公演情報
劇団俳小「ビッグ・フェラー」の観てきた!クチコミとコメント
実演鑑賞
満足度★★★★
戯曲がカッコイイ。スタイリッシュで最初から最後まで出来上がっている。104席しかないBOX in BOXで今作をやってのけるのは素晴らしい。
ブラディ・サンデー=血の日曜日事件=1972年1月30日、北アイルランドのロンドンデリーにてデモ行進中の非武装市民をイギリス軍が銃撃。27名中、14名死亡、13名負傷。この事件は世界に衝撃を与え、テロ組織IRA(Irish Republican Army=アイルランド共和軍)への支持が広がった。
1972年3月17日、St. Patrick's Day、ニューヨークの超高級アイリッシュ・レストランにてブラディ・サンデーの追悼集会。IRAのNY支部のボスであるデイヴィッド・コステロ(いわいのふ健氏)がスピーチで支援を募っている。スタンダップコメディのように軽妙なトークはどっかんどっかん笑いを取る。拍手喝采、会場は沸きに沸く。高額な小切手が次々に切られ、金の雨が降る。
fellow=仲間。GoodFellasはマフィアの隠語で組織の仲間のこと。今作のTHE BIG FELLAHはアイルランドのスラングで大物の意味。
次の舞台は若き消防士マイケル・ドイル(遊佐明史〈あきふみ〉氏)のアパート。刑務所を脱獄し偽造パスポートでアメリカに入国したルエリ・オドリスコル(大川原直太氏)はプエルトリコ人のカレルマ(小池のぞみさん)をナンパして連れ込んでいた。やって来たコステロはマイケルの覚悟を確認する。「(IRAに入るということは)ゲーテの『ファウスト』の逆だぞ。悪魔に魂を売って手に入るものは一生涯続く苦しみだけだ。」「それでもいい」とマイケルは答える。そしてマイケルのアパートはIRAメンバーの潜伏先、アジトの一つとなる。
ニューヨーク市警の警官トム・ビリー・コイルは手塚耕一氏。藤波辰爾と小林邦昭のハイブリッドのように見えた。
エリザベス・ライアンは荒井晃恵さん。エロエロ。
フランク・マカードルは宮崎佑介氏。荒谷望誉のようだがドスの効いた表情は三沢光晴のよう。怪演。
小池のぞみさんはますます綺麗に。
遊佐明史氏はジャルジャル後藤みたい。癖がなくポピュラリティがあるのが武器。
MVPはいわいのふ健氏だろう。凄まじい。
大川原直太氏も負けていない。劇団の切り込み隊長。
ルエリ・オドリスコルのモデルはジョー・ドハーティ。1990年、メトロポリタン矯正センター近くの街角に彼にちなんだ名前が名付けられたそうだ。
映画を観ているみたいに面白い。
マーティン・スコセッシ節でジョニー・デップの『フェイク』とか好きな奴には堪らないだろう。
是非観に行って頂きたい。