犬を追いかける。
犬と串も始まりは作・演出家を含めた4人芝居だった。今回の4人もそれぞれに全く違う武器を持っていて、ちゃんとそれを使いこなしていた。正に少数先鋭。
テンポと勢い。とにかく笑わせる気満々。空振りしてなくて一発一発が効いた。ジャブ程度でいいネタもボディブローかアッパーのつもりで打ち込んで来ていた。事前にこういう作風だろうというイメージは少しあったけれど、それだけでなく物語性も放棄していなかった。ネタがやりたいだけじゃなくてちゃんと本が書けていた。そして最後の最後で後味の悪い余韻を残してくれた。これがただ笑いだけなら、軽やかにすぐ忘れてしまったはず。締めは大事。上手かった。彼がまた何かやる時には事前にもっと周りに言い触らしておきたい。