LOVE 2009 Obirin ver. 公演情報 LOVE 2009 Obirin ver.」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
1-2件 / 2件中
  • 満足度★★★★★

    ガッツりデスロック
    「LOVE」初見でした。

    「愛のハネムーンツアー」は青森や神戸まで行くし、既に韓国でも上演しているけど、東京公演はやはりないので半ば諦めてました。
    そうしたらポッカリと予定に穴が出来て、見に行く事ができました!

    「リア王」が個人的には不完全燃焼だったので、何だか久々にガッツりとデスロック作品に浸れた気がしました。

    初演を見ていると色々と比較もできて面白かったのかもしれませんが、桜美林のPURNUS HALLという広めの空間とスタイリッシュな照明センスでどっぷり浸れたので、これが初見で逆に良かったのかもしれません。

    プロジェクターでシンプルに浮かび上がる文字。
    初日はオープニングでアンプが破壊されたという爆音。
    緑、赤、青で構成されたシンプルながら美しい照明。
    特にシンプルな素舞台なのですが、照明によって素舞台とは思えない様々な表情を見せてくれるあたりは唸らされました。

    全く目が離せなくて集中しまくった80分。

    ネタバレBOX

    少し前のデスロック作品だけど、今やりたいことを封じ込めたという作品。
    見る人によって意見は真っ二つに分かれると言うことだけど、僕は大好きなスタイルです。

    セリフ劇が見たい人は、他にいくらでも良質のセリフ劇があるので他を見れば良いと思う。
    演劇の演劇的な部分を追求した、尖った作品が見たいなら東京デスロックは外せません。

    オープニングは光と音楽だけで見せて、役者は出てきません。
    爆音が鳴り止んでから、ようやく役者さんがひとり出てきます。
    でも、黙ったまま。突っ立ったまま。
    しばらくして下手にしゃがみます。

    次に人が来て。
    で、しゃがむ、しゃがまないでやり取りがあって、はにかんだり。
    と言うのを時間をかけて舞台上に役者が皆出揃うまで続きます。
    単純なんだけど全く飽きる事がなくて、食い入るようにみてしまいました。

    次に踊りだす。
    一心不乱に踊りだす。
    延々踊り続ける中にもドラマがあって。

    で、殴りだす。
    段々喧嘩になってゆく。

    音楽が鳴っても誰も立たなくなって、相手を憎むという関係性が新たに生まれる。

    後半になってようやく役者が声を発するけど、セリフと言ったものではなくて、ただの挨拶をわざと誰でもないどこかに発する。

    その後は「○○は好きですか?」「あー、いいですね。」が延々と繰り返されるけど、ここでも一切コミュニケーションは取られない。

    最後はひとりずつ舞台から去ってゆく。

    ただそれだけの舞台なんだけど、何なんだろうこの胸の高鳴りは!
    最近のデスロックが戯曲を重視して戯曲から発せられるものを体現していたのとは全く別のアプローチで、単にこちらの方が好きというだけかもしれない。
    でも、この世界を作り出せるのは多田淳之介さんだけなので、やはり嬉しいです。

    秋には「ロミオとジュリエット」を日本完全版と韓国版で上演すると言う事。
    昨年の「大恋愛」はこの「LOVE」的なうねりと戯曲が並存していた美しい作品だったので、「ロミオとジュリエット」が楽しみです。
  • 満足度★★★★★

    いろんな愛があるわけです。
    終演後、後ろの席の大学生らしき女の子が「すごい、すごい」を連発していて、いや、なにがすごいと感じたのか、もう少し言葉で説明して欲しいなあ、すっごく知りたいよ、と思ったものの、一方では、まったくおなじ感覚ではないかもしれないけど、自分にはそれを言語化することは多少なりとも可能な気もするのだけど、でも、それを語る必要は実際はあまりないかもなあ、なんてことも思う。

    えっ、これじゃあ感想としては不親切すぎる? まあ、そうだろうね。だけど、つまりは、眼のある者は観るがいいし、耳のある者は聴けばいい。足のある者は集え! というだけの話なんだよね、きっと。

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