Little Eyolf―ちいさなエイヨルフ― 公演情報 Little Eyolf―ちいさなエイヨルフ―」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.3
1-4件 / 4件中
  • 氷壁
    この夫婦を、家族を、全てを押し流して台無しにしてしまう、巨大な氷の塊が、気がついたらもう目の前まできていた、事に驚きました。

  • 満足度★★★★

    ツエ ガ ウイ タ
    充実した身体から発せられる言葉は
    なんというか、朗読のようなのに、実を伴っている・・・。

    物語を見せられているのではない感じですね。
    他の方がご指摘のように、ストーリーを知っているかどうかで
    受け取れるものがかなり違いそう。

    ネタバレBOX

    「ツエ  ガ    ウイ   タ     」

    が、一番、なんというか、なんかありました。

    客入れの構図に本編中に一時なるのだけど、
    あの構図が客入れになっているのは何かあるんだろうか。
    何かあるんだろうなぁ。

  • 満足度★★

    凝縮??
    凝縮され過ぎていたのか、演出家曰く、終盤の劇的な部分が
    ガツンと来なかった。ウヤムヤなまま、終幕・・・
    勉強不足か・・・脚本を読んでから行った方が楽しめたかも。

  • 満足度★★★★

    哀しく美しい夫婦の物語
    ほとんど身じろぎもせず、見入った60分。
    あとからじわじわと胸に迫る端正な舞台。

    あとはネタバレで。

    ネタバレBOX

    夫婦間にちょっとした隙間が生じたとき(と妻が感じたとき)に、妻は、その原因を夫そのものではなく、もちろん自分でもなく、仕事や夫の妹、さらに息子エイヨルフにまで見出してしまい、言葉によって、それらを攻撃する。
    何とも言えないような、そんな「もどかしさ」のようなものは、誰にでもあるのではないだろうか。

    それは、何に対して感じているのかわからないような「もどかしさ」であり、それを晴らすため、相手が家族であっても、言ってはいけないことを、つい、あるいはわざと言ってしまう。

    言ってはいけないことと知りつつも、妻が発した言葉は、結果、息子エイヨルフの溺死という事実となって、自らに降り掛かる。
    息子を失い悲しむ姿は、母の姿であり、言い放った言葉は別のものであった。悔やんでも悔やみきれない自分の過ち。責める夫。

    さらに、その事故がきっかけで、今まで夫婦間で(たぶん)触れてこなかった、パンドラの箱を開けてしまったのか、もともとエイヨルフが障害を持つことになった出来事までも夫婦でののしり合う姿は、哀しい。

    それまでは、言葉のやり取りはあるのだが、互いにその姿を見るわけではなく、「会話」ではない。台詞はすべて正面を見て発せられるだけ。そこには空しい空気だけがフィヨルドの冷たさのようにあった。
    断絶しかけていた(していた)人間関係。
    そして、ラストに夫婦が互いに手を握り、文字通り肌で感じて同じ方向を見つめる姿には、夫の気持ちや妻の気持ちで観ていたので救いを感じた。

    それは、夫婦で一番言いたかったことを言い尽くしてしまったことにより、目の前の霧が晴れ、現実と、パートナーとしての互いの姿に改めて気づいたためなのだろうか、少し光の差すものであった、この大切な分岐点は、もっと明確に示してほしかったように思う。

    ただし、手を握り合う夫婦の姿が、暗転しかけるところで、同じ方向を向いていた妻が顔を背けたように見えたのは、演出家のホンネなのだろうか。その姿はシルエットになって、心に何かを置いていった。フィヨルドの冷たい海に目を見開いたまま沈んでいくエイヨルフの姿とともに。

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