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皆さんは脚本家、演出家の名前で観劇する舞台を決めたりしますか?

  • itomasa7 itomasa7(220)

    カテゴリ:フリートーク 返信(1) 閲覧(142) 2015/05/13 22:54

結構ずっと考えていた事なのですが、

某劇団の自劇団公演は毎回ほぼ100%「自分には」面白い、

それは役者さんの演技力や裏方スタッフなどの努力もありますが、
なによりも脚本家、演出家さんの企画力、構成力、演出力、

それらを活かして観客の感情を喜怒哀楽さまざまな方向へ引っ張る
感情操作の能力の高さ
(まるで観客視点+観客感情が見えているかのように舞台進行させる)、
による所が大きいと思っています。


で、その脚本家、演出家さんが別劇団、プロデュース公演などに
脚本参加、演出参加した舞台も出来るだけ観に行っているのですが、

こちらについては悲しい事に面白いものは「あって3割」、
あとは「この脚本家、演出家さんの”良さ”が全く活きていない」と
思わせられるものがほとんどです。


以前Twitterで観客の方が同様の気持ちを抱いたらしく、
「○○さんのいつもの良さが全く出ていない!○○劇団の公演とは言えない!」と
役者さんにメッセージを送った所、

役者さんから
「自分達も出来る限りの努力はするつもりですが、
自劇団の公演と違い、やはり他劇団、プロデュース公演などへの
参加では仕事の依頼元その他様々な制約もあり、
自劇団と全く同じ事、観せ方をするのは難しい事もあります」
というような回答をされていました。


しかし、そもそも他劇団、プロデュース公演で
脚本、演出依頼されるまでに至ったのは、

自劇団で「自分の描きたいもの、観せたいもの」に
対する信念を持って戦ってきたからだと思います。

仕事の依頼元あっての事とはいえ、
自分の流儀を曲げて「自分自身が満足できないもの」を作るよりは、

「そもそも自分に指名が来るという事は、
”自分流”でやらせてもらっていいんですね?」と
我を通してくれた方が、
観客側も興行側も脚本家、演出家本人も満足出来る
結果が得られるのではないか?
と思います。




自分は、いくつかの劇団、何人かの役者さん、
そして脚本家、演出家さんを追って、
観劇する舞台を(だいたい)決めています。

劇団については、今までのその劇団の観劇経験および他の方の感想などから、
自分好みかつ公演内容にハズレの少ない所を追っています。

役者さんについては、
その役者さん自身の考え方や舞台/演技に対するスタンスなどを
情報発信されているのを読んで共感したり、
その役者さんの更なる成長やまだ見ぬ色々な役を演じる所を観てみたい
(可能性を観たい)と思うからです。


しかし、脚本家、演出家さんについて、
制約で実力が発揮できない事多々となると、
今後は脚本家、演出家さんの名前で
観劇する舞台を決めるのはやめた方が良いのかな、
と数年来ずっと思っていました。

ちょっと今日はその辺、
「本気で追い方を改めようかなあ」と考えさせられてしまいました。

  • (自分で自分に返信ばかりして、
    まるで「会話」があったかのようにしてしまい申し訳ありません。)


    本件について
    「こう考えるにいたったそもそもの想い」を
    思い出したので追記させていただきます。

    演劇を生業とする方々の「苦労」を自分は知りません。

    毎回公演を行うにあたり、
    ・ 生活費の為
    ・ チケットノルマの為
    ・ 公演自体の為
    ・ 機材その他や技術習得の為
    などに、演劇業のみでなく副業やアルバイトなども兼務され
    苦労されている方は多いと思います。


    「早くお芝居一本で食えるようになりたい」
    という気持ちはかなり分かります。


    そして、自分のこれまでの努力が認められ、
    脚本/演出家や役者さん達に対して
    仕事の依頼、出演オファー等が来るようになり、
    それが月単位など定期的なものになっていくのは、
    本当にその方の努力が実ったのだなあ、
    と感動すらあります。


    しかし、ここで
    「そもそも自分が何故”演劇”を志したか?」
    という気持ちを忘れていってしまっている人はいないでしょうか?

    外部から来る仕事依頼/出演オファーを完全に「ビジネス」として割り切り、
    ・ 「創作者になりたかった自分」
    ・ 「表現者になりたかった自分」
    の気持ちを捨てて、
    単に「仕事をこなすだけの存在」になりはててはいないでしょうか?

    自分が元々目指していた100%について、
    「どう観ても/考えても、この出来は30%にも満たないけど、
    今回は依頼元あっての事だからしょうがない」という
    割り切りというか諦めのようなものがないでしょうか?


    そうした「ビジネス」としての割り切り/諦めを受け入れるようになってしまうと
    ご本人自身の中にあった「高みを目指す気持ち」が
    薄れてしまわないかと懸念されます。

    また、それまでのご本人の様々な活動に心を打たれて、
    その人の名前で観劇するお芝居を決めるようになったファン達に対しての
    「裏切り」にはならないでしょうか?

    ※ その人に本気で惚れ込み、
      「もう、どんな事をしてもついていく」という熱狂的なファンはともかく
      「夢を観せてくれるからこの人が好きだ」と思っていた
      お芝居のファンなどについては、
      そういった「裏切り行為」を何度も何度も繰り返されると、
      もう自分が尊敬したその人はいないのだな、
      と諦め、去って行ってしまうかと思います。
      (自分もそんな気持ちがあります。)


    「ビジネス」の前に、
    「自分が演劇の世界を目指した理由」について
    もう一度振り返ってみて
    「自分自身を、そしてファンを裏切っていないか?」
    を考えて欲しいと思います。


    以上、長文失礼しましたm(_ _)m

    2015/05/17 08:48