言の葉サーカス#01 公演情報 Tokyo Artist Circus「言の葉サーカス#01」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    面白い。
    星をモチーフにした朗読劇8編、どの話も滋味に溢れ心に響くものばかり。
    話に関連性はないと思うが、内容は 星を繋ぐとして「星の言葉」に準えているよう。
    今回はハグハグ共和国の久光真央さんが作・演出で、出演者も劇団員や馴染みの方が多く、楽しみに そして期待もしていた。その期待を裏切らない出来栄え。

    「ドームホール」は「旧プラネタリウムホール」で、投影機本体の老朽化等によりプラネタリウムの投影は終了。現在は ドームの形状を活かした多目的ホールとして使用されているらしい。本作では照明によって、星影を映し出し雰囲気を漂わせていた。
    (上演時間1時間20分)

    ネタバレBOX

    舞台美術は 4本のスタンドマイクのみ。ドーム天井に~星を繋ぐ~の文字と星々が投影されている。役者は黒基調の衣裳だが、1人だけ白衣裳(役柄上、意味があるよう)。ちなみに話によって衣裳替えをする。
    基本は正面舞台で朗読するが、話によって客席通路(軌道)を回り、天体が周回するようなイメージ。
    話は 次の8編。

    ①ポラリスー麦茶の香りー
    母と息子と娘の3人。幼い頃 母が淹れてくれた麦茶の味、それを懐かしむと同時に母への思い。息子が子供の頃 実母は亡くなり、今 電話口から聞こえる継母とのぎこちない会話。その思い出話が麦茶の味、電話口に向かって「ありがとう」と…。ポラリスの星言葉は「変わらない指針」「道しるべ」と言うらしい。義理の息子が真っすぐ育って安心する(継)母。

    ②すばるの下でーあの日のすいとんー
    方言で喋っている(国防)婦人会の女性3人。時は戦時中、戦地の夫の安否を気遣う女性。それを慰め励ましている2人。不安と恐怖に苛まれているが、とにかく食べて元気を出すこと。心は負けていけん、笑って生(活)きな。すばるの星言葉は「祝福」「幸運を祈る」。

    ③エリダヌスのほとり
    1人語り。何もないところから生まれた 星の川。流れ巡り 命は繋がって…。この話だけ きわめて抒情的に感じた。また話と話の橋渡し(トランジションか?)のような短い語り。エリダヌスの星言葉は「孤独を嫌い、人に尽くす」ということ。

    ④ミンタカの夜ーあの頃の向こう側
    冬の夜 公園に3人の男女ー小学校時のミニ同級会。卒業アルバムに書いた夢、なりたいもの は「何でもいい」。他の友達のように具体的な希望が書けなかった3人の現在は、まだ何者にもなれていない中年。それでも(必死に)生きている。星言葉は「冷静沈着」「論理的思考」、そう言えば、会話が理屈っぽい。

    ⑤メンカルの水面
    通りすがりの銭湯に入った54歳の女性。離婚し寂しさ侘しさから 今にも湯船に沈んでしまいそう。そこへ彼女より年配の女性3人。女に向かって姦しく話しかけ触れ合う。それによって少し元気に…。クジラは沈むのではなく潜る、時には発想(役回り)を変えることも必要。星言葉は「理性的で実直」。

    ⑥アーネブー孤独なうさぎへー
    1人語り。客席通路の上から下に、そして中央舞台を通り 今度は反対側の客席通路を上っていく。その間に闇に手を伸ばし、もういいかいと…。臆病な うさぎは隠れていたが、ごっこ遊びに乗じて 勇気を出して自ら一歩を踏み出したような…。

    ⑦カストルの真昼
    繁華街にある公園に女2人とそれを見ているカラス。2人は双子の姉妹、子供の頃に両親が離婚しそれぞれ父と母に育てられた。別々に育った姉と妹、クリスマスの花(壇)飾りの仕事を介して再会するが、姉は癌で余命僅か。星言葉があるのか分からないが、姉妹の絆といったところ。

    ⑧真夜中のベテルギウス
    冬の真夜中、星を眺めている女とキャバ嬢、そして猫。キャバ嬢は男に貢いでいるが相手にされない。星を眺めている女曰く、星が光って見えるが、あれは遥か昔(数百年前)の輝きが今 見えている。空には星が並んで見えているが、実は奥行きがある。そんな蘊蓄話はキャバ嬢にとって興味なしだが…。人の外見も人生も見た目だけではなく奥行きがある。キャバ嬢は施設育ちで弟の面倒を見ていたが、その弟は<星>になったと…。

    話によって 演者は1~4人、話の長さも長短あるが、どの作品も心象深く 冬の寒い日に心温まる話。当日パンフには「言の葉サーカス#05」まで情報が載っていた。次回以降の公演も楽しみにしております。

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    2026/02/28 17:23

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