国民傘 公演情報 森崎事務所M&Oplays「国民傘」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    演劇的な世界と虚構
    世界は物語で形作られている。
    そして、戦争は近視眼的な世界となる。

    ネタバレBOX

    戦争という厄介なものは、人を近視眼的にしてしまう。
    自分のこと、あるいはせいぜい身の回りのことのみにしか気が回らず、いつの間にかずぶずぶの泥の中にいるという印象だ。

    何のために穴を掘っているのか、どうして隊長を探しているのかもわからなくなっている兵士たち。隊長はどうなったかを知っている者たちだって、自分たちが何をしてどこに向かうのかわかっているのかどうかは怪しい。

    「運命」と言ってしまうような境遇の中にいて、どっちに向かっているのかがわからないままとにかく進んでいる。

    国民傘という制度だって、なんだか変な制度なのに、それをどうこう言う前に自分のことだけで精一杯なのだ。

    お国のため、のような大義名分を無条件で受け入れて、その後の厄介なことをなんとか避けようとするだけで精一杯。それは「しょうがない」としか言えなくなる。

    つまり、近視眼的にならざるを得ない。

    戦争のへの道はそうして作り上げられていって、近視眼的な人々によって、それは固められていく。

    それらが、虚構の中にさらに物語を構築して、進行していく。
    世界は物語によってのみ形作られていくのだ。

    岩松了の溢れるエネルギーを感じた。
    台詞もいいが、役者がとにかくいい。

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    2011/02/10 08:39

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