A Perfect Family 公演情報 果報プロデュース「A Perfect Family」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    俳優の山本沙羅さんによるユニット「果報プロデュース」の第三弾公演。これまでの二回は既成台本(おそらく山本さんが思い入れのある作品)を上演していましたが、今回はユニット発信となる新作台本の上演でした。観劇後にSNS等で他の方の感想を読みましたが、とにかく観た方の話を聞きたくなる一作でした。

    ネタバレBOX

    個人的にすごく印象的だったのは舞台美術。客席に座り開演を待っている時間はそこまで気にならなかったのですが、いざ上演が始まると、どんどん舞台美術が気になっていきました。場面は、オフィス、東京の街頭、広島の実家、程度の設定ですが、それらの情景を全て包み込むような、スケールの大きな舞台美術に感じました。隕石の飛来を模したもの?、ビル、漁港、仏壇、などなど、具体と抽象がうまく混ざり合い、作品世界を支えていたと感じます。小劇場であまり観たことのないアプローチだったので、この舞台美術がとても印象に残っています。

    物語は、祖母、母、娘、の三代に渡る、ある種のディスコミュニケーション、時代背景などによる価値観の相違やすれ違いを描いています。家族メインの群像劇によくみられる物語性とも言えますが、もうひとつの大きなテーマとして「アロマンティック・アセクシャル(他者に対して恋愛感情を抱かず、性的にも惹かれない人)」が取り上げられています。そして、不理解、偏見、差別発言などが含まれた、ショッキングなシーンが多くありました(勿論それらを助長する意図で作られたシーンではありません。物語の流れとして、そういうシーンがあり、その後登場人物たちは真摯に対話をすることになります)。この辺りが「他の人の感想を聞きたい」要因になります。

    これは僕の個人的な感想になりますが……。僕は、詳しくないこと、あまり理解できていないことを演劇で知ることが好きで、それが演劇の魅力のひとつだと捉えています。今回で言うと、アロマンティック・アセクシャルに関する知識は乏しく、その概念を知っている程度の知識でした。ですので、今作で知りたい、学びたいと感じたのは、その観点になります。そこがあまり伝わってこなかったのが、やや残念に感じました(←僕の理解力の低さが要因でもあります)。おそらく、作り手たちの意図も、マイノリティへの偏見撲滅や差別根絶にあると感じる作風でしたので、尚更、この問題提起の難しさ、繊細さを強く感じました。

    ずっしりとした重さを感じたことは事実です。ただ、作り手も観客も、更なる学びが必要なのだと痛感しました。強い自戒を込めて。

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    2026/05/24 15:16

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