タナトス -Thanatos- 公演情報 タナトス -Thanatos-」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
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  • 満足度★★★★

    好きだなぁ
    好きだなぁこういう心理劇。シンプルでありながら謎が渦巻いていて,あとを引く感じ。1時間15分という短い時間も凝縮されていてちょうどよく,サービスで提供されたドリンクとおつまみも嬉しかった。

  • 満足度★★★★

    総合的な味わいの妙
    最終日、最前列の真ん中に陣取ってたっぷりと拝見しました。
    芝居はよく観ている方だと思いますが、ともするとどうしても、役者さんの演技力というか表現力だけで評価をしてしまいがち。ですがこの作品は、まずは会場自体が醸し出す不可思議な印象、そして装置・小道具・照明・音楽・「香り」…そこで演じる確かな実力の三人の俳優さんたちの、研鑽された台詞の応酬と表情と動き…すべての要素が絶妙に絡まりあって、休憩なしの1時間15分、別世界に連れ去られた感あり。芝居好きには大いなる醍醐味でした。
    ただ正直、一度観ただけでは謎解きな部分が理解しきれなくて…いや謎が謎なまま残るのも芝居の味わいだとは思うのですが、ちょっぴり消化不良感も。

  • 満足度★★

    期待外れでした
    ピンピンして色気のある廃人と、キャラがはっきりしない刑事、何を表したいのか
    判らない心理学者。
    お芝居の雰囲気が、決定的にズレているような感じを受けました。
    役者さんの力量は垣間見えるのですが、はっきり言って眠いお芝居でした。
    心の闇って、あんなに軽くて論理的なモノなのかなぁ・・・。

  • 満足度★★★★★

    タナトスとは
    死を具現化した神様の名前です。ギリシャ神話にも登場するタナトス!
    今回の劇は、死の欲動を意味する言葉として使われていました。「切り裂きジャック」と「メデューズの筏(実際にあった海難事故)」を題材にした深層心理劇!素晴らしい!本当に素晴らしい!!

    ネタバレBOX

    役者は3人。
    架空のネームを付けられた少女ルナ(ラテン語で狂気)、心理学者、そしてスコットランドの刑事。

    ルナ役の高島の演技が素晴らしい。
    記憶を失ったルナが過去の記憶を呼び起こす際に、当時の船に乗っていたアーサー、ソフィア、ビリー、アダム、ジュリアの会話を話し始めるが、テンポの早いセリフなのに見事に5人を分けて演じる。セリフだけで5人を演じるって・・ホント凄い!凄いです。

    心理学者はルナの記憶を探りながら紐解いていきますが、記憶の断片をパズルのように組み合わせていく様は巧みで、物語にどっぷりの引き込まれました。心理学者とは真逆にちょっと軽そうでとぼけたおしゃべりの刑事がこの重くなりそうな空気を上手く緩和してほっとさせる空間を演じている。

    まったく隙の無い脚本が素晴らしい事と、2階に設置された6体のソールがこの物語の登場人物を服のカラーで見事に演出し説明しているからこそ、分かり易いし、謎の6体目が実はここに居る心理学者だった。という謎解きにもなっています。

    物語は誠実なはずの心理学者が実は狡猾で陰湿だったという、観客が見事に裏切られたようなストーリーに私たちは落胆しますが、同時にゾクゾクします。

    船上で食料が無くなった時に、ニンゲンはどんな行動をとるか。
    自分の手を汚さない心理トリックで偽装殺人に見せかけ、他の人達をパニックにさせたルナ。その事によって引き起こされた疑心暗鬼の心。更に殺人を呼び起こし次々に殺される乗船者。そしてやがて真犯人が解るのです。

    本当に手を下した悪魔の名は「猜疑心」です。




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