歌わせたい男たち 公演情報 歌わせたい男たち」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.8
1-6件 / 6件中
  • 満足度★★★★

    校長先生の最後の言葉でスッキリくるといいのですが.....
    個人的にはこの件には問題意識が低く、
    そもそも八百万の神の国なので、そこまでするコトなのかな〜?
    と、思ってしまいましたが、それぞれの立場ややり取り、面白かったです!

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    喜劇との説明であるが、確かに表層的には喜劇かもしれないが、物語の根底はなかなか考えさせる重厚なもの。観応え十分な作品である。
    さて、この「歌わせたい男たち」の初演は2005年らしいが、自分は観ていない。しかし、1999年に東京にある公立小学校の入学式で国歌(君が代)のピアノ伴奏するよう命じられた職務を拒否した教師が、それを理由とする処分の取消を求めた裁判があったのは覚えている。何年後かに最高裁判所の判決が下された。物語の台詞にもその引用があった。それは憲法(憲法19条)に規定されている「思想及び良心の自由を保障」を巡ってそれぞれの理屈を主張する骨太論議が見事。同時にそれを実に印象深く演出しており、比較的小さい新宿眼科画廊だけに密室、登場人物の接近した濃密、緊迫した議論の緊密(コロナ禍の3密とは違い)、そして白熱した論議が素晴らしい!。
    (上演時間2時間 途中休憩含む)

    ネタバレBOX

    舞台は都立高校の保健室。上手側に事務机・電話、下手側に窓、そして保健室らしく健康に係るポスターが貼られている。中央に横長ソファー、後ろはカーテンで仕切られ その奥はベット。

    梗概…都立高校の保健室、卒業式を数時間後にひかえた わずかな時間の物語。
    校長が花粉症の薬を求めてきた時、新任の音楽講師が半裸に近い格好で休んでいる。彼女は、卒業式での校歌や君が代のピアノ伴奏をすることになっていたが、初仕事のため緊張し練習中にめまいを覚えてコーヒーをこぼす。養護教諭に服を乾かしてもらっている。彼女、シャンソン歌手の夢を諦め、教師の職に就いたばかり。そして よろけたときにコンタクトレンズも落とす。楽譜が見えなければ演奏は危うい。自分と同程度の視力の社会科教師の眼鏡を借りればいい思っていたが、何故か校長と養護教諭は思案顔。この社会科教師は国歌斉唱に反対で、卒業式にも一人不起立、不斉唱を貫こうとする。そして僕の眼鏡で演奏してほしくないと…。

    「君が代」論議は、何となく扱い難さを思わせる。それは戦後日本で「君が代」は、多くの公立学校における入学式や卒業式で、教職員や児童生徒は起立して「君が代」を歌うべきか否か、の歴史にある。台詞にもあったが、自分の第二の故郷である広島県では、国歌斉唱を巡る対応を苦に高校の校長が自殺した。かつては教職員らが「君が代」斉唱に抵抗したという報道が繰り返されていた。その結果であろうか、1999年に「国旗及び国家に関する法律」が制定された。本公演は憲法に謳われた「思想・良心の自由」を侵害するのではという問題提起、そして日本の教育現場を揶揄した舞台コメディとしている。

    物語は”歌うべきか、歌わないべきか”という二者択一という選択肢のなさ。そこに To be, or not to be, that is the question. というハムレットの悲劇性を連想させる。その意味で表層的には喜劇に描いているが根底には悲劇性が透けて見える。国家と個々人、現実(権力)と理想(抵抗)が衝突し、その溝は埋まらない。登場人物の立場や主張の葛藤を通し、むき出しの人間存在や尊厳の不条理さが露わになる。校長という立場、体面を守る管理者として責務を果たそうとする依田と、個人的信念を貫こうとする拝島との対決が鮮烈に描かれる。「君が代」わずか40秒間、辛抱すればという台詞…たかが歌、されど歌である。この公演の見どころは、単に2人の激論ではなく音楽講師の仲に代表される曖昧な態度である。自分意思が第三者の意見によって揺らぐ、その付和雷同的なところに主義主張を貫けない個人の弱さ脆さが見えるところ。

    演出は、保健室という限定空間であるが、窓の外の状況と情景を巧みに組み込み、内・外に問題の広がりを持たせる。また卒業式までの数時間という緊迫感も伝わる。ところで卒業式だから日中に行われるであろうが、ラストは何となく黄昏時を思わせるような照明が寂寥感を漂わせ、余韻を残す。
    書くべきことは多くあるような気がするが、取り急ぎここまで。見事な公演であった。
    次回公演も楽しみにしております。
  • 満足度★★★★★

    とても面白かったです!ストーリーへの興味深さと、役者さん達の熱演に、ぐいぐい惹き込まれました。日本人として考えさせられる事も多々あり、良いお芝居を観たなぁと、しみじみ思いました。役者さん達は皆、それぞれのキャラクターに嵌っていて、その演技力と熱演が本当に素晴らしかったです。大満足でした!

  • 満足度★★★★★

    さすが主宰の人生を変えた作品。2時間しっかりした内容で熱い良い芝居でした。
    あの客席が少なすぎなのが本当に勿体ない。

  • 満足度★★★★★

    みなさんの熱演に圧倒され、適度に笑えて、良かったです。

  • ああ日本。
    ああ日本人。

    やっぱり名作。

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