6月定例公演 吹取・頼政 公演情報 国立劇場「6月定例公演 吹取・頼政」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    「友枝昭世の『頼政』」



     西国の寺院を訪ね歩く旅の僧(福王茂十郎)が宇治で出会った老人(友枝昭世・前シテ)にこのあたりの名所について尋ねる。各所を案内した老人は、最後に僧を平等院に連れ、ここでかつて源頼政が合戦の折自害したことを告げ、今日が彼の命日と教えると姿を消す。所の者(野村萬斎)は、老人が告げた事由は事実に相違ないと述べると、やがて現れた頼政の霊(友枝昭世・後シテ)が激しい合戦の様子を僧に物語るのだった。

    ネタバレBOX

     友枝昭世が老人の姿で現れた時のあまりの静けさに思わず息を呑んだ。そのあと「宇治の橋守り年を経て 老いの波もうち渡す」と自身が頼政の幽霊であると告げるところに迸る思いの強さが印象に残る。後ジテは黄金色の衣装と「頼政」の面のゴテゴテした異形の風体で、こちらも極端に激しい動作はないもののその分内に込めた感情の強さが目に見えるかのようである。戦物語で「血は涿鹿の河となって 紅波盾を流し 白刃骨を砕く」という凄惨なくだりに、老いた体に鞭を打ち平家を討伐しようとするも失敗に終わった頼政の無念を見た。

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    2026/06/21 13:01

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