ACTION, SOUND,CONFLICT 公演情報 大橋可也&ダンサーズ「ACTION, SOUND,CONFLICT」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ロロと飴屋さんが素晴らしい
    ダンス・音楽・演劇の先鋭的な表現者たちによる密度の高いパフォーマンスで、4時間弱があっと言う間でした。

    ロロは夏をモチーフにした作品でした。ある夏の日に男女が出会って恋に落ちるという数分間のシークエンスを反復し、そこに彦星と織姫の七夕伝説が重ねられる構成が見事でした。少年マンガのパロディー的な「ピルクルマン」のエピソードがカットアップ的に挿入されて不思議なスピード感がありました。 
    アゴラ劇場での前作は迷いが感じられたのですが、今回はベタだけど新鮮で感動的という、ロロ特有の作風が良く出ていて面白かったです。

    空間現代+ECD+飴屋法水は空間現代のギクシャクしたビートの上にECDさんのラップが乗り、飴屋さんが電子音を重ねる形の演奏でした。公演2日前に出演が決まった飴屋さんは今回は音だけかと思っていたのですが演奏の終盤にパフォーマンスがありました。2段重ねにしたトイピアノを前に持ってきて、でんぐり返りをしてトイピアノの鍵盤の1つを押すことを繰り返すだけ(飴屋さんに促されてECDさんも途中から参加)なのですが、何とも言えない優しさに溢れていて、見た目は不格好だけどとても美しかったです。

    Core of Bellsはスタジオでの練習風景という設定で、演奏と会話を合わせて1つのパフォーマンスになっていました。テーブルを囲んでビールを飲みながらダラダラとした会話が続く中、メンバーの誰かが偽物と入れ替わっているのではという疑惑が持ち上がり、疑心暗鬼になっていく様子がおかしかったです。グダグダな雰囲気の芝居と複雑で激しいプログレハードコア的な演奏(けど、椅子に着席したまま)のギャップが楽しかったです。

    大橋可也&ダンサーズは最初にノイズバンドのOFFSEASONと、最後に空間現代との共演でした。静かなムーブメントの奥底に暴力性や鬱屈した感情が垣間見える緊張感のあるダンスでした。客が溢れ返っていてアクティングエリアが狭かったた為か、いつもより小じんまりとした感じを受けました。

    とても良いイベントだったので、ぜひ次回も近いうちに開催して欲しいです。

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    2011/03/22 12:26

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