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12月、1月 「板橋ビューネ2022/2023」参加団体募集

サブテレニアンが主催する古典だらけの演劇祭「板橋ビューネ2022/2023」の参加団体を募集します。
参加条件は「作家が亡くなっていること」。
今年のテーマは「近代戯曲とアーバニズム」です。

以下に、ステートメントと募集要項をお載せしますので、ぜひみなさん参加してください。
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近代戯曲とアーバニズム

我々は都市における群島である。一方通行の路地にある雑居ビルの地下で、声を上げる。
区画整備され貧困者を追放する、こと都会において、人間の良心は無料の経済活動に回収される。それでも我々は、税金を払わされている。物を買うにも使うにも、金を稼ぐとも払っても!
「椿姫」の中でマルグリットとアルマンは田舎で本当の幸せを知る。「桜の園」で土地を運用できなかった姉妹は、土地を売って散り散りになる。「人形の家」のノラは、夫が所有する家から出ていく……。
都会という蟻の巣の中の貨幣経済を揺るがすものは、アナーキストと呼ばれる。もしもマルグリットが、ユーチューブで成功したら? もしも姉妹がエアビーエヌビーで土地の運用に成功していたら? もしもノラが、自分で家を買って子供たちと一緒に住んでいたら?
経済活動に取り残された廃墟ビルに巣くうスクウォットのように。アーバニズムに形作られた都市は、もはや崩壊している。
我々はモダニズムを越える。近代戯曲に描かれた都会を改めて再考する。

 「板橋ビューネ」は 2013 年に始まった舞台芸術祭です。 2013年には 4 都市 8 団体の劇団が参加しました。2014 年には、東京・名古屋の二都市、2015年には、東京・札幌の二都市で行い、地域の演劇人との関わりを深めています。2014年以降は毎年、韓国の劇団を招聘しています。今まで2ヶ国10都市の30劇団が参加しました。日本の様々な地域から、また世界から参加できる演劇祭を目指しています。
このフェスティバルの目的は、既存のテキストを用いて、新しい解釈・演技・演出によって 古典の魅力を引き出すことです。芸術に必要な「独創性」や「オリジナリティ」、「個性」と いったものは、果たして舞台芸術にとって何を意味するのでしょうか。果たして、テキストの 「独創性」だけが舞台芸術の“新しさ”なのでしょうか。私たちは少し遡って、俳優と観客が 演劇を形作るという課題に立ち返ってみたいと思います。 誰もが知っている古典戯曲を取り扱うことで、舞台芸術にとって最も重要な要素――俳優と観客――が創造するフェスティバルを目指したいと思います。
上演は常に現在地点でしか行われません。「古典」は「古典」として読まれるだけでは同時代性を持ちません。それが上演され、息を吹きかけられ、新しい解釈を得ることで同時代性を手にすることができます。私たちは、歴史を抜きにして「イマココ」を理解することはできませんから、「古典」に触れることで初めて現代性を獲得することができるのだと思います。テキストは単なる読み物ではなく、俳優と観客の間で育まれるべきものです。
その意味で、舞台芸術は常に未完成的であり、生成的であり、未熟な芸術なのでしょう。それは、大規模な劇場であっても、私たちのような小規模の劇場であっても同じことです。まだ完成も熟練もしていないカンパニーのエネルギー。不器用でもアヴァンギャルドに「古典」に息を吹き込むことに重きを置いています。
サブテレニアンは決して恵まれた劇場ではありません。不便な部分もあると思います。しか しそれを不便と考えず、魅力と感じる方を求めます。そしてそういう場所でやるからには漫然とした作品はいりません。先鋭的な作品を求めます。私たちは、新しい演劇を作る担い手と、その観客を求めています。

開催時期/2022年12月〜2023年1月
会場/サブテレニアン(東京都板橋区氷川町46-4 BF)
テーマ/近代戯曲とアーバニズム
作品/近代とされる時代に書かれたテクストを原作とする作品。テクストは戯曲に限らず、詩、小説、哲学書等も含みます。例えば、 イプセン、ドストエフスキー、ボードレール、ワイルド、チェーホフ、デュマ・フィス、ヘルダーリン、メーテルリンク、カフカ、ジャリ、チャペック、ブレヒト、森鴎外、岸田國士、谷崎潤一郎等。
公募団体/概ね4団体
期間/各団体、月曜始まり日曜終わりの1週間。
参加費/120000円(関東以外を拠点とする劇団は80000円)
応募方法/団体プロフィール、予定演目の演出ノート(簡易なもので構わないです)、上演希望週、連絡先を明記の上、info@subterranean.jpへ。
応募締め切り/4月24日(日)