甘え 公演情報 甘え」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
21-28件 / 28件中
  • 満足度★★★★★

    変わることを望みながら
    変われない人たちの物語。

    小池栄子は熱演でしたね。 危うい位にピュアで世間を知らない、
    知らず知らずの内に破滅に向かっていってしまう「ジュン」という
    役柄を正面から演じ切っていたように思います。

    水橋研二の、どこか壊れてしまったような、虚無的な雰囲気を
    湛えた「先輩」役も良かった。 余談ながら、この作品ではこの人が
    一番可哀想な気がする。

    ネタバレBOX

    頭が良いのに世間と繋がれず、結果ズレてしまっているばかりか、
    それが自分の純粋性にあるのだと思い込んで、全然問題の本質には
    「気づけていない」ジュン。

    汚れている周囲、自分が好きだと思い込んでいるのに、実はひそかに
    そこから抜け出したいと願いつつ、素直にはなれない先輩。

    そんな二人は甘えあいつつも、結局は理解しあえない・・・。

    ジュンは家に戻らず、雀荘でそのまま働き続けていればよかったのに。
    そうすれば気づく事もあっただろうに、最初から最後まで思い込みが
    あったので、結局破滅からは抜けられなかった。 救いは無いです。

    前から思っていたけど、本谷さんは「生真面目で純粋、非常に
    道徳的な」人だと、今作を観て感じました。 天然で不道徳な
    雰囲気はせず、全部計算されているような。。

    この作品、本谷さんが語るようには「不道徳」には思えなかった。 
    むしろ、直球の悲劇。 全編通してすごくダークでしたね。。

    最後、自分を夜這いしにくる男達の、雨だれのように鳴り響く
    ノックの音の中、自分、男たち、観客に向けてポツリと放たれる

    「私よ、禊がれろ!」

    という台詞が今でも忘れられないです。 あの辺りすごく怖い。

    賛否両論ありますが、本谷さんのターニングポイントとして記憶される
    作品は、この「甘え」になりそうです。
  • 満足度★★★★

    円形の緊張感
    緊張感の続く舞台だった。
    円形劇場の距離感がいい。
    しかも最前列だったので、ここまで見えていいのかと言うほど
    役者が近く、細かな表情まで楽しめた。

    おしゃれな脳みそ、ダサい価値観。
    同情と憎しみが交互に入り混じる。
    本谷有希子は初めてだったが、はまりました。
    小池栄子はいい女優ですね。

  • 満足度★★★

    いまいちでした、、
    初日を観ました。
    一番前の席だー!!って興奮してたんですが、近いが故に、役者さんの集中力の切れる瞬間なども見えてしまい、なんだか落ち着かない感じでした。
    物語も役者さんも素晴らしいのですが、、、本谷さんの自由奔放な解釈が好きなんですが、今回はえぐられなかったです、、。

    ネタバレBOX

    今回の物語は、父と娘が要となるんですが、その「肉親独特の嫌な感じ」があまり表現できてないように感じました。お父さんの器が小さい瞬間を大人として理解してしまったときって、なんだろう、、嫌な感じ。見たくない感じ。。その感じをもっと繊細に作ってほしかったです。
    はじめから仰々しいというか、、
    古典劇を見ているような感覚になりました。
    シェークスピアの悲劇のような。。すごいこと言ってるよ、わかるよ、でも、ピンとこないよその悲しみ。。みたいな感じというか。。
    なんだろう、本谷さんに感じた事が無い、演劇独特の「ダサイ感じ」を感じてしまいました。

    とくに嫌だったのは、お父さんを殺そうとして、死んだのか??死んでないか??って緊張する短いシーンで、お父さん役の方めっちゃくちゃ胸で呼吸してて、、いやいや、、そんな短い時間くらい息止めてくださいよ、、って思っちゃいました。近いが故に見えてしまって、残念、、。
  • 満足度★★★

    今回はどうも
    本谷有希子作品は今回で3作目の観劇。小池栄子さん、水橋研二さんとの掛け合いも見もの。小池さんはカンブリア宮殿のイメージとは違って、役者になっていた。表情、視線の使い方も実にいい。ただ、本脚本はどうも自分にはしっくり来ない。芝居としては悪くはありませんが。

  • 満足度★★★

    いいね!
    小池栄子を侮っていた自分が恥ずかしい


    すみません


    よかったです!!

  • 満足度★★★★

    ぎりぎりに攻めた演出
    伝わるか伝わらないか、ぎりぎりを攻めきった演出。鳥肌もの。

  • 満足度★★★★★

    色々な甘えが満載
    初の円形劇場での観劇。
    今公演はこの円形劇場をうまく利用していたと感じました。
    役者の登場の仕方、逆に舞台からはける手法まで見事です。

    主演の小池栄子ちゃん、かなりの好演です。
    静と動がうまく表現できていてあっぱれでした。

    女性が描く、女性の世界観。
    自己だったり、価値観だったり、表だったり、裏だったり。。。
    そこに女性の、男性の色々な甘えが凝縮。
    男性も女性もともに楽しめる作品です。

  • 満足度★★★★

    『甘え』というタイトルに唸る
    めちゃくちゃ面白かったです!全く躊躇せず、大きくダブルコールしました。脚本演出はもとより美術、照明、音響などのスタッフワークも充実。

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