て 公演情報 」の観きた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
21-31件 / 31件中
  • 満足度★★★★

    20091003
    ン、)ノとても素敵なさくひんでした

  • 満足度★★★★

    重い
    感情の嵐です。もう一回観たい。

  • 満足度★★★★★

    なぜこんなに伝わってくるのだろう
    どこか軽妙な感じにつられて
    最初は漫然と見ていたのですが、
    たちまち舞台上の時間や
    登場人物の想いに引き入れられて・・・。

    しかも、一通りの物語にさらなる奥までがしっかりと用意されていて・・・。

    声を立てるほどに笑ってしまっているのに
    同じ時間に
    どんどん心がキャラクターの想いに
    満たされていく・・・。

    凄い。

    ネタバレBOX

    東京芸術劇場の小ホールに
    対面形式の舞台が設えられて、
    とある家族の
    祖母の死の直前から
    葬儀に至る風景が描かれていきます。

    彼女の最期の時間と葬儀の風景が、
    2つの視点で繰り返して演じられていくのですが、
    その効果にやられました。
    アクリル板に描かれた二つの絵が繊細に重なって
    平板だったものがたちまち立体感をもってやってくるような。

    父母の個性の豊かさや
    その育て方に確実に影響を受けた
    子供たちのあけすけな想い。
    泥を落としていない野菜の瑞々しさのようなものが
    観客が身構える暇もなくどんどんと入ってきます。

    意地を張りあったり、ためらったり
    押し付けたり・・・。
    地層のように積もった思いが露出していく中で
    ひとりずつの
    ナチュラルで不器用で、でもそれぞれに真摯さをもった個性に、
    見る側の心が共振していく。
    その行き場のなさ加減が
    なんというか愛しむような実感とともに
    観る側に満ちていきます。

    家族の喧騒のなかでの
    祖母の死の静寂なさりげなさにも
    心を打たれました。
    その透明感が
    物語の裾野のように広がって
    生きてのこる家族たちの姿を
    一層鮮やかに浮かび上がらせて・・。
    祖母の不自由な手を
    棺の内に収める葬儀屋さんの
    とまどいのおかしさが
    素の色を与えるように
    生々しい死の現実を呼び起こします。

    繰り返し側の時間のなかで、
    教会に棺桶を運ぶ場面。
    泣きつづける長男の想いに
    観る側もたまらないほど心を染められて・・・。

    ちょっとした縁で入り込んできた
    キリスト教会の価値観に
    家族丸ごとはめられる時の滑稽さ・・・。
    朗々とした牧師の讃美歌と
    家族の戸惑いが積もって
    どうしようもなくはじける姿に
    抱えきれないほどのおかしさがこみあげてきて
    そのあとに深く逃げ場のないペーソスが
    不思議な突き抜け感とともにやってきて。

    終演後しばらく呆然としておりました。
  • 満足度★★★★

    孫の手ではなく、祖母の手だった
    再演を初見。これは面白かった。祖母の死を軸にして、集まった家族の肖像が描かれる。作者の岩井秀人があちこちで語っているところから判断して、内容は彼の家族のことを描いた実話がベースの作品だろう。少なくとも、こちらはそういうつもりで見た。

    ネタバレBOX

    父親の暴君ぶりが家族全体に暗い影を落としている。ドメスティック・ヴァイオレンスの一例といっていいのではないだろうか。妻と4人の子供。子供は男女二人ずつ。作者に相当する人物は次男だろう。90歳を過ぎてだいぶボケの症状が出てきた祖母。彼女の見舞いを兼ねて久しぶりに家族全員で集まろうといいだしたのは長女らしい。両親の家と祖母の住む家が分かれていて、家族は祖母の家に集合。カラオケ大会になる。子供のころにずいぶん父親から暴力を振るわれた子供たちも今は成人している。同等に父親の暴力をこうむったようでも、その程度や受け止め方には個人差がある。わきあいあいと宴が進むはずもなく、軋轢が生じるたびに、家族の関係が観客の前に提示されていく。その夜、祖母が息を引き取る。そしてキリスト教の神父だか牧師による葬儀が行われる。

    葬儀を軸にした家庭劇というのはそれほど珍しいものではないが、描き方の点で面白いのは、まず作者である次男の視点で一連の出来事を描いたあと、たぶんだいぶ経ってから作者が家族にあれこれと取材したのだと思う、当時の家族の行動を追加して、葬儀前後の出来事を再構築していることだ。したがって同じ場面が別の角度から再び描かれたりする。映画で今思いつくのは、ガイ・リチー監督の「ロック・ストック&ツゥー・スモーキング・バレルズ」あたり。実話だという強みに加えて、この独特の構成が作品を非常に面白くしている。ただ、やはりいちばん興味を引き付けるのは家族そのもののユニークさ。

    家族に与えた影響の深刻さがまるで理解できていないように思える父親の頑迷なまでの厚顔さ。祖母と過ごす時間の長かった長男が長女との口論の中でにじませる祖母への思い。母親が娘に語る忍従の理由と、夫へ離婚を切り出すときの呪詛にも似た決別の言葉。どれも印象深い。

    脚本というよりも演出面だと思うが、母親役を男優が演じたり、90過ぎの祖母を若い女優が演じたりしている。笑いを取ろうとか、深刻さを和らげようとか、そういう意図でやっているのかもしれないが、個人的にはまったく不必要だと感じた。いったんこの家族の深刻な関係に興味を覚えてしまうと、笑いなどは全然必要なくて、とにかくこの家庭劇の顛末が知りたくてしかたがなくなるのだ。母親を演じる男優がときどき男っぽい地を出した演技をしたときに客席から笑い声が起こっていたが、そういうときでも私はまったく笑う気がしなかった。思うに、母親役だけを男優が演じているというのは、何か特別な演劇的効果をねらったとかそういうのではなくて、単に母親への思い入れが強すぎることからくる、作者の一種の照れ隠しではないかと思う。もしこの作品が映画化されるとしたら、おそらく普通に歳相応の配役がなされるだろう。そう考えると、これはあくまでも舞台劇ならではの演出ということになる。

    役者はおおむね好演だったが、特に父親の猪俣俊明、長男の吉田亮、長女の青山麻紀子がよかった。
  • 満足度★★★★

    緻密さと滑稽さの匙加減が絶妙。
    演劇的手法を駆使することで物語に深みが増している。お互い真っ直ぐな故に己だけでは見えない現実を巧みに表現している。102分。

    ネタバレBOX

    次郎の目から見た事実と通子が見ていた現実の差違をリフレインのズレで見せることに脱帽。さらにはそれぞれしか見えてないシーンの挿入がより事態を明らかにさせていく。決してすごい物語ではないのだけど、その求心力に自然と引き込まれてしまう。

    交わされる会話もかっちりハッキリした台詞ではなく、どこか噛み合ってなかったり、ちゃんと話を聞いてなかったりといっぱいいっぱいの人達が微妙なタイミングでやりとりしてるので、どこまでが戯曲化されてるのかすごく気になるくらい。

    描かれてる家族も、他のキャラもとても個性的でクセがある人達なだけに、こうなると登場人物全員の視点から見た現実を重ねて、より壮大な人間模様の物語を長編で見てみたいかも。

    #これが家族に起こったことはほぼ事実だということ、だからとはいえそれだったらいくらでも描けるという岩井氏の手腕にも驚きっ。
  • 満足度★★★★★

    増席ですって。
    どこのどの場面を切り取ってもハイバイはハイバイで、笑って泣ける。家族って普遍的に通用するもので、一見特殊な他人の家族なのに、登場人物の誰かは自分で、どこかに強烈に共感してしまう。不思議です。作品自体は吸引するよりも突き放してくる印象なのに。

    来週末しか観られない方は今がチャンスのようで。また予約をうけつけてるみたいですね。

    ネタバレBOX

    初演を観ているせいか、家族が全員集合する場面でもう涙があふれてきます。普通に集まったってだけなのに。呆けた祖母、はしゃぐ父、黙って見つめる母、全く無視する長男、おろおろする次男、カラオケを強いる長女、いやがる次女、傍観する人たち。どの人間を見ていてもおもしろく哀しい。誰にスポットをあてるのかは観る人しだいってとこが演劇としての醍醐味。だからおそらく何回観ても見どころ満載なんでしょう。


    初演同様対面に客席ですが観難い席はまったくなさそう。どこに座ってもちゃんと看取れる気がします。

  • 満足度★★★★★

    うわあー
    初演が素晴らしかったのは、母役の岩井秀人の演技力に絡めとられた部分が大きい、と思っていたのだけれど、岩井不在の今回は逆に、登場人物たちそれぞれの圧倒的な存在感に魅了されてしまった。
    たとえるなら、岩井個人の物語から、普遍へと昇華した感じ?

    こんな、どこにでもありそうな、けっして大袈裟ではない物語なのに、こんなにも魂が揺さぶられまくるなんて…。

    ネタバレBOX

    そしてまた、永井若葉・吉田亮・金子岳憲らの演技も、各々をずっと観ていたいぐらいに堪能してしまい、ああ、演劇っていいなあと、あらためて感じさせられたりも。
    ほんと、できればもう一回、といわず何度でも観たい!

    たぶん、そう感じた人も少なくないと思うのだけど、
    傑作、です。
  • 満足度★★★★★

    あ、すごく良い
    これは観たほうがいい。
    観れてかなり嬉しい。
    めちゃくちゃ面白かった。
    一緒にいった知り合いが空気読めないくらい笑ってました。
    もう1度観たい!

  • 満足度★★★★★

    岩井秀人の代表作!
    祖母の葬式を題材にした家族の物語。
    斬新な演出法で、名作が出来上がった。

    ネタバレBOX

    物語がらせん状に、繰り返されながら、視点を変えて次第に色々なことが見えてくるという作り。この手法と今回の芝居が見事にマッチし、全く新感覚のドラマが出来上がった。

    不思議な感覚の中、哀しみが津波のように押し寄せてきて、胸がしめつけられた。
  • 満足度★★★★

    やっぱし、いいですねー
    初演を観ていても、我が事のようにのめり込める作品。
    劇場も変わったので、演出も変わるのかと予想していましたが
    ほぼ原型通りでした。また前回と同じ位置から観ちゃった。

    話の構成を知っているだけに、当然新鮮さはなかったですけど
    誰に感情移入して観ればいいかを知っていると、より理解が
    深まります。独特の間がすごく滑稽なんだけど、泣けてきた。

    もう一回観に行きたいなあ

    ネタバレBOX

    いっこ気になったのは、菅原さんの通子役。

    前回、岩井さんが演じた生き写しのような演技でした。
    それが悪い表現で云うと「モノマネ」のように見えてしまって
    逆に前回との違いが気になってしまうほどでした。

    いっそ独自のキャラを出した方がよかったかも。なんて
  • 満足度★★★★★

    初演よりシャープ。絶賛。
    初演でもいたく感動しましたが、今回はさらに良かったです。野田秀樹さんも満足だったみたい。後半は残席あるようです。どうぞお見逃しなく。岩井秀人の最高傑作の1つであることは間違いないです。
    対面客席で全席自由。いつもの芸術劇場の客席側が正面ではあると思います。私はあえて逆側から拝見しましたが素晴らしかったです。なんとか都合をつけてもう1回行くつもり。
    今日は平田オリザさんのトークで満席のようですが、当日券は出るみたい。平田さんが終演後のトークに出るのって実はすごく珍しいです。

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