朗読ユニットさざなみ第二回日本公演in東京 公演情報 朗読ユニットさざなみ第二回日本公演in東京」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.8
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  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    感想遅くなりました。とても、有意義で穏やかな時間を過ごせました。そもそもの志しも素晴らしく、内容、お芝居本当に楽しめました。会場も日常とは違う空間で非日常の中での日本と、中国の良さを感じながら時間が過ぎました。また、お二人で揃った時に機会があれば拝見したいです

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    演者が朗読者と楽器演奏者の2名であるが
    雰囲気とかは良かったが
    やはり独特な場所ということもあり
    ちょい生活音的なノイズが入ったりしたのが
    残念だったかなぁ~
    特に後半の芝居系の話の演出が好ましかった分
    そう思えたデス・・・

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    フルートとギターの生演奏と朗読に聞き入って、良い時間が過ごせました。ありがとうございました。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

     何れの演目も作品への深く的確で繊細な読み込み、解釈、そして演者の力量を示して見事である。(華5つ☆)僅か2日間、3回のみの公演だったのが残念。尚ネタバレに書かなかったが、中国で愛唱される「茉莉花~ジャスミンの花~」の歌唱と演者が出した中国の話から出来たとされる熟語を当てるクイズ等も間に催された。

    ネタバレBOX

    朗読ユニットさざなみ第二回日本公演in東京 2022.6.19 14時 金王八幡宮
     公演は渋谷の金王八幡宮の和室二つの間にある襖を取り払い、演者は社の庭から登場、板部分は庭に面した廊下を使用。和室と廊下の間は障子でし切られているが、登場時に間髪を入れずに開かれ敷居には点綴された光の帯。第一部では下手に朗読する役者、上手にフルートとギターの生演奏を担当する演者。天気も良く庭の緑が映えて気持ちが良い。下手裏には一枝に一重と八重の花が混じって咲くことで有名な金王桜が生えている。この桜の名の由来である金王丸は、鎌倉幕府を樹立した頼朝が金王丸の名を遺す為に鎌倉から移植させたと伝えられる。
     さて、朗読をする役者・中瀬古 健くんの紹介から始めよう。Covid-19の影響で現在、ユニットの相方は中国在、健くんは中国に戻れない状況が続いている。今回演出をなさった望月 六郎さん主宰のドガドガプラスに出演していたので御存知の方があるかも知れない。因みにこの夏、7月30日~8月5日まで「金色夜叉・改」を、また8月19日~8月25日まで「春琴SHOW!!」を浅草東洋館劇場で連日19時から開演し、中瀬古くんも出演予定だ。実に華のある役者なので観劇をお勧めする次第である。以下本日の演目、間に10分の休憩を挟んだ公演で上演時間は100分弱。
     しょっぱなは、宮沢賢治の「どんぐりと山猫」朗読:中瀬古健 演奏:夜ヒル子 以下同
     賢治童話に登場する様々なキャラクターの声音を総て別の音域、声調、テンポで表現し而も賢治が多用するオノマトペもこの役者の想像力の働きによって実に納得のゆく音として造詣するので臨場感が物凄い。一郎はオルフェウスの如く詩人の特権である物や動植物すらをも魅了し精神感応を為すことができた為、ヤマネコやリス、樹々や草などとも会話を交わすことができるが、その人類の夢が恰も現在するかの如く立ち現れるから凄い。
    次に中国唐代の女流詩人・杜秋娘の「金縷曲」を新宮出身の佐藤春夫が訳した「ただ若き日を惜め」を中国語と日本語で朗読。
     更に佐藤春夫が幼い女の子の様子を描いた『「の」の字の世界』を朗読。これは面白い作品でうたちゃんは、賢い子なのだが絵本等を与えても字を読まずに自分で勝手な物語を創作してしまい全く文字に関心が無い。これでは文字を覚える訳が無いと最初に「の」の字を一つだけうたちゃんと関連づけて覚えさせ、本でも新聞でも「の」を発見させる。うたちゃんは文字のみならず、カタツムリや庭で見つかったミミズが偶々「の」の字の形になっていたことから「の」という形に見えるもの・ことは総て「の」というコンセプトで統一し思考し始める。このことの面白さ、奇天烈、困りごと等が夜ヒル子さんの歌にも載り健くんの朗読と響き合いながら展開する。
    休憩(10分)
    第二部
     思えば日清日露以降日本は諸外国と戦争ばかりしていた。そんな年中戦争の時代に最も日本の為す戦争を冷徹に観ていた作家が居る。それが太宰治であろう。その太宰の「葉桜と魔笛」の朗読である。金王桜を下手裏に控えながら、中性的な雰囲気を持つ美形俳優の中瀬古くんが為す朗読は狂おしいほど切なく哀しい。太宰の独特の文体、読者と作家だけしか居ない世界を朗読を通して実現することのできた稀有な公演と言えよう。
     尚、第二部で楽器伴走は無い。

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