満足度★★★★
アンサンブルの演出が好きでした。
震災前に観て、戯曲を読んで、震災後にもう一回観ました。
舞台上と今回の震災後に直面している日本の状況とが重なっていて凄まじさを感じました。日本人の災害に対する危機管理とか、マスコミは現実をドラマティックにして煽っているような、煽られる側の無責任さとか、敗戦後の神や信仰の不在により信じたいことだけ信じるとか・・。日本人のアイデンティティがテーマだと私は思うんですが、天皇制やら太平洋戦争やら・・これでもかってくらい畳み掛けてきます。私の許容範囲を越えて、かなりこぼれてしまった感があります。野田さんについていくのは大変です。
でも、無関心でいてはいけない、流されないよう自分がしっかりしなくちゃと思うことができたて、よかったと思っています。
最後、野球中継を見ながら里長(いっけいさん)が叫んだセリフに背筋が凍りつきました。野田さんから指摘されたような日本人的だったので。
好きな役者さんソンハくんの道理っぷりとソンハくんの太鼓を堪能できたのは嬉しかったです。