異説 卒塔婆丸綺談 公演情報 異説 卒塔婆丸綺談」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.9
1-7件 / 7件中
  • 満足度★★★

    140分の長さを感じさせないのはさすが
    卒塔婆丸に乗った海賊たちが襲った商船には政略結婚を嫌がり嫁ぎ先に向かう道中で侍女と共に姿をくらませた水戸の藩主の娘(=姫)も隠れており、そのことが海賊たちに予測できない事態をもたらし…というアクション時代劇で、幕末秘話であったりもするという娯楽作。
    姫を探す側にもこの騒動を利用して成りあがろうとする者がいたり海賊たちが根城としている島には土佐弁の男が漂着したりで様々な思惑が交錯し、どんでん返しを経て秘話が秘話のままに終わった所以まで語る波乱万丈のストーリー、時に殺陣も交えて140分の長さを感じさせないのはさすが。
    ただ、冒頭で主人公側たる海賊たちが商船のクルーを斬っているのがちょっと気にかかる。抜け荷だったような気もするが、斬られて当然という悪人でもあるまいに。『ハムナプトラ』でも似たようなことがあったが、これってどうよ?
    一方、姫と侍女のキャラクターが良く、それゆえ「実は…」の前後とも納得できるのが巧い。
    また、慶応3年11月15日の「事件」を外側から描いたというか、「京都の近江屋でアイツをヤってきた」なんて台詞をサラリと入れるのにニヤリ。
    しかし当日パンフの配役欄に「才谷梅太郎」の名前があるのはある意味ネタバレ。「漂着した男」程度にしておけば、オープニングで紋を見た時あるいは劇中で名乗った時に「お~~~っっ!!!」となるのに…

  • 満足度★★★★

    予想以上に楽しめるいい作品
    なんかふざけた劇団名、チラシといい
    ほとんど期待してなかったが、予想以上に楽しめるいい作品でした。
    なんか、劇団☆新感線の「いのうえ歌舞伎」のようだ。

    時代は幕末、海賊を生業とするある島の人たちの物語。
    冒頭、鳴り響くロック調の音楽と派手な衣装に
    「こりゃ、ついていけないかなー」と思ったが
    骨太なストーリー展開にグイグイ引き込まれていった。
    早い場面展開とか、ラストもいい感じだった。
    それに登場人物の中に出てくる幕末のある有名人物の存在も
    物語にグッと説得力を与えていた。

    ただ、難点をいえば
    音楽が非常に安っぽくて正直雰囲気を壊しているように感じた。
    ロック調の曲でもいいが、もっとクオリティ高くしてくれ。
    (終盤の決闘シーンで流れる場違いな曲の演出はグッド!)
    あと、上演時間 2時間半強の長さ。
    もっとコンパクトに2時間くらいにまとめれらたら良かったのに。

  • 満足度★★★★

    よいかんじです
    ときは、幕末、芯は維新の出来事ではないのだけど、海賊・卒塔婆丸を主軸としたエンターテイメント。当日パンフに名前が載ってるのだけど、土佐のあの方までもが絡んできたりして痛快。
    歴史ワケワカでも普通についていけます。

  • 満足度★★★★

    解り易い物語
    フライヤーの印象とはちと違う。物語はごくごくベタな芝居。「芝居」の前に三文なんて2文字を付けちゃうと「なんだ~、そっか!」なんてそれこそ2文字だけで解っちゃう!だけれど、これは三文ではない。ベタだけれど三文と言わせないところが凄いのだ。セット、衣装、照明、音楽、演出はお見事!

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    一言で言うと海賊船、卒塔婆丸 の海賊野郎「とら」「たつ」の恋愛もの。

    周りを海で囲まれた流人の島があった。生きる為に彼らは海賊になり海賊の棟梁の指揮のもと秩序は保たれそれなりに暮らしていた。ある日、いつものように海賊らは豪華船を襲い船底から一人の姫を見つける。名を真乃という。そしてその姫のお付きの者、鼻っ柱の強い伊織。

    隔離された島でいつしか、とらは伊織と、たつは真乃と恋に落ちる。しかし、今まで姫と思っていた真乃が実は身代わりに姫のふりをしていたお付きの者で、本当の姫は伊織だと知らされたとらは、あまりの身分の違いに動揺してしまう。

    一方でお家同士が決めた結婚に反抗し行方をくらました浅香家の姫には追手がいた。家老の言いつけにより姫を探す入江と大賀と保科。やがてこの3人は成智を暗殺した家老を殺してしまうが、海賊らとも激しい戦いの果てに大賀と保科も死に島の海賊らは壊滅状態となる。

    伊織と真乃と所帯を持つことを決めたとらとたつは海賊から足を洗う事を決意する。その後、仲間から祝福されて島を出てしまっていたことから、そんな悲惨な島の状態を知らない4人は船上で、来るべくこれからの未来に希望で満ちあふれていた。

    しかし、そんな幸福なひと時も長くは続かない。密かに同船に乗り込んでいた追手・入江が執拗に命を狙う。とらはたつと伊織、真乃を庇い一人で入江と戦うも相打ちとなって二人は倒れる。とらを抱きかかえる伊織。悲しい光景だ。
    しかし、幸せの絶頂に居るたつと真乃はとらと伊織の配慮によって現在進行中の二人の不幸を知らない。二人の犠牲の上に成り立っている、たつと真乃の幸福そうな4つの瞳は船上の甲板から輝ける夕陽をいつまでも観ていた。


    舞台上左側の二人のどん底の不幸と、右側の二人の希望に満ちた至福の表情が対比して、まるでこの世の心理を観た思いだった。夢を見続けている人間は夢を捨てた人間が守っているのだ。それでもこの二人には何かを誰かを踏み台にしてでも幸せになって欲しいと願う。そう観客に思わせるほど二人の笑顔は輝いていたのだ。


    追伸:才谷梅太郎と名乗っていた土佐弁ばりばりが実は坂本竜馬だったと気付く。この竜馬がちょこちょこと舞台に顔をだすが、これがまた絶妙なタイミングなのだ。そして忠次役の原が舞台挨拶でコミカルな動作をする。サル・・だ・・。笑

  • 満足度★★★

    海賊青春もの。。。か?
    最初は衣装や音楽から今時の若いもんのすきそうな芝居か~と、思ったのですが、意外やまじめというか王道青春物。あきずに見ました。

  • 満足度★★★★

    滅びの美学!
    歌舞伎の筋書きのような容赦のない殺戮が行われ、滅びの美学を堪能しました。

    ネタバレBOX

    坂本竜馬も登場、混沌とした幕末期の青春群像劇。

    禍福が縄のようにねじれあい、観客がほんわか、ちょっとハッピーかなと感じ始める頃に、これでもかと打ちのめす…、ジェットコースター型のはらはらどきどきの手法にはやられました。

    こちら側の人間がほとんど死ぬという滅びの美学を堪能しました。

    ラストシーンの生と死の表現はすばらしいと思いました!

  • 満足度★★★★★

    大満足
    主演の中村誠治郎さん。
    彼の過去主演作があまり私好みがなかった。期待以上に満足できるものはなく今回はあまり期待していなかったのが正直なところ
    今回は殺陣も担当ということでしたが。

    裏切られました。


    もちろん。いい意味で。よかったです。大満足できました。
    ストーリーもキャラクターもひとつひとつが素晴らしかったです。

    衣装がチラシと変わっており、もっとフランクなデザインでとても可愛らしくて素晴らしいし。
    音楽も舞台の世界観にマッチしていて心地よかった。

    ネタバレBOX

    ラストのは、切なかった。

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