『コインランドリーカタルシス』 公演情報 πTokyo「『コインランドリーカタルシス』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    「また会おう」 そう言って別れたが…。冬、東京の或る街にあるコインランドリーでの奇妙な話(抒情劇)。3年間同棲した彼女と別れて2年、いまだ未練を残す俺。家に洗濯機はあるが、彼女と閉店間近のコインランドリーに行っていた習慣だけが続く。

    彼女曰く「(洗濯機は)くるくる回る」 同じように見えるが、少しずつ違っている。それは2人の意識や生活を表している。俺はカフェバーで働く夜型人間、稼ぎも少ない。彼女は結婚し子供もほしいようだが、俺は踏ん切りがつけられない。そんな彼に関心を持った男が話しかけてくる。前(深)夜から翌日の同じ頃までを描いた物語。
    (上演時間1時間20分) ㊟ネタバレ

    ネタバレBOX

    朗読劇だから腰高丸椅子が4つ。後ろには白シャツ等の衣類が掛けられている。コインランドリーのイメージと白は劇中の台詞に関係している。ちなみに俺が着ているのは黒シャツ。コインランドリーの内は洗濯機が回る音、外は車の騒音など。

    登場人物は4人。閉店間近のコインランドリーに駆け込んできた俺①、その彼女②、コインランドリーのオーナー③(本業は作家)、そして俺に話しかけてきた奇妙な男④。男はオーナーと顔見知りで色々と便宜を図ってもらっていた。そして彼もまた作家の卵で習作に励んでいる。男は 俺と彼女の生活を聞きたがり、ポツリポツリと話し出す。淡々とした暮らし、他愛ない会話が愛おしく思い出される。男は俺に向かって彼女を捜しに行こうと言う。

    2人で見知らぬ街をあてもなく歩く。そして偶然にも銭湯に併設されたコインランドリーで彼女を見つける。彼女は赤ん坊を抱き あやしている。結婚し幸せに暮らしているようだ。消沈したまま いつものコインランドリーへ。男と過ごした昨日からの顛末をオーナーに話したところ、とても驚き信じられないと言う。男は亡くなっている と。男の無遠慮でズケズケ言っていた言葉がよみがえる。普段の言葉遣いの中に 「星になって照らす」等、詩的なフレーズを挿入することによって抒情感--朗読劇の醍醐味を出す。そこに人の温もり優しさが滲みでてくる。

    親密感であり距離間、その関係性を朗読する際の席によって表す。席を移動し 隣り合わせ または離れて座る。また皆の衣裳はカジュアルであるが、俺だけは黒づくめ。劇中、俺はいつも黒い服を着ている。だから彼女が白いシャツをプレゼントしてくれた。変化を求めない俺、一歩を踏み出したかった彼女との心のすれ違いと別れ。一方 オーナーは男に好意を抱いていたが死別。一夜を死者と旅した俺、今度はオーナーと世界を巡る旅へ、そこに心境の<変化>をみることが出来るような。
    次回公演も楽しみにしております。

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    2026/07/28 18:58

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