欲望という名の電車 公演情報 吉住モータース「欲望という名の電車」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    「素直で可愛らしい篠井英介のブランチ」

     現代演劇の女方として唯一無二の存在である篠井英介が、19年ぶり4度目となるブランチを演じた。G2による新訳と演出である。

    ネタバレBOX

     第二次世界大戦後のアメリカ南部の都市ニューオリンズに、ブランチ(篠井英介)が妹のステラ(松岡依都美)を訪ねやってくる。没落した名家出身のブランチには帰るあてがなく、妹夫婦のもとへ身を寄せることにしたのだ。ブランチの上品ぶった態度にステラの夫スタンリー(田中哲司)は苛立ちを隠せない。新天地で出会ったミッチ(坂本慶介)との生活に希望を見出すブランチだったが、彼女がひた隠してきた暗い過去をスタンリーが暴き……

     篠井のブランチはまさに自由自在、水を得た魚といったところで女方が演じている違和感がない。狂気の世界に陥る人物というよりは、元来素直で可愛らしい人物が大きなトラウマを抱え、次第に堕ちていくというところに力点がある。終幕で精神病院に連行される場面も、愁嘆場というよりはブランチが救われていくようにも観えた点が面白い。

     田中哲司のスタンリーは野性味というよりも生来の粗暴さがブランチを追い詰め、ステラが魅了されるチャーミングさも併せ持つという独自色を出した。松岡依都美のステラの安定した口跡、坂本慶介のミッチの素朴さなど、主要4名が手堅い充実した上演だった。

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    2026/03/15 10:27

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