ちょっと待って誰コイツ!こんなヤツ知らない

ポップンマッシュルームチキン野郎（東京都）

公演に携わっているメンバー：14人

団体紹介

吹原幸太の脚本・演出作品を上演する劇団。2005年結成。

F1のようなスピード感を武器に、危険すぎる笑いと愛の物語を圧倒的な筆力と演出力、そして人知を超えた驚異の演技力で描ききる。

常にレッドゾーンのテンション、ド派手なメイクやギミック、迸る汗とエロス！その手法は荒唐無稽でありながら、非常に繊細。ナンセンスな笑いと重厚なドラマを同居させ、通常では相容れないようなアンビバレントな感情を呼び起こす悲喜劇を得意とする。

２０１２年、生き別れの父子の奇妙に過ぎる日本横断旅行を描いた『こい！ここぞというとき！』でサンモールスタジオ最優秀演出賞受賞。
２０１３年には、並み居るコメディ劇団が凌ぎを削った黄金のコメディフェスティバルにおいて、最優秀作品賞・観客賞・優秀演出賞・優秀俳優賞を獲得。受賞作『死が二人を分かつまで、愛し続けると誓います』は、同年ＢＳ日テレにてオンエアされることとなった。

応募公演への意気込み

我々ポップンマッシュルームチキン野郎が、一年に一度、必ず短篇作品集を上演するのは、「あんな物語を描きたい」「あんな演出に挑戦したい」「あんな役を演じてみたい」という初期衝動が、メンバー全員の身体の中からマグマのように溢れて止まないからなのです。
それを表現するには、年に数回の本公演では間に合いません。だからこそ、この短篇作品集は、演劇人としての我々の衝動が全て詰まっています。

本作『ちょっと待って誰コイツ！こんなヤツ知らない』は、そんなＰＭＣ野郎の今現在の衝動を主宰・吹原幸太が細かに分解し、極上の物語として昇華させた珠玉の短篇作品集です。全ての奇妙な物語が互いに干渉し合いながらも、９０分間という時間の中で誰もが忘れられない強烈な演劇体験へといざないます。

また、数ある短篇のひとつとして、元惑星ピスタチオの西田シャトナー氏の作品『悪魔のパンチ』も、吹原の演出で上演することが決定しました。

はっきり言いまして、自信作です。

将来のビジョン

「演劇にしか出来ない面白さ」という言葉を演劇人はよく使います。僕も同感ですが、それと同時にこうも思うのです。
「演劇以外のメディアでも充分に面白い題材や物語であっても、演劇というメディアで表現することが、その題材や物語を一番面白く伝えることが出来るであろう」と。
末席ではありますが、映画やドラマ等の仕事に関わらせていただきながらも、やはり「面白さの絶対値は演劇が一番高いのだ」と信じております。

我々の活動を通じて、それを証明し、演劇文化の発展の少しでも貢献できるよう、全身全霊を込めて活動し続けたいと存じます。

ポップンマッシュルームチキン野郎は、結成９年目を迎えました。劇団員の平均年齢も三十歳を優に越え、身を固め出す人間もチラホラと出始めている状況です。当然ですが、我々は確固たるビジョンを持ち、これまでも、そしてこれからも活動を続けていく所存です。そしてそのビジョンの中で、今この場で語れるものとしては、これが全てでございます。