THE BEE 公演情報 THE BEE」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
1-6件 / 6件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    再演以来の二度目の観劇。冒頭の、井戸(阿部サダヲ)が何も知らないうちに報道陣に(ゴムで)もみくちゃにされ、メディアの欲しい言葉がないと捨てられる演出が面白い。警察と報道陣を帽子とメガネで切り替える早変わりも。

    警察官(川平)にパトカーで犯人宅に行く道中もユーモラスで露悪的で面白い。川平が、警官から子どもに、黄色い帽子ひとつでスッとすり替わるのも面白い。等々、前半の転換に新たな興趣が湧いた。
    その後の暴力のエスカレートは、前に見て知っているせいか、それほどの怖さを感じなかった。一種、必然の道行で、一旦入ったら一直線である。

    キャスト一新は成功だったと思うが、野田秀樹の主役も捨てがたい。9年前は、英語版などわざわざ見ることないと思い込んでいた。字幕で見る演劇なんて、と。今思うと見ておけばよかった。悔やまれる。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    ああ、この感じ、昔読んだ筒井康隆の世界だよなあ…と何の引っ掛かりもなくすんなりと入り込むことができた。普通に面白い筒井作品。

    今回も抽選に外れ、一般発売はもたもたしている内に売りきれ、追加公演のチケットを訓練を重ねてようやくゲット。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    ネタバレ
    観劇予定の方は絶対に読まないように。

    ネタバレBOX

    野田秀樹の『THE BEE』を観劇。

    アングラ演劇から始まって現在までの演劇シーンで鑑みると、今作こそが演劇史上の『最高傑作』である。

    生で観れる俳優の表情、一瞬で変わる美術、見立ての旨さ、演劇の面白さが存分に感じられる。

    解説
    初演の日本バージョン、ロンドンバージョン。
    再演の日本バージョン、ロンドンバージョン。
    今作の再再演日本バージョンを入れると5回目の観劇となる。
    日本バージョンとロンドンバージョンでは演出、俳優、言語も異なっている。
    初演、再演の日本バージョンの主役の井戸役は野田秀樹、今作は阿部サダヲ。
    初演の脱獄犯の妻役・秋山奈津子、再演は宮沢りえ、今作は長澤まさみ。

    あらすじ
    善良なサラリーマンの井戸が帰宅してみると脱獄犯が井戸の妻と息子を人質に取っている。
    井戸は脱獄犯の自宅に向かい脱獄犯の妻と息子を人質に取り、お互いの家族を暴力で報復しあい終わりのない暴力連鎖が始まるのであった…。

    感想
    観劇予定の方は決して読んではいけない。

    初演はアメリカ同時多発テロの影響で出来上がった作品だからか、暴力連鎖の悲劇を明確に打ち出してきていた。互いの妻を強姦し、子供の指を全部切り落とし、更に妻の指までも切り落としてしまう程だ。
    再演では初演を踏襲しつつも、相手側の妻が加害者に従順していく心理も描かれている。
    再再演の今作では前作を踏襲しているが、世界情勢がまるで変わったしまったからだろうか?演出をかなり変えてきている。
    善良な人間であった被害者が加害者に豹変していく瞬間を目撃してしまう恐怖。
    被害者が全ての力を手に入れ、独裁者になってしまう瞬間を目の当たりにしてしまう恐怖。
    野田秀樹が演じた井戸はやられたらやり返すまでの暴力連鎖だったが、阿部サダヲが演じた井戸はそれを遥かに超えてしまっている。野田秀樹では成し得なかった役柄を阿部サダヲが体現してしまったのだ。
    今作では鉛筆が折れる音が子供の指を切り落とす見立ての残酷なシーンは前作ほど怖くない。
    朝起きて、皆でご飯を食べ、子供の指を切り落とし、妻を犯し、一緒に寝る。こんな残酷な場面を何度なく折り返し、オペラ・蝶々夫人のハミングコーラスが流れていても前作ほど悲しくない。
    これこそが暴力が日常化してしまい、何も感じなくなってしまった証拠だ。初演、再演を観ている観客もこの暴力に麻痺しまっているのだ。
    それに気がついた観客は更なる恐怖を感じ取るであろう。
    初めて観た観客は初演と同じような恐怖を感じるだろう。
    タイトルがなぜ『THE BEE』なのか?という疑問も最後の最後にやっと分かるのである。
    鳴呼!! もうこれ以上の作品は永遠には現れないだろう?というほどの大傑作である。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2021/11/06 (土) 14:00

    日常に潜む狂気を感じた。
    舞台美術の演出が面白かった。

    ネタバレBOX

    鉛筆を折る音が心に響いて怖い。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    あくまでも寓話としての舞台とは思いつつ、胸糞悪いです。
    自戒せよという気持ちにはなります。

    ネタバレBOX

    あくまでも寓話としての舞台とは思いつつ、私があの母親なら井戸に絶対復讐してやると思ってしまうのでした。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2021/11/01 (月) 19:00

    何度も上演された作品が、新キャストで充実した。スゴイ。75分。
     筒井康隆の小説「毟りあい」をベースにした「いやな話」だが、普通の人が悪人に変わる瞬間と、異常が日常になる瞬間は強烈である。夢の遊眠社・野田地図を通じて初めて野田が出演せず演出に徹した。
     キャスティングが見事にはまっていたと思う。メインの安倍サダヲはピッタリな印象。何回か舞台を観ている長澤まさみだが、これが見事に役にハマリ、ちょっと美し過ぎるという感じもあるが(とにかく足が長い!)、無言での演技も強烈だ。これほど巧い人だったのかと驚いた面もある。川平慈英は軸になるいくつかの役を演じ分けるのだが、これが実に巧みで、瞬時に役が変わるあたりは巧さが見える。河内大和も独特の風貌を活かしつつも、周辺の役を巧くこなしている。身体能力を求められる戯曲なので、世代が少し変わったことで、新たな魅力を見せてくれたと思う。
     客席の反応から、今回初めて見る人が予想外に多い気がした。初日ということもあって、拍手がなりやまずカーテンコール6回。もう1回観たいけれど、プラチナ・チケットで無理だろうなぁ(;/_;)。

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