公演情報
「サド侯爵夫人」の観てきた!クチコミ一覧
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2022/11/05 (土) 13:00
三島由紀夫の「サド侯爵夫人」を本格的な能舞台で上演しようという意欲的な公演。しかもタイトルロールのサド侯爵夫人・ルネを演じる男優は能面(小面)をつけての演技だ。
上演時間は途中10分の休憩を2回含んで3時間半という長尺。
正面の白洲梯子前に着席。この階(きざはし)には緋毛氈が掛けられ、赤い花をつけた薔薇が枝を張ったように置かれている。この薔薇は柱や橋懸の欄干にも巻き付けられており、また切戸口の手前(上手奥)に二十五弦筝が置かれ、脇正面側の上部バルコニーにスポットライトが設置されているのが本格的な能との違いか。
各幕の冒頭と最後に黒い着物の多田彩子が切戸口から登場し、二十五弦筝を奏でるのだが、その調べが舞台に一層の緊張感を与え、見事である。それに際立って美人だ。当日パンフによれば多田は某都立高校の非常勤講師も勤めているというが、さぞかし人気があるだろうな(笑)。
登場人物は6人だが、全員が白一色の衣装。家政婦のシャルロット以外は幕口の揚幕があがり橋懸を通って舞台に進み出る。能舞台であるから全員がドレスの下に白足袋を履いており、足の運びは能の様式に沿ったすり足である。
台詞も能舞台では鏡板や床が反響板として働くために、通常の小劇場以上にビンビンと伝わってくる。
ルネ役の篠本賢一を含め全員が故観世榮夫の門下もしくは関わりがある俳優だということだが、それぞれがしっかりした演技力を持つだけに、長時間の舞台でも緊張感が途切れることがない。
観応えのある舞台だった。
実演鑑賞
満足度★★★
新作能がすきです
この作品も、立ち位置、動き、発声は能だと思いました。
一方でどうしても戯曲が劇を求めている気がするのです
戯曲の台詞を楽しむ、掛け合いの応酬としては成功してますし、戯曲を味わう方法としてはよい気はします
けれど、この戯曲は芝居として今まで上演されてきました。それらの方が面白い、それにつきるのかなと思います
実演鑑賞
満足度★★★
4月の劇団あはひ「光環(コロナ)」に続く能仕立てだったが、あの時いろいろ仕入れた知識が役に立った
観世榮夫に師事した役者が中心だけにキャストは違和感なく演じたのだろう
サド公爵夫人ルネは主宰・演出の篠本賢一が能面を被って演じる、つまりシテ
最初はワキ(誰がワキツレなのかアイなのかは分からないが・・・ワキは母のモントルイユ夫人なのかな)であるサン・フォン伯爵夫人とシミアーヌ男爵夫人の掛け合いから始まるが、いずれも橋掛かりから登場し、シミアーヌは基本的に笛柱、サン・フォンは角柱中心の四辺と対角線での動き
これは全員最後までといった具合に完全に能の動き
発声その他はさすがと思わせ、凄いものを観たという印象は残ったが、ずっと緊張を強いられるし正直疲れた
ここでやることに意義があったのだろうが、逆にこうした形でやらなければならないのかという疑問は残った
各幕の最初と最後に入る二十五弦筝は場面に合っていて良かった
実演鑑賞
満足度★★★★
三島由紀夫の台詞や世界観を役者が体現していたと思います。発声佇まいも素晴らしかったです。
一方で能舞台であったのは挑戦的だと思ったのですが、そのことによってこれまでのこの戯曲の上演を越えられたとは私には思えませんでした
けれど、大切な試みだとは思います
実演鑑賞
満足度★★★★★
皆さんの観てきたコメントを観て、これは是非観たいと思い期待を持って出かけた。
期待以上で
半端なく素晴らしい。
こんなすごい舞台があるのか、というくらいスゴい。
能舞台を最近いくつか観たが、内容的には退屈かと心配していた。
しかし、そんな心配は無用だった。内容もおもしろくて引き込まれる。
チケット代こんなに安くていいんでしょうか?
間違いなく、他の劇団では最低、倍の金額になります。
白い衣装がとても素敵だった。
乗馬服、お嬢様の衣装すべてが白で衣装の美しさに見とれてしまった。
踊りが入るともっとよかったが...
そうなるとチケット代3倍にしないと無理ですね。(笑)
バラの飾りが、優雅さをさらにアップさせていた。
超満席だった。価値がある舞台なので当然だと、納得。
来年も是非観たい。
実演鑑賞
満足度★★★★★
今年拝見した総ての舞台の中で一、二を争う凄い舞台。絶対観るベシ! 華5つ☆
公演は11月6日13時開演の残り1回。演劇に興味がある人は絶対観ておくべき舞台だ。
去年は正面から拝見したので今回は脇正面から。矢張り観る位置によって印象が異なる。それにしても凄い舞台だ。流石に観世さんの教えを受けた役者さんたち、縁ある方々の演技・舞台である。観劇料も極めて良心的。学生さんは2500円、一般は4500円と、この内容でこの観劇料は極めて安い。前回同様10分休憩2度、上演時間は前回より5分短くなった。更なる鍛錬の跡が見え、その分迫力が凄い。それでも休憩を含めて3時間半の長丁場である。役者さん達の質の高い演技(間・抑揚・迫力・言語の身体化等)は無論だが、観客と雖も一瞬たりとも気が抜けない緊迫感のある舞台だ。音響は二十五弦筝奏者・多田彩子さん。三幕物の三島作品だが、各幕の内容に合った曲想が見事に呼応し合い、曲を聴いているだけで物語の内容が想起されるほどだ。筝については全く素人の自分でもトレモロのような技法や筝の見事で様々な技法で奏でられる演奏の凄さには、唯感嘆させられるのみであった。追記後送