公演情報
「カミノヒダリテ」の観てきた!クチコミ一覧
実演鑑賞
満足度★★★★
「俳優座が、俳優座らしくない作品やってるよ、いい意味で」と知り合いから聞き、観劇。
公演前に翻訳者によるプレトークあり。
他では言わないような、難しかった場所や、ラストに向けての仕掛けについても語ってくれた。
最初はパペットからドスの利いた声が出てきて、「このまま最後までこれか」と思ってたらそれは片方で、俳優が二役演じ分けていた。
後半でその二人が熱く戦う場面もあるのだが、そこでもきれいに演じ分けており、これにはただただ凄いなと思った。
母親や友人などアドリブらしきところも多々あり、俳優たちがこの作品を楽しんで挑戦しているなというのも伝わった。
上演時間がコンパクトなのも◎
新年から良い舞台が観れた。
実演鑑賞
満足度★★★★★
主人公本人と人形のキャラクターの演じ分けが、よく混乱しないものだと感心した。左手のタイロンがもう一人の登場人物としてはっきりと感じられた。
最後、急に収束してしまう感がなきにしもあらずだが、ストーリーも面白かった。
実演鑑賞
満足度★★★★
アメリカの新作の翻訳上演だ。2017年の初演だが、ブロードウエイには出ていないらしい。小劇場向けの構えでもある。アマチュア演劇向けかもしれない。80分。
仕掛けはちょっと面白い。テキサスの教会の信者向けのイベントで、人形劇を上演するいきさつがドラマの枠取りになっている。人形劇を上演するのは、教区の中で、夫を失って失意の寡婦の母(福原まゆみ)子(森山智寛)とその子の友人(小泉将臣)とガールフレンド(後藤佑里奈)。牧師(渡辺聡)を加えて、登場人物5人で舞台は進む。左手にはめたグローブ上の顔を右手の棒で人形を操作する。
仕掛けとしてはこの人形にもキャラクターが与えてあって、それは人間の中の対立する価値観、倫理の一報を与えられている。つまり、善悪、正邪に始まって、人が右と言えば左、と言うような対立軸の一方で、之で人間バランスが取れているのだと、最初に幕前で前説がある。
人形劇稽古の間に進む登場人物たちのドラマは、今やアメリカのドラマでは珍しくもなくなった家族崩壊劇で、ほとほと、アメリカの人たちはこういうドラマが好きなんだなぁと思う。宗教もうまく使っていて、アメリカ社会には身近な風景でもあるのだろう。
芝居の中身はさしたることはないのだが、俳優座の俳優の層の厚さには改めて感心した。
右手で、人形を操作しながら、人形と本人の声、それも劇用と本人があるのだからほとんど出ずっぱりの思春期の男の子を演じる森山智寛は、もう大変!と言うところなのだが、全く破綻もなくこなしてしまう。母親の福原まゆみは、生活が世間並みにこなせない不器用な女をうまく演じていて新しい個性の発見になっている。他の三人はほかの舞台でもよく見るベテランで、彼らもソツガない。
訳・演出は田中壮太郎。こちらも役者も演出もこなすそつのない才人なのだろうが俳優座を背負うにはもう一つ骨格が細い感じがする。翻訳ではところどころ、忘れたように英語のままのところがる。無理にでも訳してしまわなければ。そこが「訳者」の務めでもある。役者なら仲代達矢、演出なら千田是也、の俳優座ではないか.(骨太は沢山いるが、例を挙げれば)。正月早々の稽古場公演は、介護者付きの三人の超老人観客を含め、満席だった。
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2022/01/08 (土)
価格5,000円
8日19時開演回を拝見(80分)。
米国南部の伝統的な宗教観・道徳観を「これでもカッ!」という程、おちょくった怪作だが、私たち日本人にはピンと来ない背景ゆえ、翻訳の田中荘太郎さんが、ラスト一つ手前に”ジーンとさせるシーン”を設定。
パペット「タイロン」が暴走する、映画『エクソシスト』もどきのダークファンタジー(怖い!と受け止めたご婦人の観客もおられた)が、最後の最後で、感動作に大転換!
まぁ、「よくも俳優座さんが上演を許可したよなぁ」と苦笑いしながら観ていたが、たまには、こうしたヤンチャで元気な演劇もいいんじゃないかなぁ。素直に面白かった!
個人的にはお勧めです♪
実演鑑賞
満足度★★★★★
タイロンが悪魔のように喋り出すところから、どんどん芝居に引き込まれ、ジェイソンとタイロンの対決にはまさに固唾を飲んだ。大変な迫力と、人間の振幅の大きさに揺さぶられる舞台だった。母が不品行な行いに突然のめり込んだり、ジェイソンの父を母は見殺しにしたのか、など理由がはっきりしないところもあるが、そこを役者の迫力と力わざでねじふせた。
ジェイソンとタイロンを見事な声色で演じ分けた森山智寛の熱演は圧巻の一言だった。
背景に古い宗教の教えにしがみつくアメリカ南部の風土があるが、そんな理屈抜きに、舞台の事件に心底ゾクゾクさせられた。