満足度★★★★
難解だが魅力ある作品
中心学年の劇団活動卒業公演にも当たるためか、満席。2階や舞台後方にも補助席を設けるなど、東大の学生演劇でもこんな盛況は久々の経験。
演劇専門の大学ではないのに、駒場小空間は可動式の設備・機材も充実した小劇場並みのホールで、演劇学生羨望の的だ。恵まれていると思う。
大学公認の駒場3劇団の中でもマーキュリーは前身が野田秀樹の学内劇団と言われ、学年ごとに内容は変わるものの、一貫してシリアスで難解な傾向が強い。
作家、演出家、俳優と、卒業後も演劇界で活躍するOBを輩出している。
今回の作品も、劇団カラー相応に難解で、終演後、「難しーい!」と呟く声が多かったようだ。
学生だからこそできる実験的な作品ともいえ、快い緊張感が支配していた。
作・演出の宇垣智裕さんはきっと今後も演劇活動を続けてくれるのではないかと私は思っているが、学外の一般公演でどんな作品を生み出すのかとても楽しみにしている。
※公演日程が21(火)までになっているが、20(月)までの間違いだと思う。