ほとびる屋上 公演情報 ばぶれるりぐる「ほとびる屋上」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    「境界を超える」


     高知県西部の方言「幡多弁」でドラマを紡いできた劇団による新作である。

    ネタバレBOX

     やまか製麺の社長である山中克也(石住昭彦)とハナオカ食品の社長の花岡伸夫(や乃えいじ)は、幼馴染でかつては商品を共同開発した仲であったが、仕事の行き違いで絶縁している。二社は同じ階数の自社ビルを隣接しており、屋上を介して互いの敷地に行き来できるため、互いに顔を合わせたら嫌味の応酬合戦がはじまってしまう。それぞれの社員同士も交流が禁止されているのだが、やまか製麺の事務・濱口日和(東千紗都)とハナオカ食品の工場作業員・大島清香(竹田モモコ)、福田ゆき恵(高橋映美子)は、社長の目を盗み四方山話に花を咲かせている。やまか製麺は、社長の克也の調子が優れない日が続くため、息子の倫太郎へ引き継ぎがままならずフラストレーションが溜まっているらしい。社員同士の交流が詳らかになるにつれて、少しずつ二社の距離が縮まっていくのだった。


     隣接しているものの行き来が禁じられている二つのビルの屋上へ、階段扉から俳優が出入りするという空間の制約が、作品に一定の緊張を与えていてまず面白い。幡多弁の台詞は荒々しさのなかに優しさを感じるもので、特に山中と花岡の対立と和解のドラマでうまく生きていた。やや自意識過剰なゆき恵や、どこか抜けていてふてぶてしい電気工事の綿貫健吾(内藤裕志)などが、やすやすと屋上の境界を超えはじめてドラマが動いていくという作劇も見応えがあった。やや暗転が多かったことと、空間がすこし広すぎるように感じた点は残念だった。

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    2026/10/08 16:06

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