青森県のせむし男 公演情報 青森県のせむし男」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
1-2件 / 2件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    二回目。
    せむし男のヴィジュアルはhideの『HIDE YOUR FACE』のジャケットを想起。
    森ようこさんの台詞は口角の動作がきっちりしていて美しい。
    高田恵篤氏は本当は一体何処の誰なのか皆目見当が付かない。彼こそがお化けなのだ。

    ネタバレBOX

    森ようこさんの台詞。
    「美しさも醜さ、醜さも美しさ。」
    「美しさの醜さ、醜さの美しさ。」
    自身が三十年前手籠めにされた土手の上で、無理矢理息子と思しきせむし男に口淫をするマツ(高田恵篤氏)。その地獄の光景を生い茂る茅の隙間から震え上がって覗き見ている女中(森ようこさん)。
    マツは奉公先の息子に無理矢理犯された時、茅の葉で手の平を切り、真っ赤な血の手形が男の法医学書にべったりと付いたと追憶する。
    「美しさも醜さ、醜さも美しさ。」
    「美しさの醜さ、醜さの美しさ。」
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    歌人、シナリオ作家、編集者として若くして大成功を収めてきた寺山修司。1967年に劇団『天井桟敷』を結成、その旗揚げ作品がこの『青森県のせむし男』。
    大して観てきた訳ではないけれども今まで観賞した寺山作品の中で一番良かった。
    森ようこさんのファンならば今作は必見。かなり出突っ張りでオン・ステージ感もある。
    PUNK BANDのデビュー作を聴いている感じで、思うが儘に喚き散らしている。後々になると理性が邪魔をして理論武装の処世術に陥るのは世の常。恥知らずの一発目であるからこその幼稚で稚拙な絶叫が歳を重ねても胸を打つ。今作を寺山初体験で観たかった。

    青森の名家で次期当主の息子が醜い女中を手籠めに。彼女が孕んでしまった為、世間体を慮り仕方無く入籍。出産の前に息子はコレラで死亡。周囲の冷酷な視線に耐えかね女中は産んだ我が子を山に捨てた。運か不運か生き延びた赤子は畸形のせむし男。因果の旅の末、生家に盗みに入り捕らえられる。三十年振りの母との再会であった。しかし、この話には嘘があり・・・。

    安っぽいPOPな美術が歪な異空間を中和している。映画『エレファント・マン』調に写実的に演ればうんざりする題材だろう。
    今回は観ておいた方が良い。

    ネタバレBOX

    森ようこさんの妖艶なTATTOOまでも曝け出すラストが美しい。照明が素晴らしく、この効果はどうやっているの?と何度も思った。暗転の真暗闇の中での舞台美術の配置や役者の移動も凄いとしか言いようがない。

    生まれついてからずっと鬼ごっこの鬼をやらされていると言うせむし男。「一体僕は何を追っ掛けさせられているのだろう?」との自問自答。永遠に何処かの誰かに届いていく台詞である。これがある限りこの作品は永遠だ。

    村八分の『あッ!』を思い出す。「助けてくれと言った所で助けてくれるけ?俺の事 もういいさお前等 俺の事振り向くな 俺は盲 盲者 すべての見える盲者 そうさ全て俺のせいさ 解っているよ俺の事 もういいさお前等 俺の事振り向くな 俺は片輪 片輪者 心の醜い片輪者」

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