CASSIS 公演情報 CASSIS」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.4
1-15件 / 15件中
  • 満足度★★★★★

    奇跡の仕上がり
    完全に舐めてました。そしたら、いくらでも舐めて構いませんよ、と、チョコレートを差し出され、それが手のひらで溶けてぐにゃぐにゃになって、いつのまにか私もその一部になってしまった。超面白かった。超好きだった。2度目はないんじゃないかと真面目に心配している。

    ネタバレBOX

    開場がやたら暑かったので、演者の扱う食べものとか水とか、やばいんではないかと心配してしまった。こういうのは気がそがれるのでよくない。
    ラストの、音楽を諦めきれない人たちの年齢が、意外に若くてショックだったのは私の年齢のせいだろうとは思いつつも、なんとなく配慮してほしい気がするのも私の年齢のせいだろうか。
  • 満足度★★★

    明るく発散させる若いパワーを、内側にも向けて欲しい
     早稲田大学内で上演される学生演劇を観ると、作品の内容はともかく、公演自体がとても立派だなぁと思います。装置、照明などのスタッフワークが充実していて、観客は満員に近いほど入っており、チケット収入を見込んだ演劇公演としてきちんと成立させていることが多いからです。
     でも今作は「CoRich舞台芸術まつり!2009春」最終選考作品ですので、“学生演劇なので”と甘めに観ることはせず、他公演と同じ視点からクチコミを書かせていただきます。

     コント風のオープニングを経て黒幕が開くと、巨大なプリン・アラモードといちごケーキで出来た豪華な舞台美術が現れました。こってり広がった乙女ワールドで、美味しいケーキ屋、優しい草食系男子の国、処女と童貞の妖精だけの編集部という3つのコミュニティーが、徐々に崩壊していく様子を描きます。 

     残念ながら、役者さんはセリフを一方的に吐き出すようにしゃべる方が多かったです。型にはまった動きでがむしゃらにつっ走られても、私にはあまり魅力が感じられませんでした。元気なのは素敵ですが、放出するだけでは退屈してしまいます。
     男子が上半身裸になるシーンが多く、少々戸惑いましたが、皆さんしっかり鍛えてらっしゃるので不快感はゼロ。作品全体としては、もっとハチャメチャで弾けた演出があってもいいんじゃないかと思いました。

    ネタバレBOX

     偽善があばかれたり、暗黙のルールを破られたり、欲望のたがをはずされたりして、3つの世界が壊れていきます。そのプロセスに疑問はありませんでしたが、3つともを丁寧に描きすぎていたように思います。「気軽な優しさは本物か?」「“永遠”なんて成り立つのか?」といった重たいテーマが後から出てきましたが、深まることなく終わった印象でした。“ハゲおやじ”の頭から赤い水が吹き出るコントから始まり、エンディングもよく似た感じのコントだったのは、物足りない幕切れでした。

     見どころは終盤でした。吐き気がしそうなほど甘ったるい、パステルカラーのメルヘンの世界が、黒い紙ふぶきで汚されていき、ケーキ屋の看板娘が朱色のカシスの泉に飛び込みます。ずぶ濡れになった女優さんの、飾らない表情がきれいでした。最後に劇場全体を白く染める照明も良かったですね。学内のアトリエで、動く照明がこんなに観られるとは思いませんでした。

     制作・運営面について気になったことを少し書かせていただきます。学内のアトリエ公演であるから仕方ないことですが、暑すぎました・・・。私が学生演劇をやっていた頃は観客に団扇を配っていましたので、扇風機があるだけでもずっと恵まれていると思うべきなのですが、暑さには勝てず(涙)。お芝居の途中で朦朧としてしまいました。

     私は夜の公演を観に行ったので、なにやら明かりのついているテントに行って「ここは犬と串さんでしょうか?」と聞かなくてはなりませんでした。また、受付を済ませた後も、劇場がどこにあるのかわからなくて(かなりの方向音痴なのです)、近くにいた関係者らしき人に「劇場はどちらですか?」と聞きました。
     初めての人は右も左もわからないものです。“早稲田大学大隈講堂裏劇研アトリエ”に行き慣れている人だけでなく、アトリエ初心者、演劇初心者のことを、もうちょっと考えていただけたら嬉しく思います。

     銀紙に包まれたチョコレートにチケットの半券が貼り付けられており、開演前に「劇場内が暑くなったら溶けてしまうので、なるべくお早めにお召し上がりください」と言われました。私はチョコレートは大好きなんですが・・・芝居の前にはあまり口に入れたくなくて・・・ちょっと困りました(苦笑)。鞄の中で溶けたら本当に困るので、開演前にいただきました。幸運な観客には、銀紙の中に金のチケット・銀のチケットという特典が入っていたそうですが、できれば他の抽選方法にしていただきたかったですね。でもチョコレートは美味しかったです。ごちそうさまでした。
  • 満足度★★★★

    あまーーーーーーーーーーーー
    くない芝居。毎度のことながら人の生き様にゆさぶりをかける内容だった。
    はたして自分にはどんな色の、どんな味の血液が流れているのか。
    そしてそれは、自分の想像どおりなのか。否か。考えさせられた。

    不思議なことに、観ている間はそうやっていろいろとゆさぶりをかけられるにもかかわらず、終演後はいたって心地よい肯定感に包まれるということ。
    それが、犬串マジック。

    惜しむらくは、これまでの趣向とは異なった挑戦的な演出が多かっただけに、純粋な意味での「笑い」に欠けていたこと。やや大人しい印象におさまってしまった感がある。

    ただ、それも今後の犬串の進化の上では必要なことであるし、本質的な「らしさ」は変わっていない。
    これからも、さらなる「期待はずれ」を期待している。

  • 満足度★★★★★

    笑いに対してあくまで貪欲に貪欲に
    自分たちでも言ってるとおりこりゃ完全にダークホース的な芝居です(笑)でもアウトローな感じでいいんじゃないでしょうか。前回見た『メスブタ』の流れを良い意味でも悪い意味でも踏襲・継承していました。良い意味というのは役者のスピード&パワーで引っ張るハチャメチャ感、何でもありの過激さ、視覚に訴える面白さ、随所にある笑いどころや小ネタ。悪い意味というのはストーリー性の厚みに欠けるところ、役に偏りがあるところ、いくつかのショートストーリーが絡むというパターン性(ただこの点に関してはこれが犬と串のスタイルかもしれないので一概には言いきれませんが)。でも私の知り合いの作家が言っていましたが「一つの話で物語を完結させるのは結構難しい」とのこと。

    余談ですが実際に見ると「CASSIS]というタイトルの意味がわかってなんだかスッキリします。あ、あと今回はだいぶ照明に力を入れてる気がしました。ともかく、ちょっとしんみりした犬と串が見れてよかったです!
    まぁなんだかんだ言って結局面白かったのかって?もちろん面白いですよ!

  • 満足度★★

    エンクラ派の戯れ言です。
     守りに徹した、挑戦していない舞台、僕にはそうみえた。

    ネタバレBOX

     いくつかの小さな物語が、同時並行的に入れ替わり立ち替わり演じられていくけれど、大きなテーマはみんなひとつ。「理想」が現実に負ける、不可能性のはなし。そして、それを、僕らはあらかじめ、知っている。だって、「犬と串」という劇団のテーマが、すでに「理想と現実のギャップ」となっているんだから。

     そうなると、はじめに、人間と動物たちが楽しく過ごす、楽園のようなケーキ屋さんが出てきて、そこに、人類愛みたいなものを説く女主人が出てきた時点で、「ああ、このケーキ屋さんが崩壊するはなしかな」と予想できてしまう。

     同時進行する、セックスの経験のない人間たちが、妖精化して雑誌をつくる編集部の話も、草食系男子のツヨシが、草食系の楽園をつくろうとするはなしも、みんな、崩壊という結末で結びつくのかな、とあたりがつけられてしまう。

     舞台が全て、「理想と現実のギャップ」をみせる、そのために進行して行く。キャラクターも情景も、そのための歯車みたいだ。たとえば、ケーキ屋さんの女主人の親友の女の子が出てくるけど、彼女は、ただ、女主人のことばを信用して、破滅する、それだけのために出てくる。彼女がどんな人なのかとか、そういうことは全然出てこない。

     この舞台は、テーマがはじめにある。そして、そのテーマのために、物語が用意される。そして、そこに必要な役割としてのキャラクターたちが、機械的に配置されていく。演出も、わりとオーソドックス(形式としての演劇を疑っていない感じ)。おそらく、それが、この劇団の基本的な姿勢なのだろうと思う。

     テーマが伝わらないことへの不安も、感じる。とても慎重に、繰り返し、テーマが説明される。過剰だと、感じる。舞台中央のカシスの池も、冒頭に「カシスは血の色」といわれてしまうので、血のメタファーだと分かってしまう。たくさんのファンタジー的世界を、わざわざ「現実」ではさむのも、周到だけど、あざとさがみえてしまう。

     結局舞台は、あらかじめ説明されているテーマ通りに、予定調和的に展開して行く。そうなると、部分部分を断片的に、コント集的に楽しむしかないのだけど、それも予定調和。結構はじけた舞台を演出しているけど、それも、はみださない程度。そこには、驚きや楽しさはない。いかに慎重に、はみ出さないようにするか、そこに注意が集中していて、それが、今を象徴しているようにも思った。

     1時間半観ることが出来たのは、俳優たちのおかげ。そこはゲキケン、きちんと訓練がされていて、魂のないキャラクターが、役者の個性で、それなりに生き生きしてみえる。テンポも、スピードも、全部かれらのカラダがあればこそ(脚本は、もっさりしていると思ったので)。ぜひ、彼らを、別の作品で観たいと思う。

     犬と串は、現在のゲキケン、唯ひとつのアンサンブルだ。たくさんの所属劇団をかかえるエンクラ(早稲田大学演劇倶楽部)とちがって、ここには、役者たちに選択肢がない。それが、さびしい。次も、彼らは、犬と串で、歯車をいきいきと演じるのだろうか。

  • 満足度★★★★★

    コミック「花と夢」ランド
    な、なんて楽しいんでしょ!(^0^)
    第一、開幕から飛ばしまくり!部長他2人の社員とイマドキ新入OLのやり取りにヤラレル。その後にはメルヘン・お菓子の部屋バリバリのセットでおとぎの国に迷い込んだよう。思わず・・・アンデルセ~~ン!と叫びたかった!

    とにかく楽しくて面白い!ぜひ観て欲しい芝居。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    ケーキ屋「メゾン・ド・ラブ」を舞台にここに集まる人達や、夜にお忍びでやってくる昆虫人間やら、森の動物たち。そして妖精と呼ばれる30歳すぎの処女や童貞男のみで構成される編集部「花びら」での仕事の風景などお笑い満載。草食系男子、メガネ男子、弁当男子、パジャマ男子、スプーン男子など、○○男子と呼ばれるコミックアニメで登場するようなキャラ立ても楽しい!
    テンポの良いイマドキのコメディで存分に観客を笑わせ、時にはブラックなセリフも加味し涙が出るほど笑った!(^0^)ミミズの動きやアメンボのセリフにも笑いを誘い、舞台をハイスピードで押し切り飽きさせない。
    笑いのツボは最高でした。うまいなぁ・・。やっぱ、こういう舞台を作る感性が素晴らしいです。

    ワタクシにはパラダイスなひと時でした。もう一回観てもいいなぁああ・(^0^)
    コメディとしては最高です。






  • 満足度★★★★★

    期待は裏切らないですね。
    今回はオープニングからキタキタ!!という感じで期待値が相当上がった状態で始まりました。
    途中やや退屈する場面がありましたが、最後はお得意の派手かつスピード感あふれる演出で楽しめました!
    ただ今回はあんまりスカッとはできませんでしたが、犬と串の新たな一面を観た気がして、もっと好きになりました。あっあと勉強になりました。


  • 満足度★★★★

    なんか良かったです。
    パワーありました。
    勢いありました。

    若者達の肉体が若々しくまぶしかった。

    ネタバレBOX

    メル・・・ヘンなんですかね。
    まぁ、その類なんでしょう。

    ミミズの人がやけに面白かったです。
    お兄ちゃん役の肉食系がやけにかっこよかったです。
    きょう子さんやけに体はってました。
    カシス・・・かかりました。

    面白かったです。
    というか、楽しかったです。
  • 満足度★★★★★

    やっぱり最高!
    お疲れさまですー!毒のあるメルヘンさがたまらなかったです!役者さんがたの眩しさがすごくうらやましかった!
    これからも期待してます!
    そして
    犬と串、愛してます!

  • 満足度★★★★★

    カシスかカオスか
    鍛えた肉体と若い勢いが潔い。
    下ろし立ての尖ったHえんぴつ、青いりんご、軽妙な千鳥足といった感じがとてもcuteだ。
    笑いと娯楽にひかりを当てた既視感的違和感とピンクレディUFOに遭遇したような感激を与えてくれる。
    舞台美術は甘く切なく、照明はクールでスタニング、そして音楽がスウィートポテト。
    少し足りなくなったのが貪欲さ?

  • 満足度★★★★★

    若さだけじゃない、才能を感じた。
    明るく面白いファンタジー仕立ての中に、毒を盛りこんだり、人生の矛盾をついたり、そして青春のやるせなさやはかなさまで盛り込んで、これでもかこれでもかという盛りだくさんのデコレーションケーキである。

    完成した芝居や、優等生的な芝居を求める方にはお奨めしない。しかし、荒削りでも胸にささるするどい感性に触れたいと思う方、将来大化けするかもしれない若い才能にいち早く接したいと思う方、必見である。

    ネタバレBOX

    一見お嬢さん的キャラの松崎みゆきが泥だらけの池に飛び込むところには感動した。汚れ役をいとわないヒロインを持った劇団は強い。

    波間昴平、藤尾姦太郎らが、あの若さでしっかりした演技をするところも恐れ入った。

    ファンタジーの照明も、学生劇団とは思えない懲りようで独自の世界をしっかりと作っていた。そして、何より、カシスの池が染され、どぶに変わり、最後に血の池に変わる演出には演出家の非凡さを感じさせるのに十分だった。

    学生劇団のレベルをはるかに超えている。

  • 満足度★★★★

    若さを実感
    ありとあらゆる言葉、演出が計算され尽くした芝居の完成度も
    観劇の楽しみだが、
    荒削りな中に垣間見える、勢いとパワーもまた、
    観劇の楽しみです。

    ネタバレBOX

    水気も下ネタも多い作品でしたが、
    いやらしさや陰湿さがない、妙な後味の爽やかさがありました。
  • 満足度★★★★★

    「CASSIS」観劇しました!
    とっても面白かったです!!
    たくさん笑わせていただきました。
    なんていうかあの独特な世界観好きでした。
    上手く言えないのですが、ただ面白いだけでなく心の奥に響いてくるようなお芝居だった気が私はします。
    私は前回の「退化」と今回の「CASSIS」しか観てませんが、これからも応援させていただきたいと思っております。
    次回公演もとても楽しみに待ってます☆

  • 満足度★★★★★

    おもしろかったです!!
    あいかわらず、ダイナミックで笑いに満ちた舞台でした!!
    次々とシーンが展開していって、観ていて飽きなかったです。
    前回のメスブタと違って、ラストはちょっと切なくなりました。
    また新たな犬と串を発見できた気がします。
    次回公演が、早くも楽しみ!!

  • 満足度★★★★

    予定があう心配でしたが・・・
    なんとか初日にすべりこみました。
    いつもの勢いに加えて、センチメンタルな雰囲気が加わった今回のテイストは、個人的には好きでしたが、今まで犬と串を観てきた他の方はどう思うのでしょうか?
    今後どういう方向性でいくのか、興味興味です。

    ネタバレBOX

    出演者全員が舞台上に登場するクライマックスは視覚的にかなり興奮しました。
    その後も舞台上に残る黒い紙(?)が、白い舞台とあいまってかなり気味悪かったです。

    あ、あと受付で配られるチケットがなんとチョコでした。
    ビターでした。

このページのQRコードです。

拡大