エビス:プレステ 公演情報 ENBUゼミナール「エビス:プレステ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    今回も上から聞こえる謎の声
    これだけ観劇してるってのに、今までENBUゼミを知らなかったというド素人バリのワタクシ。どうやら多くの演劇人の通過点らしく、著名な劇団や作家、演出家らがかつてゼミに通っていた。という話を隣席の女性から仕入れました。笑
    そしてこれまた多くの卒業生やら研修生が観劇に来ているらしく、会場は超満員!素晴らしいです。


    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    舞台は着替えのシーンから。今回も謎の声が上から指令や解説を出しますが、意外にこれがめっさおもろい。
    2006年、カルロス君が突然居なくなってしまった弟のナイス君を探す旅。カルロス君の現在の物語とナイス君が修行している空間での物語を交錯させながら舞台を進ませる。

    弟・ナイス君は神隠しのように居なくなって(たぶん死んだ)からカルロス君は、終わりは始まりの一歩(再生)なのではないか?などと哲学的な事を考えながらも彼女との間に子供を宿し、その子供はナイス君の生まれ変わりなのだと納得する。カルロス君の日常動作に効果音が加味され実に楽しい。

    一方でまだ元始で原子(再生前)のナイス君は一人前になるためにヨンタク君と一緒に先生から言葉や愛についてなど多くの事を学ぶが、この光景がひじょうに面白かった。先生は「愛ち愛たれて生きていく事をおちえなくてはなりまてん。」などと始終、赤ちゃん言葉でおちえ諭すので、観ているこっちもその言葉遣いに慣れてちまって「てんてい、その言葉遣いはおかちいです!」なんて言っちまいそうで慌てた。

    ナイス君はあこがれの地(外の世界)にいく為に一生懸命頑張って反面教師の先生に教わりながら人として一人前に育っていくが、反対に先生は彼らが一人前になると教師から外れ、途端に生徒らに対して平身低頭に腰を折り曲げ、更に縮こまっていく姿勢は社会を風刺しているようで面白かった。

    振り返ってみると教師と生徒の会話劇が一番インパクトがあって絶妙だった。その後、後半はテンポも遅くなりだらけた感があったので公演時間を短くしてまとめた方が良かったように感じた。つまり、ニコラスとケイジの部分は要らなかった。

    劇中のビートルズの音楽導入、ジョンレノンになりたいという行はインパクトがあってひじょうに素敵だ。
    照明・関塚千鶴(ライオン・パーマ)もいい仕事をしていた。

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    2011/02/28 19:02

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