皆さんは「感情」と「演技」は関係ないということを知っていますか?
実は「感情」は演技をする上での副産物であり、「感情を表現をしよう」とすると、演技は「大げさ」になってしまうものです。
それは、「自然に出てきた感情」では無く、「作った感情」を使って演技をしているから。
つまり「ふりをする、偽っている=Pretend」なのです。
では、自然な演技とは何でしょう?どうすれば自然な演技が出来るのか?
今回は自然な演技をするための『一番最初のステップ』として、「まずは自分自身がどんな人間(役)かを知る」という事にチャレンジしていきます。
自分は何を「好み」、何を「嫌い」、どんなことに「心を動かされるのか」。
自分の身体に聴き、心理学の知識も踏まえて行動を分析することで「リアルな自分」をみつけることになります。これを理解し、マスターすれば「じゃあ、演じる役ならどうなのか」と応用する事が出来る。
だから「リアルな役を造る」事が出来、「無理に作った演技」をしなくなるのです。
自分が役をしっかり理解していると、演じている役を信じる事が出来る。
これが「役に入る」つまり自然な演技をしている状態なのです。
今回は演技をする為に必要な身体を造る「ボディーワーク」と「演技のクラス」のワークショップを行います。
■■カリキュラム■■
■ボディーワーク■(90分)
緊張は、舞台に立つ者の宿命。誰も逃れることはできません。慣れは解決にはなりません。
緊張を和らげるための特効薬、それは呼吸です。
「深く息を吸い吐き出す。」このシンプルな行為は、実はとても重要であり、人前に立つ場合のみならず、日常でも大切にしなければならないのです。
このボディーワークでは呼吸によってコアの筋肉を使い、体に対する感性を高めていきます。舞台に立つ俳優は、高い集中力を持ちながらもリラックスした体が必要です。コアを鍛えることで、体、呼吸、声の安定とコントロールがもたらされ、ピークパフォーマンスを行うことができます。
■月曜日クラス~自分のキャラクターを知る~■(90分)
俳優が使える道具は2つあります。テキスト(台本)と、自分自身。『自分自身』を客観的に見ることによって、皆さんが俳優としてどのような個性を持っているのかを、見つけることがこのクラスの目標です。
何も、奇をてらったことをする必要はありません。世界中を探しても全く同じ個性を持った人は存在しません。あなた自身であることが出来れば、世界で一人しかいない俳優になれるのです。
■木曜日クラス~言葉を伝える~■(90分)
俳優が使える二つ目の道具、テキストを使用します。俳優が発する『言葉』は生きたものでなければなりません。台詞が『セリフ』に聞こえてしまったのでは、観客を劇的世界に誘導することは出来ませんよね?
体の中から言葉を出すこと、そしてその言葉を観客に届けることを目標とします。
生きた言葉が届けば・・・劇場へ入るときと、出て行くときではお客様の顔が違っているはず。そんなことを目指したい方、ぜひご参加ください。
■時間 18:30~21:30(18:10から稽古場に入っていただけます。)
■料金1回3,000円(月曜・木曜連続で5,000円) ボディーワークのみの参加は2,000円
初めの90分はボディーワーク、後の90分でそれぞれの曜日の課題を行います。
■場所 京王線 千歳烏山駅周辺(変更がある為必ずお問い合わせください)
■講師紹介■
斉藤 豪(さいとう ごう) 主に演技クラス担当
日本新劇俳優協会 会員 日本演出者協会 会員 演劇人会議 会員
実験的な舞台から商業演劇、TVドラマ、CMと様々な分野で、俳優としてキャリアを築いた後にプロデュース、演出、脚本の分野にも進出。
日本語で演出の出来る唯一の外国人演出家Deborah Ann DeSnoo(デボラ・アン・ディスノー)の片腕として、約20年にわたってほとんどの作品プロデュース、リーディングアクターとして作品作りに携わる。
2002年にIDA(International Documentary Association/国際ドキュメンタリー協会)の協会賞にノミネートされた江戸時代を紹介するドキュメンタリードラマ「Japan: A Memoirs of a Secret Empire/もののふたちの記憶」や2007年 NHK&PLUG-IN 2国際共同制作作品でJホラーの世界的な人気の秘密を探るドキュメンタリードラマ「Skeletons in theCloset/異界百物語」のプロデューサー、美術監督、キャストとして参加し、その手腕を高く評価された。
2008年に女優・プロデューサーの藤原とともにMenlo Park Studioを設立。実験的な舞台を制作し、利賀演劇人コンクールに出場し演劇の新たな可能性を探ると同時に、長野県小谷村などの過疎の地域での演劇活動を通じた村おこしに参加。地域の伝統と新たな演劇の可能性を発展させている。
藤原 琳子(ふじわら りんこ) 主にボディーワーク担当
大阪芸術大学舞台芸術学科卒業。演劇人会議 会員
新生松竹新喜劇に7年の在籍し、全劇団公演に参加。外部出演として、坂東玉三郎公演、藤山直美公演など多彩な舞台に参加。
退団後東京に活動の場を移し、2002年、世界的な組織IDA(International Documentary Association/国際ドキュメンタリー協会)の協会賞にノミネートされたドキュメンタリードラマ「Japan :Memoirs of a Secret Empire/もののふたちの記憶」で主演する。2007年NHK&PLUG-IN2国際共同制作のドキュメンタリードラマ「The Skeletons in the Closet/異界百物語」では、六条御息所他、個性的なキャラクターとして出演。衣装プロデューサーとしても高い評価を得る。
2008年、斉藤とともにMenlo Park Studioを設立。演劇の可能性を探るとともに俳優の持つべき身体性についての更なる探求を開始。
日舞などの日本の伝統と、国際共同制作を通して身に付けた、欧米の最新の身体表現方法を融合させたボディーワークインストラクターとして、俳優のみならずセラピストやファッションコーディネーターなど、常に体のメンテナンスを必要とする人々を指導。好評を得ている。
■■■講師の主な作品■■■
「当世小谷田楽」(長野県「元気作り支援金」助成金取得)
(http://www.shinshu-liveon.jp/www/topics/node_154691)
「異界百物語 国際版」(NHKhiで放送)
「 Japan: Memoirs of a Secret Empire」(米国PBSで放送)
(http://www.pbs.org/empires/japan/index.html)
*その他、舞台・イベントの脚本、演出、舞台美術も手掛けております