遅ればせながら。
千葉県柏市にて活動している劇団。それこそ移り住んですぐの頃から名前は知っていまして、今回ようやくの拝見。
芝居としては絶対的にテンションが足りなかった。野田秀樹の脚本は呟くように口にしたら荒唐無稽な戯れ言になってしまう。説得力を与えるのは構文ではなく、押し付けて来るほどの勢いで発せられる役者の叫びに他ならない。ただのがなり声ではなく、伝えようとする意志のある大声の事。そういう点では最前列で観てたのに伝わって来なかったかなぁ。非常に疲れました。集中力で浪費した疲れじゃなく、席に長時間座っていた事でのもの。終わった時の不揃いで疎らな客の拍手は如実にそれを示していたかと。役者個人で見るとあまり難のない人もいたのだけど、難があるほうの人は一目でそれが分かるくらいの露見状況。演出者なり共演者がもうちょっと丁寧に指摘していたら改善出来た気もするのでちょっと惜しく思います。