ミニマルダンス計画 公演情報 ミニマルダンス計画」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
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  • 満足度★★★

    「耳」を見る
    ミニマルダンス計画の一つで、今回は黒沢美香のソロダンス「耳」を見る。
    仕事の疲れが抜けず、この日はコンディションが最悪。途中で眠りはしなかったものの、集中力が持続しなかったのは決して作品のせいではありません。念のため。

    ネタバレBOX

    音楽の使用がかなり少なく、無音で動くことが多かった。あらかじめ振り付けた動きというよりも、インスピレーションを待つかのように動きを止めることもしばしばだった。探りつつ踊っているその感じは、これまでに見た彼女のソロダンスでもなじみがある。しかし照明や音楽の段取りがところどころで決まっているので、まったく行き当たりばったりに即興をやっているわけではないようだ。
    顔の向き、あるいは目線といえばいいか、それもダンスの一部になっているのがわかる。しかも目線によって示されたのとは別の方向へ体が動いたりするので、一見地味な動きにもかかわらずちょっと予測不能な面がある。
    下着の上に茶と金色の柄シャツを着て、下半身は両脚を露出。一時、病気が心配されたが、きょうの公演を見る限り、かなり調子は良さそうだ。
    心配なのはむしろこちらの体調だったりして
  • 満足度★★★

    「膝の火」を見る
    黒沢美香のダンス作品は5年前からちょくちょく見ている。今回はこまばアゴラ劇場で「ミニマルダンス計画」と銘打って合計4本を上演する。「膝の火」はそのうちの1本。
    新旧、巧拙とりまぜて十数名の女性ダンサーと、黒一点、後藤茂というスキンヘッドのオジサンが出演した。上演時間は70分ほど。

    ネタバレBOX

    黒沢作品ではときどき、ドラマ的な状況設定を想像するとうまくはまる時があり、今回はそのケースだった。
    女性陣は全員が付け髪をして、女学生ふうのお下げ髪になっている。なかには白髪の女性もいるが、それでもお下げ髪だけは強引に黒々としたのを付けている。衣裳はなんとなく体操着ふう。上下とも白っぽいのと、下だけグリーンなのが半々くらい。
    こまばアゴラ劇場の舞台は二階部分が手摺のついたキャットウォークになっているので、サイズはかなり小さいけれど、場所は体育館と見なせないこともない。
    というわけで、個人的には戦前の女学校の体育館を舞台にして、当時としてはモダンな西洋のダンスを踊る女学生たちの部活の様子、というのを想像しながら眺めた。
    黒い半ズボンにワイシャツ姿の男性はさしずめ女学校の用務員だろう。
    照明の変化が一日の時間のうつろいを感じさせる。全員によるラストの群舞は文化祭当日の出し物なのかもしれない。夜中に練習する一人を励ますように用務員のオジサンが一緒に踊ったり、女の園らしく妖しい禁断の恋愛模様も感じられたり。

    ひところ、黒沢美香のダンス作品には舞踏の影響が感じられたが、それに比べると今回はミニマルダンスとはいいながらも、体はけっこう動いているように思えた。

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