う喜びに満ちた世界へと、舞台は一気に染めかえられたにちがいない。

    だからもう、ここでは国境や民族や人種という垣根はあまり関係なく。
    ただ、あるのは個人の、ひとりの人間の想い。
    すべてがそこに収斂していくからこそ、
    『L0VE』という、大きく、ある意味とてつもなく抽象的な言葉が、
    今回は、最後に『I LOVE YOU』と具体的な形で強調されたのではないだろうか。
    鋭く、人のこころになにかを突き刺し、はげしく揺さぶり震わせる形、で。
  • 満足度★★★★★

    ここまで感じ方が変わるものなのか。
    初日観て、今日2回目観ました。初日は普通にLOVEとして楽しみました。あったかく気持ちよくなって帰りました。

    今日観て、正直前半退屈に感じました。今までLOVEを観てそんな気持ちになったことなかったのでちょっとがっかりしかけていたら、ふっと別の観かたが湧いてきて、とたんにひどく面白くなり、どうにも抑えきれないくらい心が動いてしばらく放心してしまいました。

    これだから劇場に足を運ぶのはやめられないんだなと思いました。

    ネタバレBOX

    LOVEを観たことある方もない方もぜひとも観て欲しい作品です。韓国人俳優が出演していると言ってもほぼ言葉は介在しません。じゃぁなぜ韓国人である必要が?って初日は思ったけど、文化による身体や反応やコミュニケーションの違いって言うのはどうしても消せない感じで現れてくるようで、そこに私は退屈も感じたし感動も感じました。
  • 満足度★★★★★

    人類の歴史…を、感じました
    タイトルは「LOVE」で、確かにそういうものが表現されているわけなんですが、そのうねり方はまるで人類の歴史を観ているかのようでした。・・・、いや、なんかこう書いちゃうと大げさな気もするのですが、舞台を観ながら、鳥肌立てながら感じたのは正にそういう感じでした。
    で、あれば、今回の作品の中にどこか「ロミオとジュリエット」風のところがあったとしても、全く不思議はないわけですね。だって、それはまた人類の歴史の一部なわけですから。
    あ、一言で言うと、東武東上線「鶴瀬」駅まで行ってバスに揺られてまでして観に行く価値はある!・・・ということですね。

    ネタバレBOX

    途中、「なんだ、これって昨年観た『ロミオとジュリエット』と同じパターンじゃないか?」と思ったんですけど、ま、テーマが「LOVE」なんで当然ですね。

    ラストの方になって、各人がバラバラに日常を表現し始めるシーンになって、実は鳥肌が立ってきました。理由は自分でもよくわからないのですが、なんとなく「これが、実は現代のLOVE」ということが肯定的に表現されているような・・・誤読の喜びを感じたからです。きっと。

    こうした誤読の余地のある舞台は、なかなか出合えない気がするので、感謝感謝。いやぁ、ありがたいことです。
  • 満足度★★★★★

    LOVEツアー作品は、鳥取公演以外全て見ていますが、
    東京デスロックの賛否両論うずまいた超問題作(笑)「再生」を思い出したのは、今回が初めて!

    ネタバレBOX

    人間は死すが故に愛す。という感じ。
    観終わって振り返ると、タイトルに愛を謳いながら、同時に観る側の舞台(≒演劇)に対する愛を、強烈に問われた。作品だったなと。
    言葉がまだ話せない子供が、自分の周りのもの全てに対して愛を求め、その愛を貪りつくすように、舞台上で起こるコトの全てを貪欲に楽しめれば吉!
  • 満足度★★★★★

    日韓「LOVE」
    笑顔、笑い声、歓声、ダンス、「LOVE」 争い、それぞれの世界。魅入りますね。

    ネタバレBOX

    夏目さん、正に日本代表的な存在感あり。
  • あたかも所信表明のような、
    多田淳之介芸術監督による就任第一作。

    ネタバレBOX

    これまで『L0VE』で繰り返し描かれてきた原初的な「愛」についての物語だけでなく、新しい「世界」へ旅立つことへの強い決意が語られていたように感じられた。けれど、人によっては、都市生活者の孤独に思いを馳せるかもしれないし、多田版『冒険王』だよとキラリの初代芸術監督の平田オリザを連想するかもしれない。つまりは、台詞がほとんどないながらも、影にすら過剰に喋らせる、ひたすら多様で饒舌な作品。

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