青ノ鳥 公演情報 青ノ鳥」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
1-3件 / 3件中
  • 満足度★★★★

    かぁっっこいい!!!
    舞台全体が全編にわたってかっこいい。
    もう、ひとことにつきますよ。

    これだけ多くの団体が「かっこいい」を目指して届かずにいる
    かっこいいところにスチャっと着地している感じ。
    そこにつきる気がします。

    ネタバレBOX

    話の筋がどうのこうのとか、森の奥はなかったとか、どうでもよい。
    どうでもよいは言いすぎで、それなかったら、1時間40分は長いと感じる
    だろうけども、実際それありでも少し長いと感じたのだけど、
    いや、でも観ていたのは終始、

    例えば学園祭のシーンの暴れ出しそうな感じとか
    撒き散らされる白い紙の美しさとかそのあとの回収の間抜な感じとか
    ふざけてんだかまじめなんだか、必死に楽しんでるみたいなギターとか

    そういう、シーンそのもので時間がきちんと同時に流れていて、だからこそ、
    映像じゃだめだな、生で観ないとって思わせてくれて、そこが演劇として素晴らしい。

    ただし、かっこいいだけでは私は時間が持たなかった。
    そこは正直に。
    でも、かっこいいから許す。
  • 満足度★★★★★

    ああ! なんと刺激的な「青の時間」!
    高速回転のセリフと意味があったりなかったりの激しい動き、そして大音量だったり、叫んだり、ひそひそ声だったり、ライトが当たっていたり、薄暗かったり、前にいたり後ろにいたりする、緩急&大小&明暗が織りなす舞台は、刺激的で観る者を飽きさせない。

    次々と現れ、予想を超えるイメージの攻撃に目も耳も釘付けになってしまった。

    セリフは聞き逃さない、動きも見逃さないぞ、という意気込みで臨んだのだが、それでも残念なことに、ときどきはつかみそこねてしまった。
    あまりにも同時にいろいろなことが行われているからだろう。そういうときは、部分でなく、全体をぐわっとつかめばいいのだろうが、なにしろそんな余裕はこちらにはなかった。

    正直、また同じものを観たいと思った。

    ・・・よく考えたら(よく考えなくても)、放送があるのだ。それは好都合・・・しかし、それは「体験」ではなく「追体験」でしかないんだろうなぁ。
    あの舞台から届く力は、ブラウン管だったり液晶だったりの中からも同じように届くのだろうか。

    それでも、もう一度観られるのはありがたい。

    ネタバレBOX

    地球の生物をそれぞれ代表するような研究者たちの、それぞれの思いや思惑が交錯し、彼らのそれぞれの「何か」を見付けに「森の奥」でかけるのだが、彼らの(ある意味)「青い鳥」である「森の奥」は、実はもうないことに気がつく(「青ノ鳥」=「青い鳥」ではないのだろうけど)。

    役者たちが汗を飛ばし、激しい動きは、彼ら自身が互いにどう向き合って(「向き合う」のではなく同じ方向を見たり)、あるいはコミュニケートしていくのかをもがいているように思えた。
    それは、トレードオフだったり依存だったりの生物同士の関係にもあてはまるのかもしれない(人間というファクターを通してだが)。
    「青の時間」がそれらの回答のヒントとなるのだろうか。

    全員が森の奥へ行こうとするあたりは、やや「長い」と感じたが、そこだけは、他のシーンのように、映像や音楽の進入もあまりなく、じっくり聞かせたかった、見せたかったのだろう。

    バックに現れる映像や字幕にどうしても目がいきがちで、実際に目の前で激しく動く役者たちのナマの姿を見落としてしまうのが、なにしろ残念であった。

    今年6月の五人姉妹も楽しみ。

    ・・・ホントにどうでもいいことだが、鳥類担当の人は双眼鏡を前後逆さまに使っていたが、あれはわざとなのだろうか、ずっと気になってしょうがなかった。
  • 満足度★★★★

    戯曲の力もさることながら・・
    森の生態系調査のチームという表面から突き破るように溢れ出てくるイメージの斬新さや豊潤さにひたすら圧倒されて・・・

    ニブロールの公演に見られる身体表現の力や、映像によって圧倒的に膨らんでいく空間がそのまま演劇に持ち込まれている感じ・・。

    でも、それを支えるだけの奥行きが戯曲や演技の詳細にあって、あれよあれよという間の1時間40分でした。

    ネタバレBOX

    終盤の青ノ鳥を探しにいく部分の表現にもとても惹きこまれてましたが、なにより前半の高校文化祭の練習を表現したシーンが凄楽しい。

    映像から噛み砕けないほどに溢れ出る言葉やイメージの氾濫、それに負けないだけの役者たちの動き・・・。内側に入ってくるのではなく私のなかにもつ思い出がステージと融合するような感覚すらあって・・・。

    他にも、善意のアナグマやアライグマのくだりなど、創意に満ちたエピソードが役者たちの身体的な表現に支えられて次々と観客の中に具現化していく。その力が半端じゃないのです。

    中盤から終盤にかけて、ほんの少しだけ物語のダレを感じたのも事実ですが、それを差し引いてもたっぷりと見ごたえがあり、観ていてわくわくと興奮もし・・・。でもハッピーだけではない、今を生きることについてもいらだちやストレスもちゃんと残る作品だったかと。

    ほんと、観ることができてよかったと思います。NHKに感謝です。

    で、その恩を裏切るようで申しわけないのですが、
    有料とはいえNHKの収録を観にいったわけだから
    この作品は放送されるわけですよね・・・。
    場内アナウンスでもはっきり言い切っていたし・・・。

    でも・・・・・・・。
    この作品はやっぱり生でみなければと思ったりもするのです。
    まあ、映像だと別のテイストがやってくるのかもしれませんけれど。

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