focus. 神話

ミームの心臓（東京都）

公演に携わっているメンバー：20人

団体紹介

ミームの心臓主宰の酒井一途が新たに旗揚げしたプロジェクト。気鋭の若手劇団を募り、与えられた特定のテーマから自由に創作、合同で公演を行う。参加劇団が複数あることによって、多面的な視点で世界を眺めることができ、より幅の広い作品を観客に提示することができる。また参加した劇団同士が切磋琢磨することで企画そのものの熱量が上がり、単独公演では生み出せないような独特な雰囲気を持った祝祭的空間を作り出すことを企画のコンセプトとする。

第一回である本公演は「神話」をテーマに掲げ、現代社会へと切り込みます。綺羅星のごとく現れシアターグリーン学生芸術祭にて最優秀賞を受賞した早稲田大学の「ハイブリットハイジ座」、同じくシアターグリーン学生芸術祭にて500名を越える動員を叩き出して劇団主宰が特設賞であるプロデューサー賞を受賞した慶應義塾大学の「ミームの心臓」、企画公演『学生版日本の問題』において観客の圧倒的支持を得てその名を知らしめた日本大学藝術学部の「四次元ボックス」、以上三団体でお送りします。

他の応募団体と比べると異色の公演かとは思いますが、「舞台芸術まつり」にこれ以上となく相応しい公演内容であり、また学生企画でありながらも選考に通過しても違和感のない制作体制を取って参ります。CoRichで取り上げられることによって才能ある学生劇団への注目度が増すことになれば、なにより幸いであります。なにとぞよろしくお願いいたします。

応募公演への意気込み

すっかり大人しくなった昨今の演劇界、祝祭的かつ混沌とした空間を生み出す刺戟的作品を引っ提げ、ゆとりに叛逆した平成世代が新たに時代を築き上げるべく旗を掲げます。学生演劇の枠を早々に飛び越え、大学外の劇場で活躍し実力を振るっている三劇団の競演。弱冠21歳の主宰たちの描く鮮烈な世界をお見せします。

すでに数あるショーケース的な企画にするつもりはありません。一団体の上演時間は一時間弱を予定しており、「神話」の括りでそれら三団体の作品を企画としてひとつの公演にパッケージング化します。つまりそれぞれの団体の創作は独立していながら、そのすべての公演がひとつの壮大なる「神話」として、企画に集結するのです。

また今企画では観客をも巻き込んで、劇場全体を祝祭的な混沌とした空間として演出することを考えています。普段あまり小劇場では行われないような要素を持ち込みイベント性を高めることで、観客のみなさまの感覚を刺激して一種の躁状態を生み出します。そしてその流れに乗せたままに作品をお見せすることができたら、きっとこれまでにない観劇体験をしていただけるはずです。

将来のビジョン

それぞれの団体とも確固たる野心を持っています。劇団主宰の三人は平成生まれの同年代であり、まだ長い船出に乗りだしたばかり。小劇場界においては名こそ知られていないものの、僕個人としては今の学生たちの実力は計り知れないものがあると感じています。

煽り文句に「ゆとりに叛逆した平成世代」と書いたのですが、これはまさに言い得て妙な言葉だと思っています。今回声を掛けた「ハイブリットハイジ座」、「四次元ボックス」の他にも、演劇界に現れる新星は数知れず。有望団体と共に今企画も成長させていくつもりです。

第二回は未定ですが、形から入ってしまうと中身がすかすかになりかねないため、目に付いた若手劇団に声を掛けつつ明確なプランが見えてきた際に、改めて形にしようと思っています。