公演情報
SFIDA ENTERTAINMENT「『私立シバイベ女学園』私達のインフラ編」の観てきた!クチコミとコメント
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2026/06/19 (金) 18:30
実は前にも、私立シバイベ女学園を観ていて、今回で観るのは2回目となる。
何となく前回が、芸能界に蔓延る悪慣習、ハラスメント、ハニートラップ、放送事故発言等々、芸能界に深く関わる問題をテーマに時に茶化し、真剣になり過ぎず、そういった問題について学園に入らされた訳あり過ぎる、個性豊かでアクの強い生徒たちと、鋭いツッコミをするが、生徒たちに振り回されがちな女性教師、時に威圧的だが、人によって態度が露骨に変わる女性副校長ら、生徒たちに負けず劣らずクセ強な教師陣、自由過ぎる保健の先生役のゲストの役者、時々盛り込まれるアドリブや一発芸などが混ぜこぜの、時々考えさせられつつも、全体としては大いに笑えるドタバタコメディだったので、今回もそういう感じかと思っていたら、良い意味で裏切られた。
実際に観てみたら、今回は教師はいなく、教師の代わりをAIが努め、声優の有澤澪風さん演じる関節系アイドル「POP☆SWEET」リーダー陽向信愛さん、北瀬永莉さん演じる、同じく「POP☆SWEET」メンバーでリーダーの信愛さんに対しても当たりが強く、最近急上昇中の後輩グループを目の敵にする、しっかり者の白月莉美さん(学園に入った理由が謎)、HKT48を2022年12月に卒業の宮崎想乃さん演じる美容系アイドル「POP★QUEEN」所属のあざと可愛いが、キツイ遠回しの皮肉も上手い佐野愛里沙さん、この白月さんと佐野さんが新たに学園に入ったことが分かるところから、話が本格的に進む。
前回と違い、テーマがインフラについて考えるだったので、インフラに関わる問題が多く、正直、馬鹿でなくても詳しくは分からない。簡潔に説明するとなると、尚更言葉が出てこない問題が多く、笑える場面もあったが、前回よりも、インフラや青切符制度、還付金、インボイス制度等、名前は聞いたことのあるものの、詳しくは知らない問題を多く扱っており、結果として、前回より、社会派テイストが強まり、考えさせられた。
具体的に青切符詐欺に登場人物の白月莉美さんが引っ掛かりそうになったり、陽向信愛さんが確定申告をしていなかったり、佐野愛里沙さんがかつて熊本地震で大切にしていたモー君(実は観葉植物)を亡くしたことから、自身に対してのトラウマが強いことが描かれたりすることで、日常とコミットさせて考えることができ、具体的なイメージが掴みやすかった。
どうしても、自然災害とか、インフラとか、イランと米国、イスラエルによる戦争というと、あんまり身近な問題として捉え難いが、ホルムズ海峡が封鎖していることによって、日常的に使っているものの物価が高騰したり、劇の登場人物自身が震災を過去に体験し、大切にしていたものを失うことで防災について深く考えるようになる。
青切符制度について、劇の登場人物が青切符詐欺に遭いそうになって初めて交通ルールについて考えるようになる。
そういった劇の中で描かれるのと同じように、自分の身近で、何か起こらないと具体的に想像することが出来なくなってきてしまっているのかも知れないと、危機感を感じた。
私は、日頃、新聞を読んだりして、普通よりかは、社会問題や、戦争、紛争、平和とは、民主主義とはといったことに思いを巡らせてきたつもりだが、これからは、よりいっそう気を引き締めて、少しの異変にも気付けるように気を付けていきたいと、思いを新たにした。
この私立シバイベ女学園のシリーズ、次は、なぜ世界各地で戦争、紛争が起きるのか、なぜ戦争、紛争は一旦始まると終わらないのか。
平和とは、憲法とは、民主主義とは、ポピュリズムとは具体的にどういったことか等をテーマにしてみても良いんじゃないかと感じた。
また、LGBTQ+やジェンダー格差、障害者雇用、部落差別、外国人問題、DV、虐待、カスハラ、いじめ等の問題を扱いつつ、シバイベ女学園シリーズならではの笑いも交えて、そういった社会問題をテーマにしてみるのも面白いと感じた。
佐野愛里沙さんを演じる、元HKT48の宮崎想乃さんが、今回登場人物のうち3人がより主役として描かれて見えたが、良い意味で他のその他大勢のクセ強な登場人物たちに混ざると、元HKT48と言うような、1人突出して目立ち、光り輝いているというようなことはなく、自然に溶け込んで見え、悪目立ちはしていなかった。
他の登場人物を演じる人たちも、宮崎さんが元HKT48だということで、特に特別視したり、異様な緊張感は見られず、和気あいあいと楽しげに各々の役を自然に演じていて、観ている側も劇世界に自然と入り込めた。