親の顔が見たい 公演情報 親の顔が見たい」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.9
1-10件 / 10件中
  • 満足度★★★★

    日が経ってしまったが...。Art-Loving2度目の「親の顔」、こだわりの演目らしく、1度目とは上演条件、配役、劇場空間が違ってもこの戯曲を味わい楽しむ様が伝わって来た。俳優陣は実力派のようであるがステージ前面に透明幕を張り、演技エリアをかなり狭くとった事などにより、学校控室という空間でのリアル感と、声の届き具合に難点(あの幕を張るなら客席はもっと前にせり出して良いと思った)。厳しかったのは終幕近くで妻が夫に対する不満(親子関係の築き方)を堰を切ったように吐き出す場面、台詞が言葉として聞き取れず、同時進行では置いてけぼりでポカンとなった(後で確かあの場面の台詞は・・と思い出して補完し連続性を持たせたが時間差有り)。妻の「感情」は非常に重要だが、彼女が紡いで投げかけた「言葉」はそれ以上に重要だと思う。

    さて私の注目点は一つ。即ち、上記の夫婦が閉じ括るラストの収め方。「言葉」が重要と書いたが、それは彼女の考え方、スタンスが奈辺にあるかが重要だという事でもある。
    ミステリーの構造を持つ本作は、女子高生徒を自殺に追いやったらしい5人グループの親が集まった学校の控室で、「遺書」が何度も登場、そして出席者の中から「実は娘から・・」聞いて知っていたという事実も二度、後出しで出てくる。
    大詰めで、リーダー格と言えそうな生徒の親である夫婦同士の言い争いの中で、妻は最後に「証拠になる携帯のデータを消去するように指示メールを娘に打たせた」と告白する。ここから暫くあって(その間夫はガックリ肩を落としている)ラスト、妻が夫に声をかけ、幾許かのやり取りがある。この「終わり方」は様々あって良いし(彼らをどんな人物として描こうとするかで)違って来るだろうが、私はこうありたいと願う形がある。まあそれだけの話で、そこが違っても芝居本体の面白さが減じる訳ではないが。。
    (以降はネタバレにて、近々に改めて。)

  • 満足度★★★★★

    ありがちな父兄の面々の登場人物、親の立場と社会的な事を考えた意見、
    わりと理解できる内容でしたが、正解を見つけるのが難しいですね⁉︎
    たぶん、イジメと差別と宗教がらみの争いは無くならないとおもうので、
    いかにダメージが少ない解決を探していくのかな〜と....

    ネタバレBOX

    刑務官だったおじいさんの言葉が印象的でした
  • 満足度★★★★★

    この作品は、いろんな劇団さんが公演してて、今回で3回目です。いっちばん良かったです。芸達者たちで、思わず涙ぐみました。

  • 満足度★★★★★

    重い内容なので覚悟をしていたが、いつの間にか被害者側の立場で見ているようになってからは辛いやら腹立たしいやら・・・これも演者さんたちが上手いからだろう。ラストはまだこれから先が長いんだろうなぁと思わせる現実味のある舞台でした。

  • 満足度★★★★★

    面白かったです。舞台に釘付けになりました。
    帰って来てから以前購入した「親の顔が見たい」の脚本を読みました。私の記憶違いがなければ(あるかもです・・・)季節やスリッパの扱い以外は脚本通りかと思います。結末を知っていて読むと・・・

    ネタバレBOX

    こいつはこの時どんな気持ちでこんなことが言えたんだろう!こんなことやる時点で子どもを信用してないんじゃないかなど、さらに色々考えさせられました。特に先生夫婦を見ていたら、学校って信用に値しないんじゃないかと思ってしまうのでした。
    脚本を買ってすぐ読み始めたのでしたが、登場人物がうまく設定できなくて挫折していました。物語を読む時、映像がついてこないとなかなか読み進めない体質なのです。しかし舞台を観た後は文字と一緒に登場人物が頭の中で動いてくれて、スムーズに読むことができました。観に行けて良かった!
  • 満足度★★★★★

    本作は2008年2月に劇団昴で初演、そして同年の鶴屋南北賞にノミネートされたらしい。
    説明文から「いじめ」がテーマであることは知れるが、単に中学校内における「いじめ」には止まらない、実に多面的な問題提起をしている。
    室内における心裏劇、そして審判者なき審理劇のようでもある。しかし決して真理劇にならない怖さ。
    観応え十分だ。
    (上演時間1時間50分)

    ネタバレBOX

    新型コロナウイルス感染防止対策のため、舞台と客席をアクリル板で仕切り、舞台側の上方に時計、そして校訓の「真実」「友愛」という文字が掲げられている。折たたみ椅子11脚というシンプルなセット、しかし内容は濃密だ。上演前には校内の騒めきを思わせる雑音を流すなど、雰囲気作りは丁寧。

    梗概…都内の私立女子中学校、校内の会議室に5組の父母(もしくは祖父母)が集められる。いじめを苦に自殺した生徒の手紙(遺書と思われる)に5人の級友の名前が書かれており、その生徒たちの親が集められた。年齢や生活環境、職業が異なる親たちは、それぞれ自分の子どもは無関係とばかりに擁護することに終始する。いつの間にか親同士が激しく対立し怒鳴り声が高まる中、各家庭の事情や親娘関係が明らかになっていく。

    暴行を加え、金を要求し、足りなければ援助交際まで強要する悪質さ。これはいじめを超えた犯罪であろう。公演では、学校の事実確認・調査に対して、父母等は自分の子供に限ってという言動、いつの間にか学校側もその意見に飲み込まれ…。

    この戯曲が書かれた何年か前に、北海道で小学生の女生徒がいじめを苦に自殺した事件があったのを思い出した。当初、学校だったか教育委員会だったか忘れたが、いじめはなかったと結論付けた。しかし、遺族によって遺書が公開され一転して謝罪することになった。その後「遺書」ではなく「手紙」という説明まで飛び出した。
    この隠蔽体質、適当に誤魔化す対応が、いじめに対してきっちり対処できない一因ではないだろうか。さらに今日的にはブログやSNS等、責任の所在を曖昧にする巧妙なネットいじめが増えているのは周知のこと。

    公演では、学校でのいじめを通して様々な問題提起をしている。父母と娘のコミュニケーションの希薄さ、名門学校という枠組みに潜む差別・格差。山の手以外、例えば下町や近隣県からの通学生への蔑視、家庭の経済的な貧富、片親や職業への偏見、帰国子女への悪意ーそれは社会全体に蔓延る縮図そのもの。この公演はそれらに対する警鐘ではなかろうか。

    冒頭、1人の母親がスリッパを弄ぶ場面がある。そしてなぜ来客はスリッパで、教師は上履きなのだろうかと疑問を持つ。何気ない台詞、演出かもしれないがリアリティを感じた。父母の中に教員夫婦がおり、説明によれば男性教師は生徒を追いかけ、女性教師は生徒から逃げるためだという。
    やはり何年か前、男子生徒が女性教師から何かの理由で注意され、それが原因で女性教師が刺殺された事件を思い出した。それだけに一層リアリティを感じた。

    公演では、いじめた生徒は登場しない。しかし担任教師から、生徒達の様子は普段と変わらず平静だと言う。その生徒達はLINEで連絡を取り合い知らぬ存ぜぬを決め込む、そんな印象を持たせる。いじめのターゲットがいなくなれば、別の生徒を…そんな怖さを抱かせる。

    「親の顔が見たい」…このタイトルは、自殺した生徒がバイトしていた新聞販売店の店長の告発から来ている。親の顔も見たいが、心裏も確認したいところ。
    次回公演も楽しみにしております。
  • 満足度★★★★★

    いじめの問題を真正面から表現して見せた
    見応え十分な舞台でした
    配役の設定も巧くて感情移入と理解がし易かったデス
    コロナ対策下での客席と舞台を隔てるアクリル板が
    世相を反映してて何ともでしたが
    運営側の苦労が十分に視覚化されておりました

    ネタバレBOX

    自殺した子の母親の激高するシーンでの台詞が
    ちょい聞き取り難かったのがチョイ残念でした
    まぁ感情は十分理解できるシーンでしたが
    台詞の聞き取り方に関する演出を工夫して欲しいかなーとも
    でも激情にかられた人となりを見せるのか
    静かな怒りで台詞で追い詰めるのか
    表現は難しいかなぁーとも思いますんで 何とも~ですねぇ

    金満風な親御さんの方の奥様・・・・(^-^;)
    証拠となる遺書の始末の仕方が凄かった!!!!!!!
    ここだけでもインパクト十分でしたわ~♪
  • 満足度★★★★★

    グループなんだからリーダーは誰か・・・?
    名前が出てくる順番だと思っていた・・・♪
    きっとクラスの中とか見た感じではそうなんだろう・・・でも・・・♪

    ネタバレBOX

    こんな事されたら誰だって死にたくなるよな・・・♪
    うちの子はイジメられていたから、そんな事するはずが無い・・・そうイジメられていたからイジメる方にならないと自分がイジメられるって知っている♪
    誰かのお母さんが「靴隠されたくらいじゃ死なないわよ」って・・・そうそんな事では死なないだろう・・・でもどんどんエスカレートしていって、あんな事までさせられたら・・・♪
    リーダーはとても頭の良い子・・・巧妙にわからないように、逃げられないようにと・・・♪
    後半は胸が締め付けられた・・・♪
    初日なのに足にアザがある人が・・・楽屋から舞台への階段で打ったのかな?と思ったら・・・怪我しないで楽まで乗り越えて下さい♪

  • 満足度★★★★★

    やりすぎ感は有るものの、とても見応えが有った。
    抑えた演技が随所に観られて、コロナ対策で興醒めな部分を差し引いても満足度高し。

  • 満足度★★★★★

    子供の為?いいえ全ては自分の為 そうやってもみ消されるのは現実では日常茶飯事 それぞれ極端なキャラで心をざわつかせてくれました
    ありがとうございました

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