卓 公演情報 風雷紡「」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2026/08/13 (木) 14:00

    価格4,800円

    最初の感想は「この人ら何食って生きてきたらこんなものが作れるのか」だった。

    現代の小劇場演劇はどうあるべきか。
    どんな作品が観たいか。好きか。
    そんなことは観客の数だけ正解があるでしょう。

    それでもこの作品を観て「つまらない」「別に何とも…」という人はいないと思う。
    派手なダンスも歌も殺陣もありません。そういう意味での外連味はない。
    ミステリーとして込み入ったトリックがあるかというと、そういうバリバリ伏線回収を楽しむ作品でもない。

    じゃあ何が魅力なのか?
    圧倒的な芝居力だよ!!

    決して難解・複雑でもクソデカでもないが骨太な脚本に、この世界を重厚なものにする演出と役者陣の肉付け。昭和の大横綱・千代の富士のような作品。

    物語は諏訪の養蚕農家。
    大東亜戦争終結、つまり敗戦の日から始まる。
    家、国、命。
    それぞれに守るべきものがあり、そしてどう生きるかの制約は大きい時代の人々の生と死が交錯する…。
    戦争が始まる前から戦争は始まっていて、戦争が終わっても戦争は終わらない。それはきっと現代も同じ。

    正直、いわゆる「思想が強い」分類ではあるが、かといって特定思想を押し付けてくるものではない。史実を調べ上げた上の創作に嘘はない。
    特殊な状況と普遍的な価値観の選別が見事としか言いようがない。

    16年前の作品のリライトだそうだが、よくぞここまで"精錬"し、これだけの役者を集め、そしてこのお盆の時期に上演した!

    ネタバレBOX

    僕は本間理紗さんに注目して観ていたので、中盤まではわりと地味な役どころ?と思っていたけれど、それがかえって物語をわかりやすくし、さらには終盤の急展開で「あーあーあーあーあーーあーーーーー!!」ってなりました。ちょっと"動機"が薄いかな、という気はした。
    大旦那は修治と明子の兄妹を引き取ったが「家族」としては扱わなかった。どう育てたかったのだろうか…。
    いつか明子と絹代の約束が果たされる日は来るのか。生きてさえいれば!

    最新の本間理紗が最高の本間理紗でした。
    常に"最高"の記憶を更新し続ける女優。

    出演者の皆様、カーテンコールから10分20分で2026年の「こちらの世界」に戻ってこられるのもスゴイと思います。

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    2026/08/15 13:46

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