ブン/ダン 公演情報 劇団チャリT企画「ブン/ダン」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    ネタバレ

    ネタバレBOX

    劇団チャリT企画『ブン/ダン』を観劇。

    あらすじ:
     テラダハウスはオーナが常駐している寮で、学生や社会人らが入居している。寮内の掲示板には各々の宣伝や写真、戦争反対のデモに行こう!など、勝手気ままなチラシが貼られているが、学生寮でもないので規制はされていない。
     ある日、入居者から戦争反対を掲げることに、戦争ハラスメントを感じてしまうので、チラシを外して欲しいという要望が出てくる。
    困ってしまったオーナーは、皆で議論をしようすると、不在にしていた入居者が、テルアビブにいると連絡がくる。
     社会に敏感な入居者が多いからか、国家から監視され始め、寮の電話は盗聴され、スパイが潜んでいるらしい?と互いに疑心暗鬼になってしまうのである……。

    感想:
     物語は寮内だけで行われ、卑屈になりそうだが、外へ外へ向かいながら、群像劇として進んでいく。
    オーナー、学生、社会人、清掃員と様々な世代が交わり、仲睦まじい出会いから、戦争に異議を唱え始めると皆の関係が崩れ始め、寮内があっという間に分断してしまう展開は、小さな社会での分断イコール世界で起こっている分断と捉えられ、否が応でも世界の今を鑑みてしまう。
     設定は現在の話だが、監視ロボットが寮を包囲したり、デモで女学生が圧死してしまう(樺美智子を彷彿させる)など、時代を超越してしまう表現には唸ってしまう。
    清掃員が若い頃を振り返り、何もしてこなかった自分を嘆きながら、学生運動の声が響き渡るラストには魂の叫びさえも感じられる。
    70年代の政治演劇の過激さはないが、ライトコメディーという形に変えながらも、時代に追随しようとする作家の心意気はいつも頼もしいのである。

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    2026/05/23 09:44

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